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センター試験 数学I・数学A 2016年度 第2問 [3] 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

問題編

問題

 世界4都市(東京、O市、N市、M市)の2013年の365日の各日の最高気温のデータについて考える。

(1) 次のヒストグラムは、東京、N市、M市のデータをまとめたもので、この3都市の箱ひげ図は下のa、b、cのいずれかである。

(ヒストグラム、箱ひげ図は省略)

次の $\mybox{ソ}$ に当てはまるものを、下の0~5のうちから一つ選べ。

都市名と箱ひげ図の組み合わせとして正しいものは、 $\myBox{ソ}$ である。

0: 東京-a、N市-b、M市-c
1: 東京-a、N市-c、M市-b
2: 東京-b、N市-a、M市-c
3: 東京-b、N市-c、M市-a
4: 東京-c、N市-a、M市-b
5: 東京-c、N市-b、M市-a

(2) 次の3つの散布図は東京、O市、N市、M市の2013年の365日の各日の最高気温のデータをまとめたものである。それぞれ、O市、N市、M市の最高気温を縦軸にとり、東京の最高気温を横軸にとってある。

(散布図は省略)

次の $\mybox{タ}$ 、$\mybox{チ}$ に当てはまるものを、下の0~4のうちから一つずつ選べ。ただし、解答の順序は問わない。

これらの散布図から読み取れることとして正しいものは、 $\myBox{タ}$ と $\myBox{チ}$ である。

0: 東京とN市、東京とM市の最高気温の間にはそれぞれ正の相関がある。
1: 東京とN市の最高気温の間には正の相関、東京とM市の最高気温の間には負の相関がある。
2: 東京とN市の最高気温の間には負の相関、東京とM市の最高気温の間には正の相関がある。
3: 東京とO市の最高気温の間の相関の方が、東京とN市の最高気温の間の相関より強い。
4: 東京とO市の最高気温の間の相関の方が、東京とN市の最高気温の間の相関より弱い。

(3) 次の $\mybox{ツ}$ 、 $\mybox{テ}$ 、 $\mybox{ト}$ に当てはまるものを、下の 0~9 のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。

N市では温度の単位をして摂氏(℃)のほかに華氏(℉)も使われている。華氏(℉)での温度は、摂氏(℃)での温度を$\frac{9}{5}$倍し、32を加えると得られる。例えば、摂氏10℃は、$\frac{9}{5}$倍し32を加えることで華氏50℉となる。

したがって、N市の最高気温について、摂氏での分散をX、華氏での分散をYとすると、$\displaystyle \frac{Y}{X}$は $\myBox{ツ}$ になる。

東京(摂氏)とN市(摂氏)の共分散をZ、東京(摂氏)とN市(華氏)の共分散をWとすると、$\displaystyle \frac{W}{Z}$ は $\myBox{テ}$ になる(ただし、共分散は2つの変量のそれぞれの偏差の積の平均値)。

東京(摂氏)とN市(摂氏)の相関係数をU、東京(摂氏)とN市(華氏)の相関係数をVとすると、$\displaystyle \frac{V}{U}$ は $\myBox{ト}$ になる。

 0: $-\dfrac{81}{25}$

 1: $-\dfrac{9}{5}$

 2: $-1$

 3: $-\dfrac{5}{9}$

 4: $-\dfrac{25}{81}$

 5: $\dfrac{25}{81}$

 6: $\dfrac{5}{9}$

 7: $1$

 8:$\dfrac{9}{5}$

 9: $\dfrac{81}{25}$

考え方

このサイトではグラフがありません。すみませんが、どこかで見てください。

「数学なのに地理の問題が出た」と話題になっていましたが、どう見ても数学の問題です。

(1)は最大値や最小値に注目して特定していくのがいいですね。特に、3都市で最小値の区間が違っているので、最小値で特定するのがよさそうです。(2)は「相関」がどういうものかがわかっていれば、簡単に解ける問題ですね。

問題は最後の(3)です。摂氏を華氏に変えたときに、分散、共分散、相関係数がどう変化するかを問う問題ですが、それぞれどうやって定義されているかをちゃんと把握していないと解けない問題で、「データの分析」にしてはなかなか難しい問題です。


解答編

問題

 世界4都市(東京、O市、N市、M市)の2013年の365日の各日の最高気温のデータについて考える。

(1) 次のヒストグラムは、東京、N市、M市のデータをまとめたもので、この3都市の箱ひげ図は下のa、b、cのいずれかである。

(ヒストグラム、箱ひげ図は省略)

次の $\mybox{ソ}$ に当てはまるものを、下の0~5のうちから一つ選べ。

都市名と箱ひげ図の組み合わせとして正しいものは、 $\myBox{ソ}$ である。

0: 東京-a、N市-b、M市-c
1: 東京-a、N市-c、M市-b
2: 東京-b、N市-a、M市-c
3: 東京-b、N市-c、M市-a
4: 東京-c、N市-a、M市-b
5: 東京-c、N市-b、M市-a

