センター試験 数学I・数学A 2018年度追試 第4問 [1] 解説
【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)
問題編
問題
不定方程式\[ 23x-31y=2 \]の解となる自然数 $x,y$ の組で、 $x$ が最小になるのは\[ x=\myBox{アイ},\ y=\myBox{ウエ} \]である。
$n=31\times\mybox{ウエ}$ とする。自然数 $n^3$ を $23$ で割ると余りは $\myBox{オカ}$ である。
考え方
大問4は[1]と[2]に分かれているため、不定方程式の問題は少ないです。が、すぐに埋められるところがないので、少し難易度が高くなっています。
前半は不定方程式の練習をしっかりしていれば解けるでしょう。後半は、前半で分かったことを使って解きましょう。
【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)
解答編
問題
不定方程式\[ 23x-31y=2 \]の解となる自然数 $x,y$ の組で、 $x$ が最小になるのは\[ x=\myBox{アイ},\ y=\myBox{ウエ} \]である。
解説
\begin{eqnarray} 23x-31y &=& 2 \\[5pt] 23x-(23+8)y &=& 2 \\[5pt] 23(x-y)-8y &=& 2 \\[5pt] \end{eqnarray}です。 $23\cdot 1 -8\cdot 3=-1$ なので、 $23\cdot (-2)-8\cdot(-6)=2$ です。このことから、 $x-y=-2$, $y=-6$ とすれば、 $x,y$ はこの式を満たします。これを解くと $x=-8,y=-6$ です。$23x-31y=2$ から $23\cdot(-8)-31\cdot(-6)=2$ を辺々引くと\[ 23(x+8)=31(y+6) \]が成り立ちます。 $23$ と $31$ は互いに素なので、この整数解は、整数 $k$ を用いて\[ x=31k-8,\ y=23k-6 \]と書けます。ともに自然数となり $x$ が最小となるのは $k=1$ のときなので、\[ x=23, y=17 \]と求められます。
解答
アイ:23
ウエ:17
参考
解答編 つづき
問題
$n=31\times\mybox{ウエ}$ とする。自然数 $n^3$ を $23$ で割ると余りは $\myBox{オカ}$ である。
解説
$23\cdot23-31\cdot17=2$ が成り立つので
\begin{eqnarray}
n^3
&=&
(31\cdot17)^3 \\[5pt]
&=&
(23\cdot23-2)^3 \\[5pt]
\end{eqnarray}です。これを展開すると、 $23$ を含む項と $-8$ が出てきます。 $23$ を含む項は $23$ で割り切れるので、 $23m-8$ を $23$ で割った余りを考えればいいです( $m$ は自然数)。なので、余りは $15$ だとわかります。
解答
オカ:15