【基本】反比例のグラフ
ここでは、反比例のグラフのかき方を見ていきます。
反比例のグラフ
【基本】比例のグラフで見たときと同じようにして、反比例のグラフをかいていきます。 $x$ と $y$ の値の対応表を書いて、対応する点をとっていく、という流れです。
$y=\dfrac{6}{x}$ のグラフを考えてみます。 $x$ が $1$ から $6$ までの整数の値をとるとすると、 $y$ との対応は次のようになります。 $y=\dfrac{6}{x}$ に代入して計算していくだけです。この内容は、小学校でもやったかもしれません。
$x$ | $y$ |
---|---|
1 | 6 |
2 | 3 |
3 | 2 |
4 | 1.5 |
5 | 1.2 |
6 | 1 |
小学校のときと違うのは、負の数も考える点です。 $x$ が $-6$ から $-1$ のときも同様に考えます。
$x$ | $y$ |
---|---|
-6 | -1 |
-5 | -1.2 |
-4 | -1.5 |
-3 | -2 |
-2 | -3 |
-1 | -6 |
このようになります。なお、 $0$ で割ることはできないので、 $x=0$ の場合は考えません。
これらの点を、座標平面上にとっていきましょう。 $0.1$ 刻みの方眼紙を使うと、次のようになることがわかります。
比例のときとはまったく違った感じになりそうですね。 $1$ 刻みではなく、もっと細かい間隔で点をとっていくと次のようになります。
これを繰り返していくと、次のようななめらかな2つの曲線になります。
この2つの曲線が $y=\dfrac{6}{x}$ のグラフです。この曲線は、双曲線(hyperbola) と呼ばれています。
比例定数が負の場合
比例のグラフでは、比例定数が正か負かで、グラフの形が違っていましたね。正なら右肩上がり、負なら右肩下がりでした。反比例のグラフでは、比例定数が負になると、どのように変わるのか見てみましょう。
$y=-\dfrac{4}{x}$ のグラフを考えます。この場合、 $x$ 座標も $y$ 座標もどちらも整数になる点を考えると、次のようになります。
$x$ | $y$ |
---|---|
-4 | 1 |
-2 | 2 |
-1 | 4 |
0 | / |
1 | -4 |
2 | -2 |
4 | -1 |
これをもとに点をとると、次のようになります。
これも、点の間隔を細かくしていくと、次のようななめらかな曲線となります。
これが $y=-\dfrac{4}{x}$ のグラフとなります。
比例定数が正の場合は、グラフは、原点から見て、右上と左下の部分にあります。比例定数が負の場合は、原点から見て、右下と左上の部分にあります。比例定数の符号によって、反比例のグラフはこのような違いが生まれます。
端っこはどうなっているか
$y=\dfrac{6}{x}$ のグラフをもう一度見てみましょう。
この図では切れていますが、もっと右側はどうなっているでしょうか。 $x$ 軸に近づいていますが、このままくっついたり、交わったりするのでしょうか。
これを考えるには、グラフではなく、もとの式を利用するほうがいいです。 $y=\dfrac{6}{x}$ で、 $x$ をどんどん大きくしていってみましょう。 $x=10,100,1000$ …と大きくしていけば、 $y$ は、 $0.6$, $0.06$, $0.006$ とどんどん小さくなっていきます。が、正の数で割る限り、 $y$ は正の数のままです。 $x$ を大きくしていくと、 $y$ は $0$ に近づいては行きますが、 $0$ になることはないですし、負になることもありません。
このことから、グラフの右のほうは、どんどん $x$ 軸には近づくが、くっついたり交わったりすることはない、ということがわかります。これは他も同様です。右に行くほど、また、左に行くほど、グラフは $x$ 軸に近づき、上に行くほど、また、下に行くほど $y$ 軸に近づいていきますが、くっついたり交わったりすることはありません。
なので、ノートをとるときやテストなどでも、反比例 $y=\dfrac{a}{x}$ のグラフをかくときには、グラフが $x$ 軸や $y$ 軸と交わらないようにしないといけません。
おわりに
ここでは、反比例のグラフのかき方、そして、反比例の性質を見てきました。フリーハンドで反比例 $y=\dfrac{a}{x}$ のグラフをかくときは、 $x$ 座標や $y$ 座標がわかりやすい点をいくつかとってから、なめらかな曲線でつなぐようにします。そのとき、軸と交わらないように注意しましょう。