🏠 Home / 大学入試 / センター試験 / センターIIB

センター試験 数学II・数学B 2019年度追試 第3問 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

問題編

問題

 数列 $\{a_n\}$ を次のように定める。
\begin{eqnarray} & & a_1 = -5, \\[5pt] & & na_{n+1} = (n+2)a_n+4(n+1)\ \ (n=1,2,3,\cdots) \end{eqnarray}

(1) $\{a_n\}$ の一般項を求めよう。

 $b_n=\dfrac{a_n}{n(n+1)}$ とおくと、 $b_1=\dfrac{\myBox{アイ} }{\myBox{ウ} }$ である。さらに、 $b_n$ と $b_{n+1}$ は関係式 $b_{n+1}-b_n=\dfrac{\myBox{エ} }{n\left(n+\myBox{オ}\right)}$ を満たす。

 ここで、すべての自然数 $k$ に対して\[ \frac{\mybox{エ} }{k\left(k+\mybox{オ}\right)} = \myBox{カ} \left( \dfrac{1}{k}-\dfrac{1}{k+\mybox{オ} } \right) \]が成り立つから、2以上の自然数 $n$ に対して\[
\sum_{k=1}^{n-1}\dfrac{\mybox{エ} }{k\left(k+\mybox{オ}\right)} = \frac{\myBox{キ}n^2-n-\myBox{ク} }{n\left(n+\myBox{ケ}\right)} \]である。これを用いて数列 $\{b_n\}$ の一般項を求めることにより\[ a_n=\dfrac{n^2-\myBox{コ}n-\myBox{サ} }{\myBox{シ} } \]であることがわかる。

(2) 数列 $\{c_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が\[ S_n=n\left(\mybox{シ}a_n-24\right) \]で与えられるとき、 $\{c_n\}$ の一般項と、 $c_1$ から $c_{10}$ までの各項の絶対値の和 $\displaystyle \sum_{n=1}^{10} |c_n|$ を求めよう。

 $c_1=\myBox{スセソ}$ である。また、 $n\geqq 2$ のとき\[ c_n = \left(n+\myBox{タ}\right) \left(\myBox{チ}n-\myBox{ツテ}\right) \quad \cdots ① \]である。①は $n=1$ のときにも成り立つから、 $\{c_n\}$ の一般項は①である。

 ①から、 $1\leqq n \leqq \myBox{ト}$ のとき $c_n\lt 0$ であり、 $n\gt \mybox{ト}$ のとき $c_n\gt 0$ である。よって\[ \sum_{n=1}^{10}|c_n|=\myBox{ナニ}S_{\mybox{ト} }+S_{10}=\myBox{ヌネノ} \]である。

考え方

扱っているものは典型的なものが多いですが、難易度が高いものばかりです。

(1)では、部分分数に分解して和を求めたり、階差数列から一般項を求める問題です。計算量もわりとあるので、(1)の時点で結構ハードです。係数の間違いなどをしやすいので、 $n$ に具体的な値を入れて確認しながら進めていきましょう。

(2)もなかなかハードです。前半は、和から一般項を求める問題です。事前に練習しておけば、何を計算すればいいかはわかるかもしれませんが、計算はわりとあります。後半は、10項だけの和だし、一般項もわかっているので、どのように計算することもできるでしょう。最悪、全部書き出してもいいし、 $S_n$ を具体的な式で書いてもいいし、 $c_n$ の一般項を使って和の公式で計算することもできます。ここでの解答では、誘導にしたがって、 $S_n$ を具体的な式で書いていく方法を紹介しています。


【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

解答編

問題

 数列 $\{a_n\}$ を次のように定める。
\begin{eqnarray} & & a_1 = -5, \\[5pt] & & na_{n+1} = (n+2)a_n+4(n+1)\ \ (n=1,2,3,\cdots) \end{eqnarray}

(1) $\{a_n\}$ の一般項を求めよう。

 $b_n=\dfrac{a_n}{n(n+1)}$ とおくと、 $b_1=\dfrac{\myBox{アイ} }{\myBox{ウ} }$ である。さらに、 $b_n$ と $b_{n+1}$ は関係式 $b_{n+1}-b_n=\dfrac{\myBox{エ} }{n\left(n+\myBox{オ}\right)}$ を満たす。

