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共通テスト 数学II・数学B 2018年度プレテスト 第3問 解説

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2018年11月に実施された、大学入試共通テスト導入に向けたプレテストの問題です。元の資料をできる限り再現していますが、一部でレイアウトが変わっています。画像は、大学入試センターのサイトから取得しています。

【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

(正規分布表は省略しています)

問題編

問題

 昨年度実施されたある調査によれば、全国の大学生の1日あたりの読書時間の平均値は24分で、全く読書をしない大学生の比率は50%とのことであった。大規模P大学の学長は、P大学生の1日あたりの読書時間が30分以上であって欲しいと考えていたので、この調査結果に愕然とした。そこで今年度、P大学生から400人を標本として無作為抽出し、読書時間の実態を調査することにした。次の問いに答えよ。ただし、必要に応じて19ページの正規分布表を用いてもよい。

(1) P大学生のうち全く読書をしない学生の母比率が、昨年度の全国調査の結果と同じ50%であると仮定する。

 標本400人のうち全く読書をしない学生の人数の平均(期待値)は $\myBox{アイウ}$ 人である。

 また、標本の大きさ400は十分に大きいので、標本のうち全く読書をしない学生の比率の分布は、平均(期待値) $0.\myBox{エ}$ 、標準偏差 $0.\myBox{オカキ}$ の正規分布で近似できる。


(2) P大学生の読書時間は、母平均が昨年度の全国調査結果と同じ24分であると仮定し、母標準偏差を $\sigma$ 分とおく。

(i) 標本の大きさ400は十分に大きいので、読書時間の標本平均の分布は、平均(期待値) $\myBox{クケ}$ 分、標準偏差 $\dfrac{\sigma}{\myBox{コサ} }$ 分の正規分布で近似できる。

(ii) $\sigma = 40$ とする。読書時間の標本平均が30分以上となる確率は $0.\myBox{シスセソ}$ である。

 また、 $\myBox{タ}$ となる確率は、およそ $0.1587$ である。 $\myBox{タ}$ に当てはまる最も適当なものを、次の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。

 0: 大きさ400の標本とは別に無作為抽出する一人の学生の読書時間が26分以上

 1: 大きさ400の標本とは別に無作為抽出する一人の学生の読書時間が64分以下

 2: P大学の全学生の読書時間の平均が26分以上

 3: P大学の全学生の読書時間の平均が64分以下

 4: 標本400人の読書時間の平均が26分以上

 5: 標本400人の読書時間の平均が64分以下


(3) P大学生の読書時間の母標準偏差を $\sigma$ とし、標本平均を $\bar{X}$ とする。P大学生の読書時間の母平均 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間を $A\leqq m \leqq B$ とするとき、標本の大きさ400は十分に大きいので、 $A$ は $\bar{X}$ と $\sigma$ を用いて $\myBox{チ}$ と表すことができる。

(i) $\myBox{チ}$ に当てはまる式を、次の 0 ~ 7 のうちから一つ選べ。

 0: $\bar{X}-0.95\times\dfrac{\sigma}{20}$

 1: $\bar{X}-0.95\times\dfrac{\sigma}{400}$

 2: $\bar{X}-1.64\times\dfrac{\sigma}{20}$

 3: $\bar{X}-1.64\times\dfrac{\sigma}{400}$

 4: $\bar{X}-1.96\times\dfrac{\sigma}{20}$

 5: $\bar{X}-1.96\times\dfrac{\sigma}{400}$

 6: $\bar{X}-2.58\times\dfrac{\sigma}{20}$

 7: $\bar{X}-2.58\times\dfrac{\sigma}{400}$

(ii) 母平均 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間 $A\leqq m \leqq B$ の意味として、最も適当なものを、次の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。 $\myBox{ツ}$

 0: 標本400人のうち約95%の学生は、読書時間が $A$ 分以上 $B$ 分以下である。

 1: P大学生全体のうち約95%の学生は、読書時間が $A$ 分以上 $B$ 分以下である。

 2: P大学生全体から95%程度の学生を無作為抽出すれば、読書時間の標本平均は、 $A$ 分以上 $B$ 分以下となる。

 3: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は標本平均が $m$ となる。

 4: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は信頼区間が $m$ を含んでいる。

 5: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は信頼区間が $\bar{X}$ を含んでいる。

考え方

例年のセンター試験とほぼ同じ内容です。正規分布表を使った確率の計算や、母平均の推定など、よく出てくるものが多いです。計算ができるだけでなく、言葉の意味もおさえておくようにしましょう。

