【標準】三角関数の微分

ここでは、三角関数の微分を使い、合成関数の微分などと組み合わせて計算する問題を考えていきます。

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三角関数の微分

【基本】三角関数の微分で見たように、三角関数の微分は、次のようになります。
\begin{eqnarray}
(\sin x)’ &=& \cos x \\[5pt] (\cos x)’ &=& -\sin x \\[5pt] (\tan x)’ &=& \dfrac{1}{\cos^2 x}
\end{eqnarray}これを踏まえて、次の問題を考えてみましょう。

例題
次の関数を微分しなさい。
(1) $y=\tan(2x-1)$
(2) $y=\sin x\cos x$
(3) $y=\dfrac{\cos x}{1-\sin x}$
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(1)の $y=\tan (2x-1)$ は、合成関数だと考えて計算します(参考:【基本】合成関数の微分)。 $u=2x-1$ と $y=\tan u$ を合成したものだと考えれば
\begin{eqnarray}
\frac{dy}{dx}
&=&
\frac{dy}{du} \cdot \frac{du}{dx} \\[5pt] &=&
\frac{1}{\cos^2 u} \cdot 2 \\[5pt] &=&
\frac{2}{\cos^2 (2x-1)} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが答えです。

(2)の $y=\sin x\cos x$ は、積の微分だと考えて計算することができます(参考:【基本】積の微分)。
\begin{eqnarray}
y’
&=&
(\sin x)’\cos x+\sin x(\cos x)’ \\[5pt] &=&
\cos^2 x-\sin^2 x \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが答えです。

ただ、三角関数はいろんな公式があり、さらに変形することもできます。例えば、 $\cos 2x$ の公式(参考:【標準】2倍角の公式)を使えば、\[ y’=\cos 2x \]と変形することもできます。この形で答えても構いません。

そもそも、 $y=\sin x\cos x$ を、 $\sin 2x$ の公式を使って次のように変形することもできます。\[ y=\frac{1}{2}\sin 2x \]こうすると微分は少し計算しやすくなり、
\begin{eqnarray}
y’
&=&
\frac{1}{2}\cdot \cos 2x \cdot 2 \\[5pt] &=&
\cos 2x \\[5pt] \end{eqnarray}と計算できます。

このように、三角関数を含んだ微分を計算する場合は、微分する前や微分した後に、三角関数の公式を用いて式変形をしたほうがいい場面が出てきます。三角関数で出てくる公式を使えるようになっていないと、微分の計算が難しくなる場面も出てくるので、不安な人は復習しておきましょう(参考:【標準】三角関数の加法定理以降の公式まとめ)。

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さて、最後の(3) $y=\dfrac{\cos x}{1-\sin x}$ を考えましょう。これは商の微分だと考えればいいですね(参考:【基本】商の微分)。
\begin{eqnarray}
y’
&=&
\frac{(\cos x)'(1-\sin x)-\cos x(1-\sin x)’}{(1-\sin x)^2} \\[5pt] &=&
\frac{-\sin x(1-\sin x)-\cos x(-\cos x)}{(1-\sin x)^2} \\[5pt] &=&
\frac{-\sin x+\sin^2 x+\cos^2 x}{(1-\sin x)^2} \\[5pt] &=&
\frac{1-\sin x}{(1-\sin x)^2} \\[5pt] &=&
\frac{1}{1-\sin x} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが答えです。途中で、相互関係 $\sin^2 x+\cos ^2 x=1$ を使っています。(2)では、微分した後の式変形はしなくても問題なかったですが、今回は相互関係を使った式変形は必要でしょう。相互関係も、三角関数を含んだ関数の微分ではよく出てくるので、ここも不安な人は復習しましょう(参考:【基本】三角関数の相互関係)。

おわりに

ここでは、三角関数の微分を使った計算を見てきました。合成関数、積、商の微分と組み合わせた計算や、倍角などの公式、相互関係を使った式変形など、いろいろなものが混ざって出てくる可能性があるので、不安なものは都度復習していくようにしましょう。