【標準】一次方程式の利用(速さが変わる)

ここでは、一次方程式を利用して解く問題を見ていきます。「途中で速さが変わる」問題を見ていきます。

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途中で速さが変わる問題その1

速さに関する問題は、いろいろなパターンがあります。【基本】一次方程式の利用(速さ)でも一部を見ましたが、ここでは、途中で速さが変わる問題を考えます。ここでも、使うものは

 速さ × 時間 = 距離

という関係式です。どのように使うかを考えてみましょう。

例題1
Aさんの家とBさんの家は、5km 離れています。Aさんは自分の家を出発して途中まで時速4kmの速さで歩いていましたが、途中で時速12kmの速さで走ったので、出発してから33分後にBさんの家に到着しました。

Aさんが歩いた距離を求めなさい。

はじめは歩いていて、途中から走った、という状況です。どちらも速さはわかっています。それぞれの距離はわかりませんが、合計すると5kmだということがわかっています。また、それぞれの時間もわかりませんが、合計すると33分だということがわかっています。

4つわからないものがありますね。歩いた距離、歩いた時間、走った距離、走った時間、この4つです。しかし、どれか一つがわかれば、残りをすべて特定することができます。

この問題では、「歩いた距離」を聞かれているので、素直に歩いた距離を $x$ kmとしましょう。そうすると、まず、走った距離がわかります。 $(5-x)$ kmですね。

さらに、速さがわかっているので、それぞれの時間を $x$ で表すこともできます。歩いた時間は、 $\dfrac{x}{4}$ 時間です。時速4kmなので、単位は分ではなくて時間です。走った時間は、 $\dfrac{5-x}{12}$ 時間です。

まだ使っていない手掛かりがあります。「合計すると33分」という条件です。これは分なので、単位を合わせないといけません。60で割ればいいですね。

以上を踏まえると、解答は次のようになります。

解答
歩いた距離を $x$ kmとすると、走った距離は $(5-x)$ kmだから
\begin{eqnarray}
\frac{x}{4}+\frac{5-x}{12} &=& \frac{33}{60} \\[5pt] 15x+5(5-x) &=& 33 \\[5pt] 15x+25-5x &=& 33 \\[5pt] 10x &=&33-25 \\[5pt] x &=& 0.8 \\[5pt] \end{eqnarray}となる。よって、歩いた距離は、800m である。これは問題にあっている。

答:800m

速さの問題では、単位を合わせないといけない点に注意しましょう。左辺と右辺で単位が違う場合は、同じにしないと等式にはなりません。時間か分か、kmかmか、意識するようにしましょう。

先ほどの解答では、両辺を時間に合わせましたが、分に合わせることもできます。

時速4kmは、分速 $\dfrac{1}{15}$ kmであり、時速12kmは、分速 $\dfrac{1}{5}$ kmなので、\[ x\div\frac{1}{15}+(5-x)\div\frac{1}{5}=33 \]という式ができあがります。ちなみに、これは、先ほどの解答の2行目と同じ式です。

途中で速さが変わる問題その2

先ほどの例題と状況が同じで、求めるものが違う問題を見てみましょう。

例題2
Aさんの家とBさんの家は、5km 離れています。Aさんは自分の家を出発して途中まで時速4kmの速さで歩いていましたが、途中で時速12kmの速さで走ったので、出発してから33分後にBさんの家に到着しました。

Aさんが歩いた時間を求めなさい。

今回は、歩いた距離ではなく、時間を求める問題です。この場合は、歩いた時間を $x$ 分としてみましょう。こうすると、走った時間は $(33-x)$ 分となります。歩いた時間を $x$ 時間としていたら、33分も変換しないといけないので、 $x$ 分とおいています。文字を使う場合は、どの単位を使うかも意識しましょう。

さて、あとは、距離についての条件を考えればいいですね。歩いた距離と走った距離を合わせたら、5kmになることを式で表しましょう。解答は次のようになります。

解答
歩いた時間を $x$ 分とすると、走った時間は $(33-x)$ 分なので
\begin{eqnarray}
\frac{x}{60}\times 4+\frac{33-x}{60}\times 12 &=& 5 \\[5pt] 4x+12(33-x) &=& 5\times 60 \\[5pt] 4x+396-12x &=& 300 \\[5pt] -8x &=& -96 \\[5pt] x &=& 12 \\[5pt] \end{eqnarray}となる。よって、歩いた時間は12分である。これは問題にあっている。

答:12分

ちなみに、歩いた時間を $x$ 時間とした場合は、走った時間は $\left(\frac{33}{60}-x\right)$ 時間となり、\[ 4x+12\left(\frac{33}{60}-x\right)=5 \]という式になります。このようにしても解くことはできます。

おわりに

ここでは、速さが途中で変わる一次方程式の問題を見てきました。わからないものがたくさんあっても、どれかを1つ文字で置いて、その文字で他のものも表せないか考えましょう。

なお、速さの問題の場合は、つねに単位を意識するようにしましょう。数字なら、例えば1500となっていれば、「単位はmかな」と想像できるかもしれませんが、文字だと単位は想像しにくくなります。速さ、時間、距離を表すときや等式を作るときには、単位を確認するようにしましょう。