共通テスト 数学I・数学A 2026年度追試 第1問 [2] 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【必答問題】

問題編

問題

 辺の長さがすべて自然数である $\triangle \mathrm{ABC}$ について考えよう。以下では、$\angle \mathrm{BAC}=A$、$\angle \mathrm{ABC}=B$、$\angle \mathrm{ACB}=C$ とする。

(1) $\mathrm{AB}=9$、$\mathrm{BC}=5$ とする。また、$n$ は $5\leqq n\leqq 13$ を満たす自然数とし、$\mathrm{AC}=n$ とする。

(i) $n=6$ のとき、余弦定理により $\cos B=\dfrac{\myBox{サ}}{\myBox{シ}}$ であることがわかる。このことから、$\sin B=\dfrac{\myBox{ス}\sqrt{\myBox{セ}}}{\myBox{ソ}}$ であるので、$\triangle \mathrm{ABC}$ の面積は $\myBox{タチ}\sqrt{\myBox{ツ}}$ であることがわかる。

(ii) 花子さんと太郎さんは、$n$ の値によって三角形がどのように変化するかについて話している。

花子:
$n$ を $5$ から $13$ まで $1$ ずつ増やしていく様子を図にかいてみると、$B$ は大きくなり $C$ は小さくなるね。
太郎:
そうだね。どの $n$ で三角形の面積が最大になるかな。
花子:
$B$ に注目して考えてみよう。
太郎:
$3$ 辺の長さを考えるから、$\sin B$ より $\cos B$ の方が計算しやすそうだね。$\cos B$ と面積の関係を考えてみよう。

 $\triangle \mathrm{ABC}$ の面積が最大になるのは、$\sin B$ の値が最も $\dBox{テ}$ ときであり、$|\cos B|$ の値が最も $\dBox{ト}$ ときである。ここで、$5\leqq n\leqq 13$ であることに注意すると、$\cos B$ の値が負であるのは、$n=\dBox{ナ}$ のときのみであることがわかる。

 以上のことから、$\triangle \mathrm{ABC}$ の面積が最大となるのは、$n=\dBox{ニ}$ のときのみである。

 $\dbox{テ}$、$\dbox{ト}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: 小さい
 1: 大きい

 $\dbox{ナ}$ の解答群

 0: $7, 8$
 1: $7, 8, 9$
 2: $7, 8, 9, 10$
 3: $9, 10$
 4: $9, 10, 11$
 5: $9, 10, 11, 12$
 6: $10, 11, 12, 13$
 7: $11, 12, 13$
 8: $12, 13$

 $\dbox{ニ}$ の解答群

 0: $5$
 1: $5, 6$
 2: $5, 13$
 3: $7$
 4: $7, 8$
 5: $8$
 6: $10$
 7: $10, 11$
 8: $11$
 9: $13$

(iii) 太郎さんと花子さんは、$\triangle \mathrm{ABC}$ の外接円について話している。

太郎:
外接円の半径が最も小さくなるときの $n$ も求められそうだね。
花子:
今度は、$C$ に注目して考えてみよう。

 $\triangle \mathrm{ABC}$ の外接円の半径を $R$ とする。$5\leqq n\leqq 13$ において、$R$ の値が最も小さくなるときの $n$ について考えよう。
 (ii)のように、$\sin C$ や $|\cos C|$ の値が最も大きいときや、最も小さいときを考える。これにより、$R$ の値が最も小さくなるのは、$n=\dBox{ヌ}$ のときのみである。

 $\dbox{ヌ}$ の解答群

 0: $5$
 1: $5, 6$
 2: $5, 13$
 3: $7$
 4: $7, 8$
 5: $8$
 6: $10$
 7: $10, 11$
 8: $11$
 9: $13$

(2) 外接円の半径が等しい $\triangle \mathrm{ABC}$ と $\triangle \mathrm{A'BC}$ は、$\mathrm{BC}=a$、$\mathrm{AB}=\mathrm{A'B}=c$、$\mathrm{AC}=4$、$\mathrm{A'C}=5$ を満たすとする。また、$a$、$c$ は $a\leqq c$ を満たす自然数とする。このとき
\[ a=\myBox{ネ}, \quad c=\myBox{ノ} \]である。

