【応用】36度と18度の三角比と加法定理

ここでは、2倍角、半角、3倍角の公式などの応用として、36度、18度の三角比の値を求めます。

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36度の三角比

36度の三角比の値は、【応用】36度の三角比でも取り上げています。リンク先では、頂角が36度の二等辺三角形を利用して求めています。

ここでは、図を使わずに、式変形だけで求めていきましょう。

36度というのは、180度の5分の1です。このことから、 $\theta=36^{\circ}$ とおくと、次の式が成り立ちます。\[ \sin 3\theta = \sin 2\theta \]$3\theta=\pi-2\theta$ が成り立つからですね(参考:【基本】一般角の三角関数と鋭角の三角関数#直角以上の角の三角関数)。

この関係式から、3倍角の公式と2倍角の公式が使えるようになります。これらを用いて変形していきましょう。

まず、左辺は、【標準】3倍角の公式を用いて、\[ \sin 3\theta = 3\sin\theta-4\sin^3 \theta \]となります。右辺は、【標準】2倍角の公式を用いて、\[ \sin 2\theta=2\sin\theta\cos\theta \]となります。

よって、\[ 3\sin\theta-4\sin^3 \theta = 2\sin\theta\cos\theta \]が成り立ちます。ここで、 $\sin\theta\ne 0$ なので、\[ 3-4\sin^2\theta=2\cos\theta \]が成り立つことがわかります。さらに相互関係を用いて変形すると
\begin{eqnarray}
3-4(1-\cos^2\theta) &=& 2\cos\theta \\[5pt] 4\cos^2\theta-2\cos\theta-1 &=& 0 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。ここで、 $t=\cos\theta$ とすると、 $4t^2-2t-1=0$ であり、この解は\[ t=\frac{1\pm\sqrt{5}}{4} \]となります。答えは2つ出てきますが、 $0\lt \cos \theta \lt 1$ なので、最終的に、\[ \cos 36^{\circ}=\frac{1+\sqrt{5}}{4} \]と値を求めることができます。

$\cos$ が出た後、 $\sin$ や $\tan$ を求めることは、【応用】36度の三角比と同じです。相互関係を使うことにより
\begin{eqnarray}
\sin 36^{\circ} &=& \frac{ \sqrt{10-2\sqrt{5}} }{4} \\[5pt] \tan 36^{\circ} &=& \sqrt{ 5 -2\sqrt{5} }
\end{eqnarray}と求められます。

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18度の三角比

先ほど、36度の三角比を求めましたが、18度の三角比も求められます。図形を使って求める方法は、【応用】18度の三角比で扱っていますが、以下では、半角の公式を用いて求めてみましょう。

【標準】半角の公式より、
\begin{eqnarray}
\sin^2 18^{\circ}
&=&
\frac{1-\cos 36^{\circ}}{2} \\[5pt] &=&
\frac{4-(1+\sqrt{5})}{8} \\[5pt] &=&
\frac{3-\sqrt{5}}{8} \\[5pt] &=&
\frac{6-2\sqrt{5}}{16} \\[5pt] &=&
\left(\frac{\sqrt{5}-1}{4}\right)^2 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。最後の変形は、本質的には二重根号を外す変形です。 $\sin 18^{\circ}\gt 0$ だから、\[ \sin18^{\circ}=\frac{\sqrt{5}-1}{4} \]となります。 $\cos$, $\tan$ は、相互関係を使って
\begin{eqnarray}
\cos 18^{\circ} &=& \frac{ \sqrt{10+2\sqrt{5}} }{4} \\[5pt] \tan 18^{\circ} &=& \frac{ \sqrt{25-10\sqrt{5}} }{5}
\end{eqnarray}となります。

おわりに

ここでは、2倍角、半角、3倍角の公式を使って、36度と18度の三角比の値を求めました。なんの誘導もなく求めることは少ないかもしれませんが、こういう三角比の値を求める方法もある、ということを知っておきましょう。