センター試験 数学I・数学A 2020年度 第3問 [2] 解説
【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)
問題編
問題
1枚のコインを最大で5回投げるゲームを行う。このゲームでは、1回投げるごとに表が出たら持ち点に2点を加え、裏が出たら持ち点に -1点を加える。はじめの持ち点は0点とし、ゲーム終了のルールを次のように定める。
・持ち点が再び0点になった場合は、その時点で終了する。
・持ち点が再び0点にならない場合は、コインを5回投げ終わった時点で終了する。
(1) コインを2回投げ終わって持ち点が -2点である確率は $\dfrac{\myBox{ウ} }{\myBox{エ} }$ である。また、コインを2回投げ終わって持ち点が1点である確率は $\dfrac{\myBox{オ} }{\myBox{カ} }$ である。
(2) 持ち点が再び0点になることが起こるのは、コインを $\myBox{キ}$ 回投げ終わったときである。コインを $\mybox{キ}$ 回投げ終わって持ち点が0点になる確率は $\dfrac{\myBox{ク} }{\myBox{ケ} }$ である。
(3) ゲームが終了した時点で持ち点が4点である確率は $\dfrac{\myBox{コ} }{\myBox{サシ} }$ である。
(4) ゲームが終了した時点で持ち点が4点であるとき、コインを2回投げ終わって持ち点が1点である条件付き確率は $\dfrac{\myBox{ス} }{\myBox{セ} }$ である。
考え方
よくある反復試行の問題です。ただ、「持ち点が0点になると終了する」というのがやっかいですね。これは、まずは「持ち点が0でも終了しない」としておいて、後から「途中で持ち点が0点になるケースを除外する」と考えるとわかりやすくなるでしょう。
【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)
解答編
問題
1枚のコインを最大で5回投げるゲームを行う。このゲームでは、1回投げるごとに表が出たら持ち点に2点を加え、裏が出たら持ち点に -1点を加える。はじめの持ち点は0点とし、ゲーム終了のルールを次のように定める。
・持ち点が再び0点になった場合は、その時点で終了する。
・持ち点が再び0点にならない場合は、コインを5回投げ終わった時点で終了する。
(1) コインを2回投げ終わって持ち点が -2点である確率は $\dfrac{\myBox{ウ} }{\myBox{エ} }$ である。また、コインを2回投げ終わって持ち点が1点である確率は $\dfrac{\myBox{オ} }{\myBox{カ} }$ である。
解説
コインを2回投げ終わって持ち点が -2点となるのは、裏が2回出たときなので、こうなる確率は、\[ \left(\dfrac{1}{2}\right)^2 = \dfrac{1}{4} \]です。
また、持ち点が -1点となるのは、表が1回、裏が1回出たときで、こうなる出方は2通りあります。よって、こうなる確率は\[ \dfrac{2}{4}=\dfrac{1}{2} \]となります。
解答
ウエオカ:1412
解答編 つづき
問題
(2) 持ち点が再び0点になることが起こるのは、コインを $\myBox{キ}$ 回投げ終わったときである。コインを $\mybox{キ}$ 回投げ終わって持ち点が0点になる確率は $\dfrac{\myBox{ク} }{\myBox{ケ} }$ である。
解説
持ち点が再び 0点になりうるのは、コインを3回投げたときで、それ以外はありません。
3回投げて持ち点が0点となるのは、表が1回、裏が2回出たときです。こうなる確率は、 $\dfrac{ {}_3\mathrm{C}_1}{2^3}=\dfrac{3}{8}$ となります。
解答
キクケ:338
解答編 つづき
問題
(3) ゲームが終了した時点で持ち点が4点である確率は $\dfrac{\myBox{コ} }{\myBox{サシ} }$ である。
解説
持ち点が0点になってもゲームが終わらないとすると、ゲーム終了時に持ち点が4となるのは、表が3回、裏が2回出るときであり、こうなる出方は ${}_5\mathrm{C}_3=10$ 通りあります。このうち、途中で持ち点が0点になるケースは、「はじめの3回のうち、表が1回、裏が2回、残り2回は、表が2回、裏が0回」の場合であり、こうなる出方は $3$ 通りあります。よって、持ち点が4点で終了する確率は $\dfrac{10-3}{2^5}=\dfrac{7}{32}$ となります。
解答
コサシ:732
解答編 つづき
問題
(4) ゲームが終了した時点で持ち点が4点であるとき、コインを2回投げ終わって持ち点が1点である条件付き確率は $\dfrac{\myBox{ス} }{\myBox{セ} }$ である。
解説
2回投げ終わって持ち点が1点で、終了時には4点となる場合を考えます。この場合、はじめの2回は、表が1回で裏が1回出ていることになります。3回目が裏なら持ち点が0となってしまうので、3回目は必ず表です。また、4回目・5回目は、表が1回で裏が1回です。以上から、
1回目と2回目:どちらかが表、どちらかが裏
3回目:表
4回目と5回目:どちらかが表、どちらかが裏
となる場合なので、2回投げ終わって持ち点が1で、終了時に4点となる出方は $2\times 1 \times 2=4$ 通りあります。よって、条件付確率は\[ \dfrac{\dfrac{4}{32} }{\dfrac{7}{32} } = \dfrac{4}{7} \]と求められます。
解答
スセ:47