解説

\begin{eqnarray} b_1 &=& \frac{a_1}{1\cdot(1+1)} \\[5pt] &=& \frac{-5}{2} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。また、 \begin{eqnarray} b_{n+1}-b_n &=& \frac{a_{n+1} }{(n+1)(n+2)}-\frac{a_n}{n(n+1)} \\[5pt] &=& \frac{n a_{n+1}-(n+2) a_n}{n(n+1)(n+2)} \\[5pt] &=& \frac{4(n+1)}{n(n+1)(n+2)} \\[5pt] &=& \frac{4}{n(n+2)} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。2行目から3行目への変形は、 $\{a_n\}$ の漸化式を用いています。

解答

アイウ:-52
エオ:42

解答編 つづき

 ここで、すべての自然数 $k$ に対して\[ \frac{\mybox{エ} }{k\left(k+\mybox{オ}\right)} = \myBox{カ} \left( \dfrac{1}{k}-\dfrac{1}{k+\mybox{オ} } \right) \]が成り立つから、2以上の自然数 $n$ に対して\[
\sum_{k=1}^{n-1}\dfrac{\mybox{エ} }{k\left(k+\mybox{オ}\right)} = \frac{\myBox{キ}n^2-n-\myBox{ク} }{n\left(n+\myBox{ケ}\right)} \]である。

解説

\[ \frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}=\frac{2}{k(k+2)} \]が成り立ちます。これを右辺から左辺への変形と考える(部分分数分解)と、\[ \frac{4}{k(k+2)} = 2 \left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}\right) \]となります。

ここで、この式を $k=1$ から $k=n-1$ まで足し合わせます。そうすると、 $\dfrac{1}{k}$ の部分は、 $\dfrac{1}{1}$ から $\dfrac{1}{n-1}$ までの和となります。一方、 $\dfrac{1}{k+2}$ の部分は、 $\dfrac{1}{3}$ から $\dfrac{1}{n+1}$ までの和となります。なので、前者から後者を引くと、\[ \dfrac{1}{1}+\dfrac{1}{2}-\dfrac{1}{n}-\dfrac{1}{n+1} \]が残ります。このことから、
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=1}^{n-1}\dfrac{4}{k\left(k+2\right)} \\[5pt] &=& \sum_{k=1}^{n-1} 2 \left(\frac{1}{k}-\frac{1}{k+2}\right) \\[5pt] &=& 2 \left( \dfrac{1}{1}+\dfrac{1}{2}-\dfrac{1}{n}-\dfrac{1}{n+1} \right) \\[5pt] &=& 3-\dfrac{2(n+1)+2n}{n(n+1)} \\[5pt] &=& \dfrac{3n(n+1)-2(n+1)-2n}{n(n+1)} \\[5pt] &=& \dfrac{3n^2+3n-2n-2-2n}{n(n+1)} \\[5pt] &=& \dfrac{3n^2-n-2}{n(n+1)} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

解答

カキクケ:2321

参考

【標準】和の記号Σと部分分数分解

解答編 つづき

これを用いて数列 $\{b_n\}$ の一般項を求めることにより\[ a_n=\dfrac{n^2-\myBox{コ}n-\myBox{サ} }{\myBox{シ} } \]であることがわかる。

解説

$b_{n+1}-b_n=\dfrac{4}{n(n+2)}$ なので、 $n\geqq 2$ のときは、 $1$ から $n-1$ までの式を足し合わせると、左辺は $b_n-b_1$ となり、先ほどの計算から右辺は $\dfrac{3n^2-n-2}{n(n+1)}$ となります。よって、
\begin{eqnarray} b_n &=& b_1+\dfrac{3n^2-n-2}{n(n+1)} \\[5pt] &=& -\frac{5}{2}+\dfrac{3n^2-n-2}{n(n+1)} \\[5pt] &=& \frac{-5n(n+1)+2(3n^2-n-2)}{2n(n+1)} \\[5pt] &=& \frac{-5n^2-5n+6n^2-2n-4}{2n(n+1)} \\[5pt] &=& \frac{n^2-7n-4}{2n(n+1)} \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。 $n=1$ とすると、最後の式は $\dfrac{-10}{4}-\dfrac{5}{2}$ となり、 $b_n$ に一致するので、この式は $\{b_n\}$ の一般項であることがわかります。

このことから、
\begin{eqnarray} a_n &=& n(n+1)b_n \\[5pt] &=& \frac{n^2-7n-4}{2} \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。

解答

コサシ:742

参考

【基本】階差数列と一般項

解答編 つづき

(2) 数列 $\{c_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が\[ S_n=n\left(\mybox{シ}a_n-24\right) \]で与えられるとき、 $\{c_n\}$ の一般項と、 $c_1$ から $c_{10}$ までの各項の絶対値の和 $\displaystyle \sum_{n=1}^{10} |c_n|$ を求めよう。

