🏠 Home / 大学入試 / センター試験 / センターIIB

センター試験 数学II・数学B 2020年度 第3問 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

問題編

問題

 数列 $\{a_n\}$ は、初項 $a_1$ が $0$ であり、 $n=1,2,3,\cdots$ のとき次の漸化式を満たすものとする。\[ a_{n+1}=\dfrac{n+3}{n+1} \{3a_n+3^{n+1}-(n+1)(n+2)\} \ \cdots ① \]

(1) $a_2=\myBox{ア}$ である。

(2) $b_n=\dfrac{a_n}{3^n(n+1)(n+2)}$ とおき、数列 $\{b_n\}$ の一般項を求めよう。

 $\{b_n\}$ の初項 $b_1$ は $\myBox{イ}$ である。①の両辺を $3^{n+1}(n+2)(n+3)$ で割ると\[ b_{n+1} = b_n +\dfrac{\myBox{ウ} }{(n+\myBox{エ})(n+\myBox{オ})}-\left(\dfrac{1}{\myBox{カ} }\right)^{n+1} \]を得る。ただし、 $\mybox{エ} \lt \mybox{オ}$ とする。

 したがって\[ b_{n+1}-b_n = \left(\dfrac{\myBox{キ} }{n+\mybox{エ} }-\dfrac{\mybox{キ} }{n+\mybox{オ} }\right) -\left(\dfrac{1}{\mybox{カ} }\right)^{n+1} \]である。

 $n$ を2以上の自然数とするとき
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{\mybox{キ} }{k+\mybox{エ} }-\dfrac{\mybox{キ} }{k+\mybox{オ} }\right) = \dfrac{1}{\myBox{ク} } \left( \dfrac{n-\myBox{ケ} }{n+\myBox{コ} } \right) \\[5pt] & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{\mybox{カ} }\right)^{k+1} = \dfrac{\myBox{サ} }{\myBox{シ} } -\dfrac{\myBox{ス} }{\myBox{セ} } \left( \dfrac{1}{\mybox{カ} } \right)^n \\[5pt] \end{eqnarray}が成り立つことを利用すると\[ b_n = \dfrac{n-\myBox{ソ} }{\myBox{タ}\left(n+\myBox{チ}\right)} + \dfrac{\mybox{ス} }{\mybox{セ} } \left( \dfrac{1}{\mybox{カ} } \right)^n \]が得られる。これは $n=1$ のときも成り立つ。

(3) (2)により、 $\{a_n\}$ の一般項は\[ a_n=\myBox{ツ}^{n-\myBox{テ} } \left(n^2-\myBox{ト}\right) + \dfrac{\left(n+\myBox{ナ}\right)\left(n+\myBox{ニ}\right)}{\myBox{ヌ} } \]で与えられる。ただし、 $\mybox{ナ} \lt \mybox{ニ}$ とする。
 このことから、すべての自然数 $n$ について、 $a_n$ は整数となることがわかる。

(4) $k$ を自然数とする。 $a_{3k},a_{3k+1},a_{3k+2}$ を $3$ で割った余りはそれぞれ $\myBox{ネ}$, $\myBox{ノ}$, $\myBox{ハ}$ である。また、 $\{a_n\}$ の初項から第2020項までの和を $3$ で割った余りは $\myBox{ヒ}$ である。

考え方

いきなり戦意が喪失する漸化式が見えますが、誘導はわりと丁寧です。(2)は変形の仕方が書いているので、与えられた式を利用して計算していきます。後半は階差数列からもとの数列を求める、というよくある流れですが、計算は大変です。

(3)や(4)は、そこまでの内容が解けていれば、ほとんど数列とは関係のない問題です。とくに(4)はおまけ的な感じがします。


【選択問題】(第3問~第5問から2問選択)

解答編

問題

 数列 $\{a_n\}$ は、初項 $a_1$ が $0$ であり、 $n=1,2,3,\cdots$ のとき次の漸化式を満たすものとする。\[ a_{n+1}=\dfrac{n+3}{n+1} \{3a_n+3^{n+1}-(n+1)(n+2)\} \ \cdots ① \]

(1) $a_2=\myBox{ア}$ である。

解説

漸化式に $n=1$ を代入して
\begin{eqnarray} a_2 &=& \dfrac{4}{2}\{3\cdot 0 + 3^{1+1}-(1+1)(1+2)\} \\[5pt] &=& 2(3^2-6) \\[5pt] &=& 6 \end{eqnarray}が得られます。

