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【標準】2倍角の公式

ここでは、2倍角の公式を見ていきます。

📘 目次

2倍角の公式

加法定理(参考:【標準】三角関数の加法定理の証明)で、 $+\beta$ の部分を $+\alpha$ に置き換えると、 $2\alpha$ に関する三角関数の値を求める式が得られます。

具体的に書けば、 $\sin$ は次のようになります。
\begin{eqnarray} \sin 2\alpha &=& \sin\alpha\cos\alpha+\cos\alpha\sin\alpha \\[5pt] &=& 2\sin\alpha\cos\alpha \\[5pt] \end{eqnarray}

また、 $\cos$ は次のようになります。
\begin{eqnarray} \cos 2\alpha &=& \cos\alpha\cos\alpha-\sin\alpha\sin\alpha \\[5pt] &=& \cos^2 \alpha-\sin^2 \alpha \end{eqnarray}加法定理に代入するとこの式が得られますが、相互関係 $\sin^2\alpha+\cos^2\alpha=1$ を使ってえられる、次の形もよく使われます。 \begin{eqnarray} \cos 2\alpha &=& 1-2\sin^2\alpha \\[5pt] &=& 2\cos^2\alpha-1 \end{eqnarray}$\sin\alpha$ だけで表したい、 $\cos\alpha$ だけで表したい、という場合に、それぞれ使われます。

最後に、 $\tan$ は次のようになります。
\begin{eqnarray} \tan2\alpha &=& \frac{2\tan\alpha}{1-\tan^2\alpha} \end{eqnarray}

これらは加法定理からすぐに導けますが、どれもよく使う式なので、2倍角の公式(倍角の公式)と呼ばれています。

2倍角の公式
\begin{eqnarray} \sin 2\alpha &=& 2\sin\alpha\cos\alpha \\[5pt] \cos 2\alpha &=& \cos^2 \alpha-\sin^2 \alpha \\ &=& 1-2\sin^2\alpha \\ &=& 2\cos^2\alpha-1 \\ \tan 2\alpha &=& \frac{2\tan\alpha}{1-\tan^2\alpha} \\[5pt] \end{eqnarray}

なお、この式を図形的に考えたものは、【発展】ひし形の面積とsin2θが参考になるでしょう。

2倍角の公式を使って三角関数の値を求める

例題1
$\dfrac{\pi}{2}\lt\alpha\lt \pi$ で、 $\sin\alpha=\dfrac{1}{3}$ のとき、 $\sin2\alpha$ の値を求めなさい。

2倍角の公式を使おうと思えば、まず $\cos\alpha$ の値がわかっていないとダメですね。 $\dfrac{\pi}{2}\lt\alpha\lt \pi$ なので、相互関係から
\begin{eqnarray} \cos\alpha=-\sqrt{1-\left(\dfrac{1}{3}\right)^2}=-\frac{2\sqrt{2} }{3} \end{eqnarray}となるので、2倍角の公式を使って \begin{eqnarray} \sin2\alpha &=& 2\sin\alpha\cos\alpha \\[5pt] &=& 2\cdot \frac{1}{3}\cdot \left(-\frac{2\sqrt{2} }{3}\right) \\[5pt] &=& -\frac{4\sqrt{2} }{9} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

ちなみに、 $\cos2\alpha$ は、 $\sin\alpha$ の値だけから求められます。2倍角の公式の中で、 $\sin\alpha$ だけで書けるものがありましたね。
\begin{eqnarray} \cos2\alpha &=& 1-2\sin^2\alpha \\[5pt] &=& 1-2\cdot\frac{1}{9} \\[5pt] &=& \frac{7}{9} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

2倍角の公式を使って三角関数を含む等式を示す

例題2
次の等式を示しなさい。
(1) $(\sin\alpha+\cos\alpha)^2=1+\sin2\alpha$
(2) $\cos^4 \alpha-\sin^4 \alpha=\cos2\alpha$

(1)は左辺を展開すればわかりますね。
\begin{eqnarray} & & (\sin\alpha+\cos\alpha)^2 \\[5pt] &=& \sin^2\alpha +2\sin\alpha\cos\alpha+\cos^2\alpha \\[5pt] &=& 1 +\sin2\alpha \end{eqnarray}となります。最後の変形では、相互関係と2倍角の公式を使っています。

(2)は左辺を因数分解します。
\begin{eqnarray} & & \cos^4 \alpha-\sin^4 \alpha \\[5pt] &=& (\cos^2 \alpha+\sin^2 \alpha)(\cos^2 \alpha-\sin^2 \alpha) \\[5pt] &=& \cos 2\alpha \end{eqnarray}となります。最後の変形では、相互関係と2倍角の公式を使っています。

使える道具が増えてくると、どれを使うべきが悩ましくなっててくるのですが、繰り返し用いて慣れていきましょう。

おわりに

ここでは、2倍角の公式を見ました。加法定理からすぐに導ける内容ですが、よく使うので覚えておきましょう。また、もし忘れてしまっても、加法定理からすぐに導けるようになっておきましょう。

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