解説

ヒストグラムを見て、箱ひげ図を選ぶ問題です。箱ひげ図を見てからヒストグラムを見て考えていきます。

まずは、最小値が-5より小さいbに着目します。ヒストグラムを見ると、-5より小さいところに値があるのは、N市だけです。なので、N市がbです。

次に、最小値がぎりぎり5以下のcに着目します。ヒストグラムを見ると、5以下の値があるのは東京なので、東京がcです。

最小値が5から10のaは、M市のヒストグラムをみてもそうなっているので、あってますね。

解答

ソ:5

解答編 つづき

問題

(2) 次の3つの散布図は東京、O市、N市、M市の2013年の365日の各日の最高気温のデータをまとめたものである。それぞれ、O市、N市、M市の最高気温を縦軸にとり、東京の最高気温を横軸にとってある。

(散布図は省略)

次の $\mybox{タ}$ 、$\mybox{チ}$ に当てはまるものを、下の0~4のうちから一つずつ選べ。ただし、解答の順序は問わない。

これらの散布図から読み取れることとして正しいものは、 $\myBox{タ}$ と $\myBox{チ}$ である。

0: 東京とN市、東京とM市の最高気温の間にはそれぞれ正の相関がある。
1: 東京とN市の最高気温の間には正の相関、東京とM市の最高気温の間には負の相関がある。
2: 東京とN市の最高気温の間には負の相関、東京とM市の最高気温の間には正の相関がある。
3: 東京とO市の最高気温の間の相関の方が、東京とN市の最高気温の間の相関より強い。
4: 東京とO市の最高気温の間の相関の方が、東京とN市の最高気温の間の相関より弱い。

解説

散布図から読み取れるものを選ぶ問題です。0から2は、正の相関と負の相関を判断するもの、3と4は相関の強さを判断するものですね。

正の相関は散布図が右上がり、負の相関は散布図が右下がりになっている状況を言います。東京とN市は右上がり、東京とM市はやや右下がりになっています。そのため、東京とN市には正の相関、東京とM市には負の相関がある、と言えます。よって、1番は正解、0番と2番は間違いです。

また、相関が強いとは、一つの直線に近いときを言い、相関が弱いとは、散らばりが大きいときを言います。東京とO市、東京とN市を比べると、前者のほうが直線に近く、後者はばらつきが大きくなっています。そのため、前者のほうが相関が強いと言えます。よって、3番は正解、4番は間違いです。

解答

タ・チ:1・3

解答編 つづき

問題

(3) 次の $\mybox{ツ}$ 、 $\mybox{テ}$ 、 $\mybox{ト}$ に当てはまるものを、下の 0~9 のうちから一つずつ選べ。ただし、同じものを繰り返し選んでもよい。

N市では温度の単位をして摂氏(℃)のほかに華氏(℉)も使われている。華氏(℉)での温度は、摂氏(℃)での温度を$\frac{9}{5}$倍し、32を加えると得られる。例えば、摂氏10℃は、$\frac{9}{5}$倍し32を加えることで華氏50℉となる。

したがって、N市の最高気温について、摂氏での分散をX、華氏での分散をYとすると、$\displaystyle \frac{Y}{X}$は $\myBox{ツ}$ になる。

東京(摂氏)とN市(摂氏)の共分散をZ、東京(摂氏)とN市(華氏)の共分散をWとすると、$\displaystyle \frac{W}{Z}$ は $\myBox{テ}$ になる(ただし、共分散は2つの変量のそれぞれの偏差の積の平均値)。

東京(摂氏)とN市(摂氏)の相関係数をU、東京(摂氏)とN市(華氏)の相関係数をVとすると、$\displaystyle \frac{V}{U}$ は $\myBox{ト}$ になる。

 0: $-\dfrac{81}{25}$

 1: $-\dfrac{9}{5}$

 2: $-1$

 3: $-\dfrac{5}{9}$

 4: $-\dfrac{25}{81}$

 5: $\dfrac{25}{81}$

 6: $\dfrac{5}{9}$

 7: $1$

 8:$\dfrac{9}{5}$

 9: $\dfrac{81}{25}$

解説

摂氏と華氏の話が出ていますが、「値を変換したときに、分散がどう変わるか」を答える問題です。
「華氏=摂氏×9/5+32」となっています。分散や共分散、相関係数を考えるうえで、「+32」というのは関係ありません。「9/5」がどう反映されるかを考えていきます。

分散は「偏差の2乗和」を使って計算するので、値が9/5倍になると、偏差も9/5倍になり、分散はその2乗の81/25倍になります。よって、摂氏での分散Xと華氏での分散Yを考えた場合、$Y=81X/25$となります。よって、$Y/X=81/25$となります。

東京(摂氏)とN市(摂氏)の共分散がZ、東京(摂氏)とN市(華氏)の共分散がWなので、2つの違いは、N市が摂氏か華氏かというだけです。なので、この場合のずれは9/5だけで、$W=9Z/5$、つまり、$W/Z=9/5$となります。

相関係数については、共分散をそれぞれの分散の2乗根でわるため、正の定数倍の変換をしても影響はありません。よって、相関係数の比は1です。

最後の摂氏と華氏の問題は、少し考えづらかったかもしれません。

解答

ツ:9
テ:8
ト:7

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