🏠 Home / センター試験 / センターIIB

センター試験 数学II・数学B 2020年度追試 第1問 [2] 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【必答問題】

問題編

問題

 関数 $f(x)=\sqrt{3}\cos \left(3x+\dfrac{\pi}{3}\right)+\sqrt{3} \cos 3x$ について考える。

(1) 三角関数の加法定理および合成を用いると
\begin{eqnarray} f(x) &=& -\frac{\myBox{タ} }{\myBox{チ} }\sin 3x+\frac{\myBox{ツ}\sqrt{\myBox{テ} }}{\mybox{チ} } \cos 3x \\[5pt] &=& \myBox{ト} \sin \left(3x+\frac{\myBox{ナ} }{\myBox{ニ} }\pi\right) \\[5pt] \end{eqnarray}と表される。ただし、 $0\lt \dfrac{\mybox{ナ} }{\mybox{ニ} }\pi\leqq 2\pi$ とする。

 したがって、 $f(x)$ の最大値は $\myBox{ヌ}$ である。また、 $f(x)$ の正の周期のうち最小のものは $\dfrac{\myBox{ネ} }{\myBox{ノ} }\pi$ である。

(2) $f(x)$ を $0\leqq x\leqq 2\pi$ の範囲で考えたとき、実数 $t$ に対して $f(x)=t$ となる $x$ の値の個数 $N$ を調べよう。 $3x+\frac{\mybox{ナ} }{\mybox{ニ} }\pi$ のとり得る値の範囲に注意すると、次のことがわかる。

 $|t|\gt \mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ハ}$ である。

 $t= \mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ヒ}$ である。

 $|t|=f(0)$ のとき、 $N=\myBox{フ}$ である。

 $|t|\lt \mybox{ヌ}$ かつ $t\ne f(0)$ のとき、 $N=\myBox{ヘ}$ である。

 $t=-\mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ホ}$ である。

考え方

前半の計算は少し手間がかかりますが、ここを間違うと全滅するので慎重にやりましょう。

(2)は、グラフをかいて考えましょう。なお、 $0\leqq x\leqq 2\pi$ というように、 $x=2\pi$ のときも含まれていることに注意しましょう。


【必答問題】

解答編

問題

 関数 $f(x)=\sqrt{3}\cos \left(3x+\dfrac{\pi}{3}\right)+\sqrt{3} \cos 3x$ について考える。

(1) 三角関数の加法定理および合成を用いると
\begin{eqnarray} f(x) &=& -\frac{\myBox{タ} }{\myBox{チ} }\sin 3x+\frac{\myBox{ツ}\sqrt{\myBox{テ} }}{\mybox{チ} } \cos 3x \\[5pt] &=& \myBox{ト} \sin \left(3x+\frac{\myBox{ナ} }{\myBox{ニ} }\pi\right) \\[5pt] \end{eqnarray}と表される。ただし、 $0\lt \dfrac{\mybox{ナ} }{\mybox{ニ} }\pi\leqq 2\pi$ とする。

解説

加法定理を使うと
\begin{eqnarray} f(x) &=& \sqrt{3}\cos \left(3x+\dfrac{\pi}{3}\right)+\sqrt{3} \cos 3x \\[5pt] &=& \sqrt{3} \left(\cos3x \cos\frac{\pi}{3}-\sin3x \sin\frac{\pi}{3}\right) +\sqrt{3} \cos 3x \\[5pt] &=& \frac{\sqrt{3} }{2} \cos3x -\frac{3}{2}\sin3x +\sqrt{3} \cos 3x \\[5pt] &=& -\frac{3}{2}\sin3x +\frac{3\sqrt{3} }{2}\cos3x \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

