【基本】漸化式と等差数列・等比数列・階差数列

ここでは、基本的な数列である、等差数列や等比数列について、漸化式を用いたときにどのように表されるかを見ていきます。また、、階差数列の場合についても見ていきます。

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等差数列と漸化式

【基本】等差数列で見た通り、等差数列とは、差が一定の数列のことです。このことを、リンク先では次のような式で表現していました。\[ a_{n+1}-a_n=d \]dn によらない定数なので、差が一定ということです。この差を公差と言うんでしたね。

この式が、そのまま等差数列に対応する漸化式となります。漸化式とは「前の項を決めると次の項が決まる式」のことでしたね(参考:【基本】漸化式)。次のような式変形をすれば、 $n$ 項目から $(n+1)$ 項目が決まる、ということがさらにわかりやすくなります。\[ a_{n+1}=a_n+d \]d を足したら、次の項になる、ということが表されていますね。

初項が $a$ で公差が $d$ の等差数列 $\{a_n\}$ は、初項と漸化式を使って\[ a_1=a,\ a_{n+1}=a_n+d \]と表すことができます。

等比数列と漸化式

【基本】等比数列で見た通り、等比数列とは、比が一定の数列のことです。このことを、リンク先では次のような式で表現していました。\[ \frac{a_{n+1}}{a_n}=r \]rn によらない定数なので、比が一定ということです。この差を公比と呼ぶのでした。

この式が、等比数列に対応する漸化式となります。次のような式変形をすれば、 $n$ 項目から $(n+1)$ 項目が決まる、ということがさらにわかりやすくなります。\[ a_{n+1}=ra_n \]r を掛けたら、次の項になる、ということが表されていますね。

初項が $a$ で公比が $r$ の等比数列 $\{a_n\}$ は、初項と漸化式を使って\[ a_1=a,\ a_{n+1}=ra_n \]と表すことができます。

階差数列

階差数列は、【基本】階差数列で見た通り、各項の差をとって作った数列のことでした。階差数列がいつも役立つとは限りませんが、階差数列が等差数列や等比数列などのわかりやすい数列になっている場合には、一般項を求めることができるようになります。

例えば、\[ 1,2,4,7,11,16,\cdots \]という数列 $\{a_n\}$ について考えましょう。これは等差数列でも等比数列でもありません。一見するとわかりづらい数列ですが、階差数列を考えると次のようになります。\[ 1,2,3,4,5,\cdots \]わかりやすいですね。このことから、階差数列を $\{b_n\}$ とすると\[ b_n=n \]になることがわかります。

各項の差をとって作った数列の一般項が分かったので、これを式で書くと次のようになります。\[ a_{n+1}-a_n=n \]これを移行すると\[ a_{n+1}=a_n+n \]となります。漸化式と見ることができるわけですね。

このように、\[ a_{n+1}=a_n+(nの式) \]と書ける場合は、階差数列のときと同じようにして一般項を求めることができます。 $n\geqq 2$ のときは
\begin{eqnarray}
a_n
&=&
a_1+\{1+2+\cdots+(n-1)\} \\[5pt] &=&
1+\frac{1}{2}n(n-1) \\[5pt] &=&
\frac{1}{2}(n^2-n+2) \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $n=1$ とすると最後の式は $1$ となるので、このときも成り立つことから、これが一般項であることがわかります。

ここでのポイントは、漸化式の $a_{n+1},a_{n}$ の係数が同じである点、そして、「 $n$ の式」 と書いた部分に $a_n$ などが含まれていない点です。この2点があるおかげで、初項と「 $n$ の式」の部分の和を足せば $a_n$ を求めることができます。

漸化式の $a_{n+1},a_{n}$ の係数が違っている場合などでは、別の考え方が必要です。それについては、また別の機会に見ていきます。

おわりに

ここでは、等差数列・等比数列を漸化式で表したものを見ました。等差・等比の特徴を表した式が、そのまま漸化式とみなすことができます。また、\[ a_{n+1}=a_n+(nの式) \]と書ける場合には、階差数列と同じようにして一般項を求めることができることも見ました。

今後さらに複雑な漸化式も出てくるので、まずは見慣れている数列で漸化式に慣れていきましょう。