いつもは大問5で出てきますが、大問3に出てきた点が大きく異なります。ベクトルと数列をとろうと思っていた人にとっては、少しびっくりする並びだったかもしれません。


【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

(正規分布表は省略しています)

解答編

問題

 昨年度実施されたある調査によれば、全国の大学生の1日あたりの読書時間の平均値は24分で、全く読書をしない大学生の比率は50%とのことであった。大規模P大学の学長は、P大学生の1日あたりの読書時間が30分以上であって欲しいと考えていたので、この調査結果に愕然とした。そこで今年度、P大学生から400人を標本として無作為抽出し、読書時間の実態を調査することにした。次の問いに答えよ。ただし、必要に応じて19ページの正規分布表を用いてもよい。

(1) P大学生のうち全く読書をしない学生の母比率が、昨年度の全国調査の結果と同じ50%であると仮定する。

 標本400人のうち全く読書をしない学生の人数の平均(期待値)は $\myBox{アイウ}$ 人である。

 また、標本の大きさ400は十分に大きいので、標本のうち全く読書をしない学生の比率の分布は、平均(期待値) $0.\myBox{エ}$ 、標準偏差 $0.\myBox{オカキ}$ の正規分布で近似できる。

解説

全く読書をしない学生の母比率が50%なので、標本400人のうち全く読書をしない学生の人数の平均は\[ 400\times 0.5=200 \]人となります。

母平均が $0.5$ で、母標準偏差は $\sqrt{\dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{1}{2} }=0.5$ なので、標本のうち全く読書をしない学生の比率の分布は、平均 $0.5$ で標準偏差 $\dfrac{0.5}{\sqrt{400} }=0.025$ の正規分布で近似できます。

解答

アイウ:200
エ:5
オカキ:025

解答編 つづき

問題

(2) P大学生の読書時間は、母平均が昨年度の全国調査結果と同じ24分であると仮定し、母標準偏差を $\sigma$ 分とおく。

(i) 標本の大きさ400は十分に大きいので、読書時間の標本平均の分布は、平均(期待値) $\myBox{クケ}$ 分、標準偏差 $\dfrac{\sigma}{\myBox{コサ} }$ 分の正規分布で近似できる。

(ii) $\sigma = 40$ とする。読書時間の標本平均が30分以上となる確率は $0.\myBox{シスセソ}$ である。

 また、 $\myBox{タ}$ となる確率は、およそ $0.1587$ である。 $\myBox{タ}$ に当てはまる最も適当なものを、次の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。

 0: 大きさ400の標本とは別に無作為抽出する一人の学生の読書時間が26分以上

 1: 大きさ400の標本とは別に無作為抽出する一人の学生の読書時間が64分以下

 2: P大学の全学生の読書時間の平均が26分以上

 3: P大学の全学生の読書時間の平均が64分以下

 4: 標本400人の読書時間の平均が26分以上

 5: 標本400人の読書時間の平均が64分以下

解説

読書時間の標本平均の分布は、平均は母平均と同じ24分、標準偏差は $\dfrac{\sigma}{\sqrt{400} } = \dfrac{\sigma}{20}$ 分の正規分布で近似できます。

$\sigma=40$ のとき、読書時間の標本平均の標準偏差は $\dfrac{\sigma}{20}=2$ です。標本平均 $m$ が30分以上となる確率は
\begin{eqnarray} m \geqq 30 \\[5pt] m-24 \geqq 6 \\[5pt] \frac{m-24}{2} \geqq 3 \\[5pt] \end{eqnarray}となる確率と等しいです。正規分布表で 3.00 のところを見ると、 $0.4987$ とあるので、こうなる確率は\[ 0.5-0.4987=0.0013 \]と求められます。