考え方

(1)(i)で具体的な計算をした後に、(ii)では面積が最大になるのは角度がどうなっている場合かを考えます。数式を見ればどのように連動するかがわかるはずです。(iii)では外接円の半径を同じ要領で考えます。

(2)は(1)とは少し雰囲気が変わります。自然数であることを利用して答えを特定します。同じ流れで考えるのかな、と進めていくと思いつきにくいかもしれません。


【必答問題】

解答編

問題

 辺の長さがすべて自然数である $\triangle \mathrm{ABC}$ について考えよう。以下では、$\angle \mathrm{BAC}=A$、$\angle \mathrm{ABC}=B$、$\angle \mathrm{ACB}=C$ とする。

(1) $\mathrm{AB}=9$、$\mathrm{BC}=5$ とする。また、$n$ は $5\leqq n\leqq 13$ を満たす自然数とし、$\mathrm{AC}=n$ とする。

(i) $n=6$ のとき、余弦定理により $\cos B=\dfrac{\myBox{サ}}{\myBox{シ}}$ であることがわかる。このことから、$\sin B=\dfrac{\myBox{ス}\sqrt{\myBox{セ}}}{\myBox{ソ}}$ であるので、$\triangle \mathrm{ABC}$ の面積は $\myBox{タチ}\sqrt{\myBox{ツ}}$ であることがわかる。

解説

(1)(i)
余弦定理より
\begin{eqnarray} \cos B &=& \frac{\mathrm{AB}^2+\mathrm{BC}^2-\mathrm{CA}^2}{2\cdot \mathrm{AB}\cdot \mathrm{BC}} \\[5pt] &=& \frac{9^2+5^2-6^2}{2\cdot 9\cdot 5} \\[5pt] &=& \frac{81+25-36}{90} \\[5pt] &=& \frac{7}{9} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

相互関係から
\begin{eqnarray} \sin B &=& \sqrt{1-\cos^2B} \\[5pt] &=& \sqrt{\frac{81-49}{81}} \\[5pt] &=& \frac{\sqrt{32}}{9} \\[5pt] &=& \frac{4\sqrt{2}}{9} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

これより $\triangle \mathrm{ABC}$ の面積は
\begin{eqnarray} & & \frac{1}{2}\cdot\mathrm{AB}\cdot\mathrm{BC}\cdot\sin B \\[5pt] &=& \frac{1}{2}\cdot 9\cdot 5\cdot \frac{4\sqrt{2}}{9} \\[5pt] &=& 10\sqrt{2} \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。

解答

サシ:79(3点)
スセソ:429(2点)
タチツ:102(2点)

解答編 つづき

問題

(ii) 花子さんと太郎さんは、$n$ の値によって三角形がどのように変化するかについて話している。

花子:
$n$ を $5$ から $13$ まで $1$ ずつ増やしていく様子を図にかいてみると、$B$ は大きくなり $C$ は小さくなるね。
太郎:
そうだね。どの $n$ で三角形の面積が最大になるかな。
花子:
$B$ に注目して考えてみよう。
太郎:
$3$ 辺の長さを考えるから、$\sin B$ より $\cos B$ の方が計算しやすそうだね。$\cos B$ と面積の関係を考えてみよう。

 $\triangle \mathrm{ABC}$ の面積が最大になるのは、$\sin B$ の値が最も $\dBox{テ}$ ときであり、$|\cos B|$ の値が最も $\dBox{ト}$ ときである。ここで、$5\leqq n\leqq 13$ であることに注意すると、$\cos B$ の値が負であるのは、$n=\dBox{ナ}$ のときのみであることがわかる。

 以上のことから、$\triangle \mathrm{ABC}$ の面積が最大となるのは、$n=\dBox{ニ}$ のときのみである。

 $\dbox{テ}$、$\dbox{ト}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: 小さい
 1: 大きい

 $\dbox{ナ}$ の解答群

 0: $7, 8$
 1: $7, 8, 9$
 2: $7, 8, 9, 10$
 3: $9, 10$
 4: $9, 10, 11$
 5: $9, 10, 11, 12$
 6: $10, 11, 12, 13$
 7: $11, 12, 13$
 8: $12, 13$

