センター試験 数学I・数学A 2017年度追試 第1問 [3] 解説
【必答問題】
問題編
問題
a を定数とし、次の2つの関数を考える。
$f(x)=(1-2a)x^2+2x-a-2$
$g(x)=(a+1)x^2+ax-1$(1) 関数 $y=g(x)$ のグラフが直線になるのは、 $a=\myBox{ソタ}$ のときである。このとき、関数 $y=f(x)$ のグラフと x 軸との交点の x 座標は $\myBox{チツ}$ と $\dfrac{\myBox{テ} }{\myBox{ト} }$ である。
(2) 方程式 $f(x)+g(x)=0$ がただ1つの実数解をもつのは、 a の値が\[ \pm\frac{\myBox{ナ}\sqrt{\myBox{ニヌ} }}{\myBox{ネ} },\ \myBox{ノ} \]のときである。
考え方
問題文では「2つの関数を考える」と書いていて、「2つの二次関数を考える」とは書いていません。これは、 $x^2$ の係数が 0 の可能性があるからです。実際、(1)では、そういう状況を考える問題となっています。
(1)によって、「直線の場合もありえる」ことに気づけるため、(2)のヒントになっています。2次関数と1次関数の場合で、わけて考えましょう。
【必答問題】
解答編
問題
a を定数とし、次の2つの関数を考える。
$f(x)=(1-2a)x^2+2x-a-2$
$g(x)=(a+1)x^2+ax-1$(1) 関数 $y=g(x)$ のグラフが直線になるのは、 $a=\myBox{ソタ}$ のときである。このとき、関数 $y=f(x)$ のグラフと x 軸との交点の x 座標は $\myBox{チツ}$ と $\dfrac{\myBox{テ} }{\myBox{ト} }$ である。
解説
$y=g(x)$ のグラフが直線になるのは、 $x^2$ の項が 0 のときなので、 $a+1=0$ 、つまり、 $a=-1$ のときです。
このとき、 $f(x)$ は、次のようになります。
\begin{eqnarray}
f(x)
&=&
(1-2a)x^2 +2x -a-2 \\[5pt]
&=&
(1+2)x^2 +2x +1-2 \\[5pt]
&=&
3x^2 +2x -1 \\[5pt]
&=&
(3x-1)(x+1) \\[5pt]
\end{eqnarray}これから、 $y=f(x)$ のグラフと x 軸との交点の x 座標は、 $f(x)=0$ を解いて、 $x=-1,\dfrac{1}{3}$ であることがわかります。
解答
ソタ:-1
チツ:-1
テト:13
解答編 つづき
問題
(2) 方程式 $f(x)+g(x)=0$ がただ1つの実数解をもつのは、 a の値が\[ \pm\frac{\myBox{ナ}\sqrt{\myBox{ニヌ} }}{\myBox{ネ} },\ \myBox{ノ} \]のときである。
解説
$f(x)+g(x)=0$ がただ1つの実数解を持つときは、左辺が2次式か1次式かで変わってきます。2次式であれば、判別式が 0 となるときを考えればいいですね。1次式であればいつでも実数解を持ちます。
まずは、左辺がどうなるかを具体的に書いてみましょう。
\begin{eqnarray}
f(x)+g(x)
&=&
(1-2a)x^2+2x-a-2 \\
& & +(a+1)x^2+ax-1 \\[5pt]
&=&
(2-a)x^2+(2+a)x-a-3 \\[5pt]
\end{eqnarray}まず、これが1次式となるときを考えましょう。それは $x^2$ の項が 0 となるときなので、 $a=2$ のときです。このとき、上の式は\[ 4x-5 \]となり、確かに $f(x)+g(x)=0$ はただ1つの実数解を持ちます。
次に、 $a\ne 2$ のとき、つまり、2次式になる場合を考えましょう。これは、判別式が 0 になるときを考えればいいので
\begin{eqnarray}
(2+a)^2-4(2-a)(-a-3) &=& 0 \\[5pt]
a^2+4a+4 -4(a^2+a-6) &=& 0 \\[5pt]
-3a^2+28 &=& 0 \\[5pt]
a^2 &=& \frac{28}{3} \\[5pt]
a &=& \pm \frac{2\sqrt{21} }{3} \\[5pt]
\end{eqnarray}が求める解であることがわかります。
解答
ナニヌネ:2213
ノ:2