三角関数の合成を使うために
\begin{eqnarray} & & -\frac{3}{2}\sin3x +\frac{3\sqrt{3} }{2}\cos3x \\[5pt] &=& \frac{3}{2} \left\{-\sin3x +\sqrt{3}\cos3x\right\} \\[5pt] &=& 3 \left(-\frac{1}{2}\sin3x +\frac{\sqrt{3} }{2}\cos3x\right) \\[5pt] \end{eqnarray}と変形します。ここで、 $\cos\alpha=-\dfrac{1}{2}$, $\sin\alpha=\dfrac{\sqrt{3} }{2}$ を満たす $0\lt \alpha\leqq 2\pi$ は、 $\alpha=\dfrac{2}{3}\pi$ なので \begin{eqnarray} & & 3 \left(-\frac{1}{2}\sin3x +\frac{\sqrt{3} }{2}\cos3x\right) \\[5pt] &=& 3 \sin \left(3x+\frac{2}{3}\pi\right) \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

解答

タチ:32
ツテ:33
ト:3
ナニ:23

解答編 つづき

問題

 したがって、 $f(x)$ の最大値は $\myBox{ヌ}$ である。また、 $f(x)$ の正の周期のうち最小のものは $\dfrac{\myBox{ネ} }{\myBox{ノ} }\pi$ である。

解説

$\sin$ の値の最大値は $1$ なので、 $f(x)$ の最大値は $3$ です。

また、 $\sin x$ の正の周期で一番小さいものは $2\pi$ なので、 $\sin 3x$ の正の周期で一番小さいものは $\dfrac{2}{3}\pi$ です。 $f(x)$ の正の周期で一番小さいものも $\dfrac{2}{3}\pi$ となります。

解答

ヌ:3
ネノ:23

解答編 つづき

問題

(2) $f(x)$ を $0\leqq x\leqq 2\pi$ の範囲で考えたとき、実数 $t$ に対して $f(x)=t$ となる $x$ の値の個数 $N$ を調べよう。 $3x+\frac{\mybox{ナ} }{\mybox{ニ} }\pi$ のとり得る値の範囲に注意すると、次のことがわかる。

 $|t|\gt \mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ハ}$ である。

 $t= \mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ヒ}$ である。

 $|t|=f(0)$ のとき、 $N=\myBox{フ}$ である。

 $|t|\lt \mybox{ヌ}$ かつ $t\ne f(0)$ のとき、 $N=\myBox{ヘ}$ である。

 $t=-\mybox{ヌ}$ のとき、 $N=\myBox{ホ}$ である。

解説

三角関数のグラフを利用して考えます。

$0\leqq x\leqq 2\pi$ のとき、 $0\leqq 3x\leqq 6\pi$ なので、 $\dfrac{2}{3}\pi \leqq 3x+\dfrac{2}{3}\pi \leqq \dfrac{20}{3}\pi$ です。

$\theta=3x+\dfrac{2}{3}\pi$ とすると、 $x$ と $\theta$ は1対1に対応するので、 $y=3\sin \theta$ と $y=t$ との共有点を考えればいいことになります。 $\dfrac{2}{3}\pi \leqq \theta \leqq \dfrac{20}{3}\pi$ だから、グラフは次のようになります。

これより、 $|t|\gt 3$ のとき $N=0$ です。

$t=3$ のときは $N=3$ です。

$|t|=f(0)$ のときは、 $\theta=\dfrac{2}{3}\pi$ のときと同じ値のときであり、 $\theta=\dfrac{20}{3}\pi$ のときも含まれていることに注意すると、 $N=7$ です。

$|t|\lt 3$ かつ $|t|\ne f(0)$ のとき(上のグラフの赤い線のとき)は、 $N=6$ です。

$t=-3$ のときは、 $N=3$ です。

このように求めることもできます。なお、単位円を使って考えてもいいでしょう。 $\dfrac{2}{3}\pi \leqq \theta \leqq \dfrac{20}{3}\pi$ の範囲で単位円の円周上をぐるぐる回るときに、 $y$ 座標の値がどうなるかを調べてカウントしていくこともできます。やっていることは、三角関数のグラフを考えていることとほぼ同じですが。

解答

ハヒフヘホ:03763

関連するページ

YouTubeもやってます

チャンネル登録はコチラから (以下は、動画のサンプルです)
【むずかしい】防衛医科大学校2024年度数学第5問 藤田医科大学2024年度後期数学第1問8 岡山大学2024年度数学文理共通第1問 埼玉大学文系2024年度数学第3問 順天堂大学医学部2024年度数学第3問 東北大学2024年度後期数学文理共通第4問