 $c_1=\myBox{スセソ}$ である。また、 $n\geqq 2$ のとき\[ c_n = \left(n+\myBox{タ}\right) \left(\myBox{チ}n-\myBox{ツテ}\right) \quad \cdots ① \]である。①は $n=1$ のときにも成り立つから、 $\{c_n\}$ の一般項は①である。

解説

数列 $\{c_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和 $S_n$ が\[ S_n=n(2a_n-24) \]なので、
\begin{eqnarray} c_1 &=& S_1 \\[5pt] &=& 1\cdot(2a_1-24) \\[5pt] &=& 2\times(-5)-24 \\[5pt] &=& -34 \end{eqnarray}となります。

また、 $c_1$ から $c_n$ までの和が $S_n$ なので、 $n\geqq 2$ のときは、 $c_n$ は $S_n$ から $S_{n-1}$ を引いたものと一致します。 $S_n$ は $n(2a_n-24)$ であり、 $a_n$ は先ほど $\dfrac{n^2-7n-4}{2}$ になると求めていたので、 $c_n$ を求めることができるようになります。以下のような計算になります。
\begin{eqnarray} c_n &=& S_n-S_{n-1} \\[5pt] &=& n(2a_n-24)-(n-1)(2a_{n-1}-24) \\[5pt] &=& 2na_n-24n-2(n-1)a_{n-1}+24(n-1) \\[5pt] &=& 2na_n-2(n-1)a_{n-1}-24 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。ここで、先ほど求めた数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n=\dfrac{n^2-7n-4}{2}$ を代入して \begin{eqnarray} c_n &=& 2na_n-2(n-1)a_{n-1}-24 \\[5pt] &=& n(n^2-7n-4)-(n-1)\{ (n-1)^2-7(n-1)-4 \}-24 \\[5pt] &=& n^3-7n^2-4n-(n-1)(n^2-2n+1-7n+7-4)-24 \\[5pt] &=& n^3-7n^2-4n-(n-1)(n^2-9n+4)-24 \\[5pt] &=& n^3-7n^2-4n-(n^3-10n^2+13n-4)-24 \\[5pt] &=& 3n^2-17n-20 \\[5pt] &=& (n+1)(3n-20) \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

最後に得られた式で $n=1$ とすると、 $-34$ となり、 $c_1$ の値に一致するので、この式が $\{c_n\}$ の一般項であることがわかります。

解答

スセソ:-34
タチツテ:1320

参考

【基本】数列の和と一般項

解答編 つづき

 ①から、 $1\leqq n \leqq \myBox{ト}$ のとき $c_n\lt 0$ であり、 $n\gt \mybox{ト}$ のとき $c_n\gt 0$ である。よって\[ \sum_{n=1}^{10}|c_n|=\myBox{ナニ}S_{\mybox{ト} }+S_{10}=\myBox{ヌネノ} \]である。

解説

$c_n=(n+1)(3n-20)$ なので、 $1\leqq n\leqq 6$ のときは $c_n\lt 0$ であり、 $n\gt 6$ のときは $c_n\gt 0$ です。また、 $\{c_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和が $S_n$ であることから、
\begin{eqnarray} \sum_{n=1}^{10} |c_n| &=& \sum_{n=1}^6 (-c_n) + \left(\sum_{n=7}^{10} c_n\right) \\[5pt] &=& -\sum_{n=1}^6 c_n +\sum_{n=1}^{10} c_n -\sum_{n=1}^6 c_n \\[5pt] &=& -S_6 +S_{10}-S_6 \\[5pt] &=& -2S_6 +S_{10} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。さらに、 $S_n=n(2a_n-24)$ なので \begin{eqnarray} & & -2S_6 +S_{10} \\[5pt] &=& -2\cdot 6(2a_6-24) +10(2a_{10}-24) \\[5pt] &=& -24a_6+288 +20a_{10}-240 \\[5pt] &=& -24a_6 +20a_{10} +48 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。また、 $a_n=\dfrac{n^2-7n-4}{2}$ なので、 \begin{eqnarray} & & -24a_6 +20a_{10} +48 \\[5pt] &=& -24\cdot\frac{6^2-7\cdot 6-4}{2} +20\cdot\frac{10^2-7\cdot 10-4}{2} +48 \\[5pt] &=& -24\cdot\frac{-10}{2} +20\cdot\frac{26}{2} +48 \\[5pt] &=& 120 +260 +48 \\[5pt] &=& 428 \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。

解答

ト:6
ナニ:-2
ヌネノ:428

関連するページ

YouTubeもやってます