共通テスト 数学II・数学B 2017年度プレテスト 第1問 [1] 解説
2017年11月に実施された、大学入試共通テスト導入に向けたプレテストの問題です。元の資料をできる限り再現していますが、一部でレイアウトが変わっています。画像は、大学入試センターのサイトから取得しています。
【必答問題】
問題編
問題
$a$ を定数とする。座標平面上に、原点を中心とする半径 $5$ の円 C と、直線 $\ell:x+y=a$ がある。
$C$ と $\ell$ が異なる2点で交わるための条件は、\[ \myBox{ア}\sqrt{\myBox{イ} } \lt a \mybox{ア}\sqrt{\mybox{イ} } \quad \cdots ① \]である。①の条件を満たすとき、 $C$ と $\ell$ の交点の一つを $\mathrm{P}(s,t)$ とする。このとき、\[st=\dfrac{a^2-\myBox{ウエ} }{\myBox{オ} }\]である。
考え方
前半は、原点が中心なので、直線の方程式を円の方程式に代入するよりも簡単な方法で解けます。
後半は、一瞬、何をすればいいかわかりませんが、 $s,t$ がどんな式を満たすかをよく見れば、式の値を計算する問題です。
解答編
問題
$a$ を定数とする。座標平面上に、原点を中心とする半径 $5$ の円 C と、直線 $\ell:x+y=a$ がある。
$C$ と $\ell$ が異なる2点で交わるための条件は、\[ \myBox{ア}\sqrt{\myBox{イ} } \lt a \mybox{ア}\sqrt{\mybox{イ} } \quad \cdots ① \]である。
解説
円と直線が2点で交わることは、円の中心と直線との距離が円の半径未満であることと同値です。円の中心は原点なので、中心から直線 $\ell$ までの距離は、点と直線の距離の公式から\[\dfrac{|a|}{1^2+1^2}=\dfrac{|a|}{\sqrt{2} }\]となります。これが $5$ 以下となる条件を求めればいいので
\begin{eqnarray}
& & \dfrac{|a|}{\sqrt{2} } \lt 5 \\[5pt]
& & |a| \lt 5\sqrt{2} \\[5pt]
& & -5\sqrt{2} \lt a \lt 5\sqrt{2} \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。
解答
アイ:52
参考
解答編 つづき
問題
①の条件を満たすとき、 $C$ と $\ell$ の交点の一つを $\mathrm{P}(s,t)$ とする。このとき、\[st=\dfrac{a^2-\myBox{ウエ} }{\myBox{オ} }\]である。
解説
$\mathrm{P}(s,t)$ は、 $C$ と $\ell$ の交点なので、次の2つの等式が成り立ちます。
\begin{eqnarray}
s^2+t^2=25 \\[5pt]
s+t=a \\[5pt]
\end{eqnarray}ここから、 $st$ が出てくるように変形します。2つ目の式を2乗して1つ目の式を代入すれば
\begin{eqnarray}
(s+t)^2 &=& a^2 \\[5pt]
s^2+2st+t^2 &=& a^2 \\[5pt]
2st+25 &=& a^2 \\[5pt]
st &=& \frac{a^2-25}{2} \\[5pt]
\end{eqnarray}となります。
解答
ウエオ:252