【標準】陰関数や媒介変数表示と微分

ここでは、陰関数の微分や媒介変数表示された関数の微分の計算方法を確認していきましょう。

【広告】

陰関数の微分

例題1
$\dfrac{x^2}{9}+\dfrac{y^2}{4}=1$ のとき、 $\dfrac{dy}{dx}$ を求めなさい。

一般的には、関数は $y=f(x)$ の形で表されることが多いです。このような形で表されるものを陽関数といいます。一方、この例題のように、 $x,y$ を用いた関数 $F(x,y)$ を使って $F(x,y)=0$ と表されているときは、陰関数といいます。陰関数は、 $y=f(x)$ に変形できるとは限らないので、合成関数の微分を利用します。これらが、【基本】陰関数の微分(円の方程式と微分)で見た内容です。

今の場合、両辺を $x$ で微分してみましょう。まず、右辺は $0$ になります。左辺は、 $y^2$ は合成関数の微分だと考えて計算すると
\begin{eqnarray}
\frac{2x}{9}+\frac{2y}{4}\cdot \frac{dy}{dx} &=& 0 \\[5pt] \frac{dy}{dx} &=& -\dfrac{4x}{9y} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが答えとなります。なお、 $y=0$ のときは微分できません。

$\dfrac{x^2}{9}+\dfrac{y^2}{4}=1$ は、楕円の方程式です(参考:【基本】楕円の焦点(焦点がx軸上))。楕円についても微分が計算できるようになったので、接線などを考えることができるようになります。接線については、今後詳しく見ていくことになります。

他の二次曲線についても、同じように微分を計算できます。といっても、円と放物線はすでに計算方法を知っているので、新しくできるのは双曲線だけですが。

媒介変数表示と微分

例題2
x の関数 $y$ が、 $t$ を媒介変数として\[ x=3\cos t,\ y=2\sin t \]と表されるとき、 $\dfrac{dy}{dx}$ を $t$ を用いて表しなさい。

媒介変数表示された関数の微分を計算する場合は、【基本】媒介変数表示と微分で見た通り、それぞれを微分して割れば求められます。つまり、\[ \dfrac{dy}{dx}=\frac{\frac{dy}{dt}}{\frac{dx}{dt}} \]を計算すればいいのでした。

今の場合、それぞれを $t$ で微分した結果は\[ \frac{dx}{dt}=-3\sin t,\ \frac{dy}{dt}=2\cos t \]となります。よって、\[ \dfrac{dy}{dx}=-\frac{2\cos t}{3\sin t} \]となります。これが答えです。

ちなみに、 $t$ を使わずに表してみるとどうなるでしょうか。そのまま代入して
\begin{eqnarray}
-\frac{2\cos t}{3\sin t}
&=&
-\frac{2\cdot \frac{x}{3}}{3\cdot \frac{y}{2}} \\[5pt] &=&
-\frac{4x}{9y} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これはどこかで見たことのある式ですね。先ほどの例題1と同じです。

これはたまたまではありません。というのも、媒介変数で表された式を見ると、相互関係から $\cos^2 t+\sin^2 t=1$ に代入して\[ \dfrac{x^2}{9}+\dfrac{y^2}{4}=1 \]となります。つまり、この媒介変数で表されてた式は、例題1と同じく、楕円の方程式だったんですね(参考:【基本】楕円と媒介変数表示)。なので、微分した結果も同じになります。

おわりに

ここでは、陰関数の微分や、媒介変数で表された関数の微分を計算しました。計算自体は特に難しくないかもしれませんが、将来、グラフをかいたりするときには必須の計算なので、確実にできるようになっておきましょう。