また、確率変数 $Z$ が標準正規分布に従うとすると $P(Z\geqq z)=0.1587$ となるとき、 $P(0\leqq Z \lt z)=0.3413$ となるので、正規分布表から $z=1.00$ となることがわかります。このことから、標本平均 $m$ が\[ \dfrac{m-24}{2}\geqq 1 \]を満たす確率、つまり $m\geqq 26$ を満たす確率が 0.1587 になることがわかります。よって、選択肢 4 がタに入ることがわかります。

この計算結果をもとにして、他の選択肢も見ておきましょう。標本平均の平均が24分なので、読書時間や読書時間の平均が64分以下になる確率は $0.1587$ よりももっと大きくなるはずです。

選択肢 0 や 1 のように、一人の読書時間は標本400人の読書時間の平均よりバラツキが大きいので、26分以上となる確率は $0.1587$ よりもずっと小さくなるはずです。また、P大学の全学生の読書時間の平均は、問題文に24分と書いているので、選択肢 2 や 3 がタに入ることはありません。

解答

クケ:24
コサ:20
シスセソ:0013
タ:4

解答編 つづき

問題

(3) P大学生の読書時間の母標準偏差を $\sigma$ とし、標本平均を $\bar{X}$ とする。P大学生の読書時間の母平均 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間を $A\leqq m \leqq B$ とするとき、標本の大きさ400は十分に大きいので、 $A$ は $\bar{X}$ と $\sigma$ を用いて $\myBox{チ}$ と表すことができる。

(i) $\myBox{チ}$ に当てはまる式を、次の 0 ~ 7 のうちから一つ選べ。

 0: $\bar{X}-0.95\times\dfrac{\sigma}{20}$

 1: $\bar{X}-0.95\times\dfrac{\sigma}{400}$

 2: $\bar{X}-1.64\times\dfrac{\sigma}{20}$

 3: $\bar{X}-1.64\times\dfrac{\sigma}{400}$

 4: $\bar{X}-1.96\times\dfrac{\sigma}{20}$

 5: $\bar{X}-1.96\times\dfrac{\sigma}{400}$

 6: $\bar{X}-2.58\times\dfrac{\sigma}{20}$

 7: $\bar{X}-2.58\times\dfrac{\sigma}{400}$

(ii) 母平均 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間 $A\leqq m \leqq B$ の意味として、最も適当なものを、次の 0 ~ 5 のうちから一つ選べ。 $\myBox{ツ}$

 0: 標本400人のうち約95%の学生は、読書時間が $A$ 分以上 $B$ 分以下である。

 1: P大学生全体のうち約95%の学生は、読書時間が $A$ 分以上 $B$ 分以下である。

 2: P大学生全体から95%程度の学生を無作為抽出すれば、読書時間の標本平均は、 $A$ 分以上 $B$ 分以下となる。

 3: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は標本平均が $m$ となる。

 4: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は信頼区間が $m$ を含んでいる。

 5: 大きさ400の標本を100回無作為抽出すれば、そのうち95回程度は信頼区間が $\bar{X}$ を含んでいる。

解説

正規分布表を見ると、確率が 0.4750 となるのは 1.96 のときであることがわかります。このことから、
\begin{eqnarray} \bar{X} - 1.96\times\frac{\sigma}{\sqrt{400} } \leqq m \leqq \bar{X} + 1.96\times\frac{\sigma}{\sqrt{400} } \\[5pt] \bar{X} - 1.96\times\frac{\sigma}{20} \leqq m \leqq \bar{X} + 1.96\times\frac{\sigma}{20} \\[5pt] \end{eqnarray}となる確率が 0.95 になることがわかります。チには、 4 が入ります。

「母平均 $m$ に対する信頼度が95%」というのは、「母平均 $m$ が信頼区間に入っている確率が0.95」ということです。なので、ツには、選択肢 4 が入ります。

ツの他の選択肢を見てみます。今考えているのは、「母平均 $m$ がどうなるか」という話なので、選択肢 0 や 1 のように、個々の値がどの範囲に収まるか、というのは言えません。また、選択肢 2 のように、標本平均が "確実に" この値に収まる、ということも言えません。

選択肢 3 は文章に信頼区間が出てこないし、選択肢 5 は母平均が出てこないのでおかしいことがわかります。

解答

チ:4
ツ:4

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