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東京大学 理系 2018年度 第1問 解説

問題編

問題

 関数\[ f(x)=\frac{x}{\sin x}+\cos x \quad(0\lt x \lt \pi) \]の増減表をつくり、 $x\to +0$, $x\to \pi-0$ のときの極限を調べよ。

考え方

微分するだけです。 $f'(x)=0$ となる x を求めるため、三角関数に関する公式を使って変形していきます。

極限も、特殊な変形をしなくても求められます。


解答編

問題

 関数\[ f(x)=\frac{x}{\sin x}+\cos x \quad(0\lt x \lt \pi) \]の増減表をつくり、 $x\to +0$, $x\to \pi-0$ のときの極限を調べよ。

解答

\begin{eqnarray} f'(x) &=& \frac{\sin x -x\cos x}{\sin^2 x} -\sin x \\[5pt] &=& \frac{\sin x -\sin^3 x -x\cos x}{\sin^2 x} \\[5pt] &=& \frac{\sin x(1 -\sin^2 x) -x\cos x}{\sin^2 x} \\[5pt] &=& \frac{\sin x \cos^2 x -x\cos x}{\sin^2 x} \\[5pt] &=& \frac{\cos x( \sin x \cos x -x )}{\sin^2 x} \\[5pt] &=& \frac{\cos x( \frac{1}{2}\sin 2x -x )}{\sin^2 x} \\[5pt] \end{eqnarray}となる。

ここで、 $g(x)=\dfrac{1}{2}\sin 2x-x$ とおくと、 $g(0)=0$ であり、 $0\lt x \lt \pi$ の範囲では
\begin{eqnarray} g'(x) &=& \cos 2x -1 \lt 0 \end{eqnarray}なので、この範囲では $g(x)\lt g(0)=0$ となる。よって、 $f'(x)=0$ となるのは、 $\cos x=0$ のときしかないので、 $x=\dfrac{\pi}{2}$ のときとなる。

$f \left(\dfrac{\pi}{2}\right)=\dfrac{\pi}{2}$ なので、増減表は次のようになる。
\begin{array}{c|ccccc} x & 0 & \cdots & \dfrac{\pi}{2} & \cdots & \pi \\ \hline f' & & - & 0 & + & \\ \hline f & & \searrow & \dfrac{\pi}{2} & \nearrow & \end{array}

また、
\begin{eqnarray} & & \lim_{x\to +0} \left(\frac{x}{\sin x}+\cos x\right) \\[5pt] &=& 1+1=2 \\[5pt] \end{eqnarray}となる。 $x\to \pi-0$ のときは、 $\pi-x=t$ とおいて \begin{eqnarray} & & \lim_{x\to \pi-0} \left(\frac{x}{\sin x}+\cos x\right) \\[5pt] &=& \lim_{t\to +0} \left(\frac{\pi-t}{\sin t}-\cos t\right) \\[5pt] &=& \lim_{t\to +0} \left(\frac{\pi}{\sin t}-\frac{t}{\sin t}-\cos t\right) \\[5pt] \end{eqnarray}と変形できる。ここで、2項目と3項目は定数に収束するが、1項目が無限大に発散するため、この極限値は $\infty$ となる。

以上から、
\begin{eqnarray} \lim_{x\to +0} f(x) &=& 2 \\[5pt] \lim_{x\to \pi-0} f(x) &=& \infty \\[5pt] \end{eqnarray}となる。

(終)

解説

ちなみに、グラフは次のようになります。

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