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【基本】一次方程式の利用(買い物)

ここでは、一次方程式を利用して問題を解く方法を見ていきます。何かを買う場面を扱います。

📘 目次

一次方程式を利用して問題を解く

【基本】一次方程式の解き方では、次のような一次方程式を解く方法を見ました。\[ 120x+140=500 \]【基本】方程式と等式の性質で見た「等式の性質」を利用して式変形していくと、 $x$ の値が求められます。

このことを利用すれば、一次方程式を作ることで、わからなかった値が求められるようになります。どういうことか、次の問題を使って見ていきましょう。

例題
120円のジュースを何本かと、140円のパンを1個買ったところ、代金は500円でした。ジュースは何本買いましたか。

この問題では、わざわざ一次方程式を使うほどでもありませんが、一次方程式を使って問題を解く練習だと思ってやってみます。

問題文を読むと、ジュースの本数を求めるための手掛かりが1つだけあります。それは、「購入代金が500円だった」ということですね。この手がかりを用いて、「(購入代金)=500」と表すことができれば、方程式が出来上がります。今までは、方程式が与えられて、文字の値が何かを考えていましたが、この問題では、「方程式を作る」ところから自分でやる必要があります。

さて、方程式を作るには、購入代金を式で表す必要があります。ジュースとパンの代金を合わせたものが購入代金ですね。パンの代金は140円だとすぐにわかります。しかし、ジュースはどうすればいいでしょうか。ジュースの代金がわかるためには、ジュースを何本かったを知る必要があります。が、今はそれがわからないのでしたね。それでも無理やり言葉で書けば、
 「120×(ジュースの本数)+140 = 500」
という式で表すことができます。

今まで見た、【基本】一次方程式の解き方などと上の式を見比べてみましょう。すると、ジュースの本数を $x$ に置き換えた式\[ 120x+140=500 \]であれば、式変形を行って、 $x$ の値が求められることがわかります。「ジュースの本数」と言葉で書くよりも、 $x$ で表した方がスッキリするし、今まで扱った方程式と似ているので考えやすいですね。

そこで、ジュースの本数を $x$ と置くことにしてみます。こうすると、購入代金は、\[ 120x+140 \]円と表すことができます。これが500円なので、次の方程式が成り立つことがわかります。\[ 120x+140=500 \]こう表すことができれば、あとは方程式を解くだけです。
\begin{eqnarray} 120x+140 &=& 500 \\[5pt] 120x &=& 500-140 \\[5pt] x &=& 360\div120 \\[5pt] &=& 3 \end{eqnarray}となります。 $x$ とは、もともとジュースの本数のことを表していたので、ジュースの本数は3本だった、とわかります。

このように、次のような手順で、方程式を利用して問題を解く方法があります。

  1. STEP.1
    xで表す
    求める数量などを $x$ で表す
  2. STEP.2
    方程式を作る
    2つの等しいものを利用して、方程式を作る
  3. STEP.3
    方程式を解く
    式変形を繰り返し、 $x$ の値を求める
  4. STEP.4
    答える
    問題文に応じた形で答える

先ほどの例題では、(STEP.1)ジュースの本数を $x$ と置いて、(STEP.2)方程式を作りました。(STEP.3)式変形を繰り返して $x=3$ だと求め、(STEP.4)「3本」と答えました。一次方程式を利用して解く問題は、だいたいこの流れです。

例題

例題
ケーキを5個と120円のジュースを3本買ったところ、代金は1510円でした。ケーキの値段はいくらですか。

方程式を利用して解いてみましょう。

今回も、手掛かりは代金です。「ケーキとジュースの合計金額が1690円」が成り立ちます。これを方程式で表して解くことを考えましょう。

ケーキとジュースの合計金額を出すには、ケーキの値段がわからないといけません。そして、それを求めるのがこの問題の本題です。このことから、ケーキの値段を $x$ 円とおくことにします。

こうすると、ケーキとジュースの代金の合計は\[ 5x+120\times3 \]円と表すことができます。これが1510円なので、\[5x+120\times3=1510\]という方程式ができることがわかります。この方程式を解くと
\begin{eqnarray} 5x+120\times 3 &=& 1510 \\[5pt] 5x &=& 1510-360 \\[5pt] x &=& 1150\div 5 \\[5pt] &=& 230 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。このことから、ケーキの値段は、230円であることがわかります。

解答全体を書けば、次のようになります。何を文字で置くか、を説明するところから解答が始まります。

解答
ケーキの値段を $x$ 円とすると
\begin{eqnarray} 5x+120\times 3 &=& 1510 \\[5pt] 5x &=& 1510-360 \\[5pt] x &=& 1150\div 5 \\[5pt] &=& 230 \\[5pt] \end{eqnarray}となる。これは問題にあっている。よって、ケーキの値段は、230円である。
答:230円

$x$ というのは、問題文に出てくるものではなく、自分で導入するものです。そのため、 $x$ が何を表しているかを説明してから方程式を作る必要があります。なお、後半に出てくる「これは問題にあっている」は、後に出てくる別ページで説明します。

おわりに

ここでは、一次方程式を利用して問題を解く方法を見ました。ものを買う場面で、買ったものの個数や値段を求める問題を見ました。一次方程式を利用して解く問題の基本形です。

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