東京大学 理系 2006年度 第5問 解説

問題編

【問題】
 $\displaystyle a_1=\frac{1}{2}$とし、数列$\{a_n\}$を漸化式\[ a_{n+1} = \frac{a_n}{(1+a_n)^2} \quad (n=1,2,3,\cdots) \]によって定める。このとき、以下の問いに答えよ。

(1) 各$n=1,2,3,\cdots$に対し$\displaystyle b_n=\frac{1}{a_n}$とおく。$n\gt 1$のとき、$b_n\gt 2n$となることを示せ。

(2) $\displaystyle \lim_{n\to\infty} \frac{1}{n} (a_1+a_2+\cdots+a_n)$を求めよ。

(3) $\displaystyle \lim_{n\to\infty} n a_n$を求めよ。

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本書は、格好よく短くまとめた解答を提示するのではなく、

・受験生が「少し頑張れば自分にもできる」解法
・制限時間のあるプレッシャーの中でも実行可能な解法
・類似問題に出会ったときに同じように解くことができる解法
・部分点を稼ぎやすいアプローチによる解法

を採用しました。地道で確実な解法で、1点でも多く取ろうということです。どうアプローチしていくか、ということにも十分ページを割きました。
著者: 安田 亨
出版社: 東京出版
発売日: 2018/12/12
260ページ

【考え方】
(1)は数学的帰納法を使えばすぐに示せます。

(2)は、上から積分で評価してはさみうち、というよくある方法です。

問題は(3)です。(2)をじっと見ていても何も浮かんできません。漸化式をひっくり返した式をよく見て、(2)が使えるように変形すれば、$na_n$を作り出すことができますが、なかなかひらめかないと思います。