解答

ア:6

解答編 つづき

問題

(2) $b_n=\dfrac{a_n}{3^n(n+1)(n+2)}$ とおき、数列 $\{b_n\}$ の一般項を求めよう。

 $\{b_n\}$ の初項 $b_1$ は $\myBox{イ}$ である。①の両辺を $3^{n+1}(n+2)(n+3)$ で割ると\[ b_{n+1} = b_n +\dfrac{\myBox{ウ} }{(n+\myBox{エ})(n+\myBox{オ})}-\left(\dfrac{1}{\myBox{カ} }\right)^{n+1} \]を得る。ただし、 $\mybox{エ} \lt \mybox{オ}$ とする。

 したがって\[ b_{n+1}-b_n = \left(\dfrac{\myBox{キ} }{n+\mybox{エ} }-\dfrac{\mybox{キ} }{n+\mybox{オ} }\right) -\left(\dfrac{1}{\mybox{カ} }\right)^{n+1} \]である。

解説

$a_1=0$ なので、 $b_1=0$ です。また、
\begin{eqnarray} & & b_{n+1} \\[5pt] &=& \dfrac{a_{n+1} }{3^{n+1}(n+2)(n+3)} \\[5pt] &=& \dfrac{3a_n+3^{n+1}-(n+1)(n+2)}{3^{n+1}(n+1)(n+2)} \\[5pt] &=& \dfrac{a_n}{3^n(n+1)(n+2)} +\dfrac{1}{(n+1)(n+2)} -\dfrac{1}{3^{n+1} } \\[5pt] &=& b_n +\dfrac{1}{(n+1)(n+2)} -\left(\dfrac{1}{3}\right)^{n+1} \\[5pt] \end{eqnarray}と変形できます。これより、 \begin{eqnarray} & & b_{n+1}-b_n \\[5pt] &=& \dfrac{1}{(n+1)(n+2)} -\left(\dfrac{1}{3}\right)^{n+1} \\[5pt] &=& \left(\dfrac{1}{n+1}-\dfrac{1}{n+2}\right) -\left(\dfrac{1}{3}\right)^{n+1} \\[5pt] \end{eqnarray}と変形できます。部分分数分解を行っています。

解答

イ:0
ウエオカ:1123
キ:1

解答編 つづき

問題

 $n$ を2以上の自然数とするとき
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{\mybox{キ} }{k+\mybox{エ} }-\dfrac{\mybox{キ} }{k+\mybox{オ} }\right) = \dfrac{1}{\myBox{ク} } \left( \dfrac{n-\myBox{ケ} }{n+\myBox{コ} } \right) \\[5pt] & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{\mybox{カ} }\right)^{k+1} = \dfrac{\myBox{サ} }{\myBox{シ} } -\dfrac{\myBox{ス} }{\myBox{セ} } \left( \dfrac{1}{\mybox{カ} } \right)^n \\[5pt] \end{eqnarray}が成り立つことを利用すると\[ b_n = \dfrac{n-\myBox{ソ} }{\myBox{タ}\left(n+\myBox{チ}\right)} + \dfrac{\mybox{ス} }{\mybox{セ} } \left( \dfrac{1}{\mybox{カ} } \right)^n \]が得られる。これは $n=1$ のときも成り立つ。

解説

$n$ を $2$ 以上の自然数とする。 $k=1$ から $k=n-1$ まで $\left(\dfrac{1}{k+1}-\dfrac{1}{k+2}\right)$ を足すと、 $\dfrac{1}{2}$ と $-\dfrac{1}{n-1+2}$ だけが残り、他は打ち消し合うので
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{k+1}-\dfrac{1}{k+2}\right) \\[5pt] &=& \frac{1}{2}-\dfrac{1}{n+1} \\[5pt] &=& \frac{n+1-2}{2(n+1)} \\[5pt] &=& \dfrac{1}{2} \left( \frac{n-1}{n+1}\right) \\[5pt] \end{eqnarray}と計算できます。

また、 $\left(\dfrac{1}{3}\right)^{k+1}$ を $k=1$ から $k=n-1$ まで足したものは、初項が $\dfrac{1}{9}$ 、公比が $\dfrac{1}{3}$ の等比数列の、初項から $n-1$ 項までの和なので
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{3}\right)^{k+1} \\[5pt] &=& \dfrac{\dfrac{1}{9}\left(1-\dfrac{1}{3^{n-1} }\right)}{1-\dfrac{1}{3} } \\[5pt] &=& \dfrac{1}{9}\cdot\dfrac{3}{2}\left(1-\dfrac{1}{3^{n-1} }\right) \\[5pt] &=& \dfrac{1}{6}\left(1-\dfrac{1}{3^{n-1} }\right) \\[5pt] &=& \dfrac{1}{6}-\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{3}\right)^n \\[5pt] \end{eqnarray}と計算できます。

