センター試験 数学I・数学A 2018年度追試 第2問 [2] 解説

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【必答問題】

問題編

問題

 $\def\myBox#1{\bbox[3px, border:2px solid]{\ \bf{ #1 }\ }}\def\mybox#1{\bbox[4px, border:1px solid gray]{\ #1\ }}$高校生のKさんは、ニュースで「為替レート(1米ドルは何円か)」および「日経平均株価」と呼ばれている数値が日々変化していることに興味をもったので、これらの数値を入手して調べてみることにした。

 為替レートを100で割ったものを $X$ とする。例えば、1米ドルが123円のとき $X$ は $1.23$ となる。また、日経平均株価を10,000で割ったものを $Y$ とする。例えば、日経平均株価が16,500円のとき $Y$ は $1.65$ となる。

 図1は、 $X, Y$ の日々の変化を描いたものである。ただし、土曜日、日曜日、祝日などデータのない日は除いている。全期間を次の二つの期間に分けて考察する。

 期間A:2013年1月4日~2014年11月28日(468日分のデータ)
 期間B:2014年12月1日~2016年1月29日(284日分のデータ)

 図2は、期間Aと期間Bにおける $X, Y$ のデータの散布図である。

(1) 表1は、 $X$ と $Y$ について平均値、標準偏差および共分散を計算し、有効数字3桁で表したものである。ただし、 $X$ と $Y$ の共分散とは、 $X$ の偏差と $Y$ の偏差の積の平均値である。

 表1 平均値、標準偏差および共分散

期間A 期間B 全期間
$X$ の平均値 $1.01$ $1.21$ $1.08$
$Y$ の平均値 $1.44$ $1.90$ $1.61$
$X$ の標準偏差 $0.0522$ $0.0209$ $0.105$
$Y$ の標準偏差 $0.144$ $0.118$ $0.260$
$X$ と $Y$ の共分散 $0.00685$ $0.00203$ $0.0263$

 次の $\mybox{シ}$ に当てはまるものを、下の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。

 表1を用いて、期間A、期間Bにおける $X$ と $Y$ の相関係数を求め、小数第3位を四捨五入すると、それぞれ $0.91$ と $0.82$ である。全期間における $X$ と $Y$ の相関係数を $r$ とすると $\myBox{シ}$ である。

 0: $r\leqq 0$
 1: $0\lt r\lt 0.82$
 2: $r=0.82$
 3: $0.82\lt r \lt 0.91$
 4: $r=0.91$
 5: $0.91\lt r$

(2) $X$ のデータの $t$ 番目の値を $x_t$ とする。期間Aに対応するのは $t=1$, $2$, $\cdots$, $468$ であり、期間Bに対応するのは $t=469$, $470$, $\cdots$, $752$ である。 $X$ が日々どのように変化しているか調べるために、次の式によって定義される $u_t$ を計算する。\[ u_t=\dfrac{x_{t+1}-x_t}{x_t}\times 100 \]ただし、期間Aの最終日( $t=468$ )と期間Bの最終日( $t=752$ )については $u_t$ を計算しない。 $u_1$, $\cdots$, $u_{467}$ および $u_{469}$, $\cdots$, $u_{751}$ を $U$ のデータと呼ぶ。

 図3および図4は、期間A、期間Bにおける $U$ のデータのヒストグラム及び箱ひげ図である。期間Aにおける中央値は $0.0584$ であり、期間Bにおける中央値は $0.0252$ であった。

 次の $\mybox{ス}$, $\mybox{セ}$ に当てはまるものを、下の 0 ~ 6 のうちから一つずつ選べ。ただし、解答の順序は問わない。

 図3および図4から $U$ のデータについて読み取れることとして正しいものは、 $\myBox{ス}$, $\myBox{セ}$ である。

 0: 期間Aにおける最大値は、期間Bにおける最大値より小さい。

 1: 期間Aにおける第1四分位数は、期間Bにおける第1四分位数より小さい。

 2: 期間Aにおける四分位範囲と期間Bにおける四分位範囲の差は $0.2$ より大きい。

 3: 期間Aにおける範囲は、期間Bにおける範囲より小さい。

 4: 期間A、期間Bの両方において、四分位範囲は中央値の絶対値の8倍より大きい。

 5: 期間Aにおいて、第3四分位数は度数が最大の階級に入っている。

 6: 期間Bにおいて、第1四分位数は度数が最大の階級に入っている。


(3) $X, Y$ から $X’, Y’$ を次の式によって定義する。\[ X’=aX+b,\ Y’=cY+d \]ただし、 $a,b,c,d$ は定数であり、 $a\ne 0$ かつ $c\ne 0$ とする。

 次の $\mybox{ソ}$ に当てはまるものを、下の 0 ~ 8 のうちから一つ選べ。

 $X’$ と $Y’$ の相関係数は、 $X$ と $Y$ の相関係数の $\myBox{ソ}$ 倍である。

 0: $1$

 1: $a$

 2: $a^2$

 3: $ac$

 4: $\dfrac{ac}{|ac|}$

 5: $b$

 6: $b^2$

 7: $bd$

 8: $|bd|$


(4) 次ページの図5の三つの散布図について考える。散布図1で表される $V$ と $W$ の2種類のデータの相関係数、散布図2で表される $V’$ と $W’$ の2種類のデータの相関係数、および散布図3で表される $V^{\prime\prime}$ と $W^{\prime\prime}$ の2種類のデータの相関係数をそれぞれ $r_1$, $r_2$ および $r_3$ とする。これらは、小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求めると、 $-0.76$, $0.10$, $0.98$ のいずれかであることがわかっている。

 次の $\mybox{タ}$ に当てはまるものを、下の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。

 $r_1, r_2$ および $r_3$ の値の組合せとして正しいものは $\myBox{タ}$ である。

$r_1$ $r_2$ $r_3$
0 $-0.76$ $0.10$ $0.98$
1 $-0.76$ $0.98$ $0.10$
2 $0.10$ $-0.76$ $0.98$
3 $0.10$ $0.98$ $-0.76$
4 $0.98$ $-0.76$ $0.10$
5 $0.98$ $0.10$ $-0.76$

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考え方

それぞれの問題は独立しているので、わからなくても次の問題を考えることができます。(3)は抽象的で難しい問題ですが、相関係数をどのように求めるかを考えましょう。