🏠 Home / 大学入学共通テスト / 共通テストIIB

共通テスト 数学II・数学B 2017年度プレテスト 第1問 [2] 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

2017年11月に実施された、大学入試共通テスト導入に向けたプレテストの問題です。元の資料をできる限り再現していますが、一部でレイアウトが変わっています。画像は、大学入試センターのサイトから取得しています。

【必答問題】

問題編

問題

 $a$ を $1$ でない正の実数とする。(i)~(iii)のそれぞれの式について、正しいものを、下の 0 ~ 3 のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。

 (i) $\sqrt[4]{a^3}\times a^{\frac{2}{3} }=a^2$ $\myBox{カ}$

 (ii) $\dfrac{(2a)^6}{(4a)^2}=\dfrac{a^3}{2}$ $\myBox{キ}$

 (iii) $4(\log_2 a-\log_4 a) = \log_{\sqrt{2} } a$ $\myBox{ク}$

 0: 式を満たす $a$ の値は存在しない。
 1: 式を満たす $a$ の値はちょうど一つである。
 2: 式を満たす $a$ の値はちょうど二つである。
 3: どのような $a$ の値を代入しても成り立つ式である。

考え方

問題文に、「 $a$ は1でない正の実数」と書いてある点に注意しましょう。 $1$ や $0$ は除外されています。1つ1つの式を吟味していきましょう。


解答編

問題

 $a$ を $1$ でない正の実数とする。(i)~(iii)のそれぞれの式について、正しいものを、下の 0 ~ 3 のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。

 (i) $\sqrt[4]{a^3}\times a^{\frac{2}{3} }=a^2$ $\myBox{カ}$

 (ii) $\dfrac{(2a)^6}{(4a)^2}=\dfrac{a^3}{2}$ $\myBox{キ}$

 (iii) $4(\log_2 a-\log_4 a) = \log_{\sqrt{2} } a$ $\myBox{ク}$

 0: 式を満たす $a$ の値は存在しない。
 1: 式を満たす $a$ の値はちょうど一つである。
 2: 式を満たす $a$ の値はちょうど二つである。
 3: どのような $a$ の値を代入しても成り立つ式である。

解説

$a$ が1でない正の実数であることに注意して、1つ1つ確かめていきます。

(i) の左辺は、次のように変形できます。
\begin{eqnarray} & & \sqrt[4]{a^3}\times a^{\frac{2}{3} } \\[5pt] &=& a^{\frac{3}{4} }\times a^{\frac{2}{3} } \\[5pt] &=& a^{\frac{3}{4}+\frac{2}{3} } \\[5pt] &=& a^{\frac{17}{12} } \\[5pt] \end{eqnarray}これが $a^2$ と一致するなら、 $a$ が $0$ か、 $a^{\frac{5}{12} }=1$ が成り立つことになりますが、今の条件ではそのような $a$ の値は存在しません。

(ii)は、次のように変形できます。
\begin{eqnarray} \dfrac{(2a)^6}{(4a)^2} &=& \dfrac{a^3}{2} \\[5pt] 2\cdot 64a^6 &=& 16a^2 \cdot a^3 \\[5pt] a &=& \frac{16}{2\cdot 64}=\dfrac{1}{8} \\[5pt] \end{eqnarray}なので、この式を満たす $a$ はちょうど1つだけ存在します。

(iii)は、底が異なっているので比較しづらいです。そのため、すべての底を $2$ に合わせましょう。
\begin{eqnarray} 4(\log_2 a-\log_4 a) &=& \log_{\sqrt{2} } a \\[5pt] 4\log_2 a-4\cdot \dfrac{\log_2 a}{\log_2 4} &=& \dfrac{\log_2 a}{\log_2 \sqrt{2} } \\[5pt] 4\log_2 a-4\cdot \dfrac{\log_2 a}{2} &=& \dfrac{\log_2 a}{\frac{1}{2} } \\[5pt] 2\log_2 a &=& 2\log_2 a \\[5pt] \end{eqnarray}このようになります。つまり、両辺は同じ式で表すことができるので、どのような $a$ の値を代入しても成り立つことがわかります。

解答

カキク:013

関連するページ

YouTubeもやってます

チャンネル登録はコチラから (以下は、動画のサンプルです)
慶應義塾大学薬学部2024年度数学第1問5 同志社大学文系2024年度数学第1問3 昭和大学医学部I期2024年度数学第2問 兵庫医科大学2024年度数学第3問 共通テスト2B2024年度第3問2のヒントについて 久留米大学医学部推薦2024年度数学第4問