これらから、
\begin{eqnarray} & & b_n \\[5pt] &=& b_1 +\sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{k+1}-\dfrac{1}{k+2}\right) \\[5pt] & & -\sum_{k=1}^{n-1} \left(\dfrac{1}{3}\right)^{k+1} \\[5pt] &=& \dfrac{1}{2} \left( \frac{n-1}{n+1}\right) \\[5pt] & & -\dfrac{1}{6}+\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{3}\right)^n \\[5pt] &=& \dfrac{3(n-1)-(n+1)}{6(n+1)} \\[5pt] & & +\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{3}\right)^n \\[5pt] &=& \dfrac{n-2}{3(n+1)} +\dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{3}\right)^n \\[5pt] \end{eqnarray}と計算できます。 $n=1$ のとき、この式の値は $0$ と計算できるので、この式は $n=1$ のときも成り立ちます。

解答

クケコ:211
サシスセ:1612
ソタチ:231

解答編 つづき

問題

(3) (2)により、 $\{a_n\}$ の一般項は\[ a_n=\myBox{ツ}^{n-\myBox{テ} } \left(n^2-\myBox{ト}\right) + \dfrac{\left(n+\myBox{ナ}\right)\left(n+\myBox{ニ}\right)}{\myBox{ヌ} } \]で与えられる。ただし、 $\mybox{ナ} \lt \mybox{ニ}$ とする。
 このことから、すべての自然数 $n$ について、 $a_n$ は整数となることがわかる。

解説

$\{b_n\}$ の一般項が求められたので、 $\{a_n\}$ の一般項は次のようにして求められます。
\begin{eqnarray} & & a_n \\[5pt] &=& 3^n(n+1)(n+2) b_n \\[5pt] &=& 3^n(n+1)(n+2) \cdot \dfrac{n-2}{3(n+1)} \\[5pt] & & +3^n(n+1)(n+2) \cdot \dfrac{1}{2}\left(\dfrac{1}{3}\right)^n \\[5pt] &=& 3^{n-1}(n+2)(n-2) \\[5pt] & & +(n+1)(n+2) \cdot \dfrac{1}{2} \\[5pt] &=& 3^{n-1}(n^2-4) +\dfrac{(n+1)(n+2)}{2} \\[5pt] \end{eqnarray}なお、 $(n+1)(n+2)$ は連続する2つの整数の積なので偶数だから、すべての自然数 $n$ に対して $a_n$ は整数であることがわかります。

解答

ツテトナニヌ:314122

解答編 つづき

問題

(4) $k$ を自然数とする。 $a_{3k},a_{3k+1},a_{3k+2}$ を $3$ で割った余りはそれぞれ $\myBox{ネ}$, $\myBox{ノ}$, $\myBox{ハ}$ である。また、 $\{a_n\}$ の初項から第2020項までの和を $3$ で割った余りは $\myBox{ヒ}$ である。

解説

$3^{n-1}(n^2-4)$ は、 $n\geqq 2$ のとき、明らかに3の倍数です。また、 $n=1$ のときも、計算すれば3の倍数になることがわかります。

$n=3k$ のときは
\begin{eqnarray} & & \dfrac{(n+1)(n+2)}{2} \\[5pt] &=& \dfrac{(3k+1)(3k+2)}{2} \\[5pt] &=& \dfrac{9k^2+9k+2}{2} \\[5pt] &=& 3\times \dfrac{3k(k+1)}{2}+1 \\[5pt] \end{eqnarray}と変形できるので、 $a_{3k}$ は、3で割った余りが $1$ であることがわかります。

$n=3k+1, 3k+2$ のときは、 $(n+1)(n+2)$ は3の倍数だから、 $a_{3k+1}$, $a_{3k+2}$ は3で割った余りはどちらも $0$ になります。

これらより、初項から順番に3で割った余りをかいていくと、 $0,0,1,0,0,1,0,0,1\cdots$ となります。そのため、 $\{a_n\}$ の初項から第2020項までについて、この余りを足していくと、1から2020までの自然数に含まれる3の倍数の個数になります。この個数は、673個なので、これを3で割った余りは1です。以上から、初項から第2020項までの和を3で割った余りも1となります。

解答

ネノハヒ:1001

関連するページ

YouTubeもやってます