【第3問~第5問から2問選択】
問題編
問題
$\def\myBox#1{\bbox[3px, border:2px solid]{\ \bf{ #1 }\ }}\def\mybox#1{\bbox[4px, border:1px solid gray]{\ #1\ }}\def\dBox#1{\bbox[4px, border: 2px solid ]{\bbox[2px, border: 1px solid ]{\ \bf{ #1 }\ } }}\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[2px, border: 1px solid ]{\ #1\ } }}$太郎さんは和室の畳を見て、畳の敷き方が何通りあるかに興味を持った。ちょうど手元にタイルがあったので、畳をタイルに置き換えて、数学的に考えることにした。
縦の長さが $1$ 、横の長さが $2$ の長方形のタイルが多数ある。それらを縦か横の向きに、隙間も重なりもなく敷き詰めるとき、その敷き詰め方をタイルの「配置」と呼ぶ。
上の図のように、縦の長さが $3$ 、横の長さが $2n$ の長方形を $R_n$ とする。 $3n$ 枚のタイルを用いた $R_n$ 内の配置の総数を $r_n$ とする。
$n=1$ のときは、下の図のように $r_1=3$ である。
また、 $n=2$ のときは、下の図のように $r_2=11$ である。
(1) 太郎さんは次のような図形 $T_n$ 内の配置を考えた。
$(3n+1)$ 枚のタイルを用いた $T_n$ 内の配置の総数を $t_n$ とする。 $n=1$ のときは、 $t_1=\myBox{ク}$ である。
さらに、太郎さんは $T_n$ 内の配置について、右下隅のタイルに注目して次のような図をかいて考えた。
この図から、2以上の自然数 $n$ に対して\[ t_n=Ar_n+Bt_{n-1} \]が成り立つことがわかる。ただし、 $A=\myBox{ケ}$ 、 $B=\myBox{コ}$ である。
以上から、 $t_2=\myBox{サシ}$ であることがわかる。
同様に、 $R_n$ の右下隅のタイルに着目して次のような図をかいて考えた。
この図から、 $2$ 以上の自然数 $n$ に対して\[ r_n=Cr_{n-1}+Dt_{n-1} \]が成り立つことがわかる。ただし、 $C=\myBox{ス}$ 、 $D=\myBox{セ}$ である。
(2) 畳を縦の長さが $1$ 、横の長さが $2$ の長方形とみなす。縦の長さが $3$ 、横の長さが $6$ の長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき、敷き詰め方の総数は $\myBox{ソタ}$ である。
また、縦の長さが $3$ 、横の長さが $8$ の長方形の部屋に畳を敷き詰めるとき、敷き詰め方の総数は $\myBox{チツテ}$ である。
出版社:Z会
発売日:2020-06-08
ページ数:240 ページ
値段:¥1,320
(2020年09月 時点の情報です)
考え方
分野でいえば、一応、数列ということになりますが、あまり数列の要素はありません。漸化式をどうやって作るか、が問題のメインです。見た目はすごく難しそうですが、よく考えるとあまり複雑なことはしていません。ヒントになっている図を読み解けるかどうかがポイントとなります。
高校数学では、漸化式を作ったあとは一般項を求める流れが多いですが、この問題では一般項を求める必要はありません。