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【標準】文字を使って表そう

ここでは、文字式の表し方にしたがって、いろいろな数量を文字を使った式で表してみます。

📘 目次

例題その1

例題1
次の数量を、文字を使った式で表しなさい。
(1) x 個入りのみかんの箱が3箱あるときの、みかんの総数
(2) 1個 a g の品物3個と、1個 b g の品物5個の重さの合計
(3) 1000円札で、1本 x 円の鉛筆6本と、y 円のノート1冊を買ったときのおつり。

文字の部分が数字だったらどのように計算するかを考えてみましょう。また、数字と文字との積では、掛け算の記号 $\times$ を省略することに注意しましょう。【基本】文字を使った式の表し方(数字と文字の積)で見たルールをいくつか使います。

(1)では、もし10個入りだったら、 $10\times 3$ 個だと計算しますね。なので、この $10$ を $x$ にかえて、 $x\times 3$ 個となります。 $\times$ は省略し、数字のほうを先に書くので、 $3x$ 個が答えです。

(2)も、文字の部分が数字だとどう計算するかを考えると、 $(a\times 3+b\times 5)$ g となります。同じように、 $\times$ を省略して数字を先に書いて、 $(3a+5b)$ g となります。 $3a+5b$ をまとめたものが重さなので、式全体をカッコでくくります。

(3)は、鉛筆6本の値段が $6x$ 円で、ノートは $y$ 円です。 $y\times 1$ のような場合、 $\times$ だけでなく $1$ も省略するのでした。これらを $1000$ 円から引いて、 $(1000-6x-y)$ 円が答えとなります。

例題その2

例題2
次の数量を、文字を使った式で表しなさい。
(1) 縦が $x$ cmで、横が $a$ cm の長方形の面積
(2) $x$ 円のピザを1枚と $y$ 円のコーラを2本のセットを、3回頼んだ時の料金
(3) 1辺が $m$ cm の立方体の表面積

ここでは、【基本】文字を使った式の表し方(複数の文字の積)で見たルールを使います。

(1)は、縦×横で長方形の面積が出せますね。 $x\times a$ となります。 $\times$ を省略するだけでなく、普通はアルファベット順に並べて答えるので、 $ax$ $\mathrm{cm}^2$ が答えとなります。

(2)は、セットの料金が $(x+2y)$ 円となります。これを3回頼めば、 $3(x+2y)$ 円となります。これが答えです。 $\times 3$ としたとき、数字の部分はカッコの前に出す点に注意しましょう。

(3)は、立方体の各面は、正方形です。これが6つあります。正方形の面積は $m\times m$ ですが、同じ文字を掛ける場合は、累乗を用いるのでした。 $m^2$ です。これに $6$ を掛けて、 $6m^2$ $\mathrm{cm}^2$ となります。

例題その3

例題3
次の数量を、文字を使った式で表しなさい。
(1) $x$ 円の $10$ %
(2) $a$ m の道のりを、分速 $70$ m で歩いたときにかかる時間
(3) $c$ 円の商品を100円値下げし、さらに半額にしたときの値段

ここでは、【基本】文字を使った式の表し方(商や分数との積)で見たルールを使います。

(1)は、10% というのは、0.1 のことなので、 $0.1x$ 円となります。この $1$ は省略してはいけません。

小数ではなく、分数を使って答えても構いません。分数を使うなら、 $\dfrac{1}{10}x$ 円となります。

(2)は、まずは、具体的な数字でどうやって求めるかを考えたほうがいいかもしれません。距離を速さで割れば時間が求められるので、 $(a\div 70)$ 分だとわかります。 $\div$ は分数を使って表すので、答えは、 $\dfrac{a}{70}$ 分、となります。

(3)は、順番に考えてみましょう。まず、100円値下げした後の金額は、 $c$ から $100$ を引いて、 $(c-100)$ 円となります。これをさらに半額にするということは、 $2$ で割ることや $\dfrac{1}{2}$ を掛けることと同じですね。そのため、 $(c-100)\times \dfrac{1}{2}$ 円、となります。が、まだこれで終わりではありません。

カッコの部分を分子に持っていってカッコを省略し、 $\dfrac{c-100}{2}$ 円が答えとなります。

もしくは、数字の部分をカッコの前に出して、 $\dfrac{1}{2}(c-100)$ 円でも構いません。この場合はカッコを省略してはいけません。もしカッコを省略して $\dfrac{1}{2}c-100$ としてしまうと、これは「 $c$ 円の商品を半額にしてから、100円値下げしたときの値段」になってしまいます。 $c=1000$ などとして計算してみましょう。答えが違ってしまうことがわかるでしょう。

おわりに

ここでは、文字式の表し方にしたがって、いろいろな数量を表してみました。まずは、文字の部分が数字だったらどうやって求めるか、を考えてから、文字に置きなおしてみるとわかりやすいでしょう。掛け算や割り算をどのように省略するか、練習してできるようになっておきましょう。

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