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共通テスト 数学I・数学A 2018年度プレテスト 第1問 [1] 解説

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2018年11月に実施された、大学入試共通テスト導入に向けたプレテストの問題です。元の資料をできる限り再現していますが、一部でレイアウトが変わっています。画像は、大学入試センターのサイトから取得しています。

【必答問題】

問題編

問題

 有理数全体の集合を $A$, 無理数全体の集合を $B$ とし、空集合を $\varnothing$ と表す。このとき、次の聞いに答えよ。

(1) 「集合 $A$ と集合 $B$ の共通部分は空集合である」という命題を、記号を用いて表すと次のようになる。\[ A\cap B=\varnothing \]

「 $1$ のみを要素にもつ集合は集合 $A$ の部分集合である」という命題を、記号を用いて表せ。解答は、解答欄 $\myBox{(あ)}$ に記述せよ。

(2) 命題「 $x\in B$, $y\in B$ ならば、 $x+y\in B$ である」が偽であることを示すための反例となる $x,y$ の組を、次の 0~5 のうちから二つ選べ。必要ならば、 $\sqrt{2}$, $\sqrt{3}$, $\sqrt{2}+\sqrt{3}$ が無理数であることを用いてもよい。ただし、解答の順序は問わない。 $\myBox{ア}$, $\myBox{イ}$

 0: $x=\sqrt{2}$, $y=0$
 1: $x=3-\sqrt{3}$, $y=\sqrt{3}-1$
 2: $x=\sqrt{3}+1$, $y=\sqrt{2}-1$

 3: $x=\sqrt{4}$, $y=-\sqrt{4}$
 4: $x=\sqrt{8}$, $y=1-2\sqrt{2}$
 5: $x=\sqrt{2}-2$, $y=\sqrt{2}+2$

考え方

集合と命題の問題です。

(1)は、集合に関する記号の問題です。記号を書かせる、というパターンもあるんですね。集合の表し方や、含むと属するの違いなど、間違いやすいので注意しましょう。

(2)は、反例となる組合せを考える問題です。反例とは何かが分かっていれば、それぞれの判定は難しくありません。


【必答問題】

解答編

問題

 有理数全体の集合を $A$, 無理数全体の集合を $B$ とし、空集合を $\varnothing$ と表す。このとき、次の聞いに答えよ。

(1) 「集合 $A$ と集合 $B$ の共通部分は空集合である」という命題を、記号を用いて表すと次のようになる。\[ A\cap B=\varnothing \]

「 $1$ のみを要素にもつ集合は集合 $A$ の部分集合である」という命題を、記号を用いて表せ。解答は、解答欄 $\myBox{(あ)}$ に記述せよ。

解説

集合に関する記号の問題ですね。前半は、「文章を記号で表すというのは、こういうことだ」という説明です。

「1のみを要素に持つ集合」というのは、 $\{1\}$ と表します。集合は、各要素を並べて、波かっこでくくって表します。また、「部分集合である」ことは $\subset$ という記号を使って表します。よって、答えは、\[ \{1\}\subset A \]となります。

解答

あ: $\{1\}\subset A$

参考

【基本】部分集合

解答編 つづき

問題

(2) 命題「 $x\in B$, $y\in B$ ならば、 $x+y\in B$ である」が偽であることを示すための反例となる $x,y$ の組を、次の 0~5 のうちから二つ選べ。必要ならば、 $\sqrt{2}$, $\sqrt{3}$, $\sqrt{2}+\sqrt{3}$ が無理数であることを用いてもよい。ただし、解答の順序は問わない。 $\myBox{ア}$, $\myBox{イ}$

 0: $x=\sqrt{2}$, $y=0$
 1: $x=3-\sqrt{3}$, $y=\sqrt{3}-1$
 2: $x=\sqrt{3}+1$, $y=\sqrt{2}-1$

 3: $x=\sqrt{4}$, $y=-\sqrt{4}$
 4: $x=\sqrt{8}$, $y=1-2\sqrt{2}$
 5: $x=\sqrt{2}-2$, $y=\sqrt{2}+2$

解説

反例ということは、「仮定を満たしているのに、結論が満たされていないもの」を選べばいいですね。

まず、 $x\in B$ を満たしていないものを消していきましょう。 $B$ とは無理数の集合なので、有理数になっているものを消せばいいですね。この時点で、3が消えます。

また、残っているもののうち、 $y\in B$ を満たしていないものは、 $y=0$ です。0が消えます。

0と3以外は、仮定を満たしているものになります。

次に、残っているものの中から、 $x+y\in B$ を満たしていないものを選びましょう。それらが反例です。

1は、 $x+y=2$ なので、 $x+y\not\in B$ だから、反例です。

2は、 $x+y=\sqrt{2}+\sqrt{3}$ なので、 $x+y\in B$ だから、反例にはなりません。

4は、 $x+y=1$ なので、 $x+y\not\in B$ だから、反例です。

5は、 $x+y=2\sqrt{2}$ なので、 $x+y\in B$ だから、反例にはなりません。

以上から、反例になるのは、 $1,4$ となります。

解答

アイ:1・4

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