【基本】一次方程式の利用(比例式)

ここでは、一次方程式を利用して解く問題を見ていきます。比の復習をした後、比を使った問題を考えていきます。

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料理などでは、「つゆ1:水3の割合で混ぜる」というように、(ratio) で表されていることがあります。この例では、「つゆの量を1とすると、水の量は3にする」ということです。なので、例えば、つゆを100mlにするなら、水の量も同じように100倍して、300mlにします。つゆを50mlにするなら、水を150mlにすることになります。

比 $a:b$ に対して、 $b$ が $0$ でないときには、 $\dfrac{a}{b}$ を比の値と言います。比が等しいことと比の値が等しいことは同じです。さきほどのつゆと水の比でいえば、比の値は $\dfrac{1}{3}$ であり、 $\dfrac{100}{300}$ も $\dfrac{50}{150}$ も $\dfrac{1}{3}$ と等しいので、すべて同じ比であることがわかります。

例題1
次の $x$ の値を求めなさい。\[ 2:5=x:120 \]

同じ割合にするという発想であれば、「 $5$ を $120$ にするには $24$ 倍すればいいから、 $2$ を $24$ 倍すれば $x$ になる。だから、 $x=48$ 」と求めることができます。

比の値が等しいという発想であれば、\[ \dfrac{2}{5}=\frac{x}{120} \]と表してから計算することもできます。これは、一次方程式になっていますね。両辺を $120$ 倍して、 $x=48$ と求められます。

この例題のような、比が等しいことを表す式を比例式といいます。

比例式の性質

先ほどの例題で $2:5=x:120$ を解くときに、比の値が等しいことを表した式\[ \dfrac{2}{5}=\frac{x}{120} \]を考えました。この分母にある $5$, $120$ を両辺に掛けると、次のようになります。\[ 2\times 120 = x \times 5 \]これともとの比例式 $2:5=x:120$ とを見比べてみると、数字の並びで何か気づくことはないでしょうか。

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積で表された式を見ると、「もとの比例式の外側同士の積と内側同士の積が等しい」となっていることがわかります。なぜそうなるかは、次のように考えてみましょう。\[ a:b=x:y \]となっていたとき、比の値が等しいので\[ \frac{a}{b}=\frac{x}{y} \]となります。両辺に $by$ を掛ければ\[ ay=bx \]となり、たしかに、「もとの比例式の外側同士の積と内側同士の積が等しい」ことがわかります。

比例式の性質
$a:b-x:y$ ならば、 $ay=bx$ が成り立つ。

このことを利用すれば、比例式からすぐに方程式が作れるようになります。

例題2
次の $x$ の値を求めなさい。\[ 2x:(1-x)=4:1 \]

先ほど見た通り、比例式の外側同士の積と内側同士の積は等しいので\[ 2x=4(1-x) \]が成り立ちます。これを解くと
\begin{eqnarray}
2x &=& 4(1-x) \\[5pt] 2x &=& 4-4x \\[5pt] 2x+4x &=& 4 \\[5pt] x &=& \frac{2}{3} \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。実際に代入してみると、比例式の左辺は $\dfrac{4}{3}:\dfrac{1}{3}$ となっており、右辺と等しいことが確かめられます。

比例式を利用する問題

例題3
カフェオレを240ml 作ろうと思います。コーヒーと牛乳を $3:2$ の割合で混ぜるとき、牛乳は何ml 必要ですか?

コーヒー:牛乳が $3:2$ となることを使いたいのですが、合計が 240ml となることしかわかりません。このままでは比を使うことができません。

ただ、牛乳を $x$ ml とすれば、残りはコーヒーなのだから $(240-x)$ ml となります。こうすると、比が使えるようになります。\[ (240-x):x=3:2 \]が成り立つので、これを解いて
\begin{eqnarray}
(240-x):x &=& 3:2 \\[5pt] 2(240-x) &=& 3x \\[5pt] 480-2x &=& 3x \\[5pt] 5x &=& 480 \\[5pt] x &=& 96 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。よって、96ml だと求められます。

この方法でもいいのですが、もう一つの方法として、「全体の量も比で表す」という方法があります。コーヒーと牛乳を $3:2$ の割合で混ぜたら、できあがるカフェオレは、同じ割合でいうと $5$ の量だけできることがわかります。つまり、牛乳とカフェオレの比は $2:5$ になることがわかります。こうすれば、もう少し計算は簡単になります。

先ほどと同様に、牛乳を $x$ mlとすれば、\[ x:240 = 2:5 \]が成り立ちます。これから $5x=480$ となり、 $x=96$ と求められます。こうして牛乳が 96ml だと求めることもできます。

おわりに

ここでは、一次方程式を使う問題のうち、比に関連するものを見てきました。比例式で、外側同士、内側同士の積が等しくなることは便利なので積極的に使っていきましょう。