 $\dbox{ニ}$ の解答群

 0: $5$
 1: $5, 6$
 2: $5, 13$
 3: $7$
 4: $7, 8$
 5: $8$
 6: $10$
 7: $10, 11$
 8: $11$
 9: $13$

解説

(1)(ii)
$\triangle \mathrm{ABC}$ の面積は
\begin{eqnarray} & & \frac{1}{2}\cdot\mathrm{AB}\cdot\mathrm{BC}\cdot\sin B \\[5pt] &=& \frac{1}{2}\cdot 9\cdot 5\cdot \sin B \\[5pt] &=& \frac{45}{2} \sin B \\[5pt] \end{eqnarray}と表すことができるので、面積が最大になるのは、 $\sin B$ が最も大きいときです。 $\sin B=\sqrt{1-\cos^2 B}$ なので、 $|\cos B|$ が最も小さいとき、と言い換えることもできます。

余弦定理から
\begin{eqnarray} \cos B &=& \frac{\mathrm{AB}^2+\mathrm{BC}^2-\mathrm{CA}^2}{2\cdot \mathrm{AB}\cdot \mathrm{BC}} \\[5pt] &=& \frac{9^2+5^2-n^2}{2\cdot 9\cdot 5} \\[5pt] &=& \frac{106-n^2}{90} \\[5pt] \end{eqnarray}なので、これが負となるのは、 $5\leqq n\leqq 13$ の中では $n=11,12,13$ のみとなります。

$|\cos B|$ が最小になる場合を考えます。 $5\leqq n\leqq 10$ のとき、\[ |\cos B|=\frac{106-n^2}{90} \]なので、最小になるのは、 $n=10$ のときで、その値は\[ \frac{106-10^2}{90}=\frac{6}{90} \]となります。一方、 $n=11,12,13$ のとき\[ |\cos B|=\frac{n^2-106}{90} \]なので、最小になるのは、 $n=11$ のときで、その値は\[ \frac{11^2-106}{90}=\frac{15}{90} \]となります。 $n=10$ のときの方が小さいので、面積が最大になるのは、 $n=10$ のときのみ、となります。

解答

テト:10(2点)
ナ:7(2点)
ニ:6(2点)

解答編 つづき

問題

(iii) 太郎さんと花子さんは、$\triangle \mathrm{ABC}$ の外接円について話している。

太郎:
外接円の半径が最も小さくなるときの $n$ も求められそうだね。
花子:
今度は、$C$ に注目して考えてみよう。

 $\triangle \mathrm{ABC}$ の外接円の半径を $R$ とする。$5\leqq n\leqq 13$ において、$R$ の値が最も小さくなるときの $n$ について考えよう。
 (ii)のように、$\sin C$ や $|\cos C|$ の値が最も大きいときや、最も小さいときを考える。これにより、$R$ の値が最も小さくなるのは、$n=\dBox{ヌ}$ のときのみである。

 $\dbox{ヌ}$ の解答群

 0: $5$
 1: $5, 6$
 2: $5, 13$
 3: $7$
 4: $7, 8$
 5: $8$
 6: $10$
 7: $10, 11$
 8: $11$
 9: $13$

解説

(1)(iii)
正弦定理より
\begin{eqnarray} \frac{\mathrm{AB}}{\sin C} &=& 2R \\[5pt] \frac{9}{\sin C} &=& 2R \\[5pt] \end{eqnarray}が成り立ちます。

$R$ が最小になる、とは $\sin C$ が最大になるということであり、 $|\cos C|$ が最小になる、ということです。余弦定理から
\begin{eqnarray} \cos C &=& \frac{\mathrm{AC}^2+\mathrm{CB}^2-\mathrm{AB}^2}{2\cdot\mathrm{AC}\cdot\mathrm{CB}} \\[5pt] &=& \frac{n^2+5^2-9^2}{2\cdot n\cdot 5} \\[5pt] &=& \frac{n^2-56}{10n} \\[5pt] \end{eqnarray}

分子が負になるのは、 $n=5,6,7$ のときです。このとき、\[ |\cos C|=\frac{56-n^2}{10n} \]となります。 $n$ が大きいほど分子は小さく、分母は大きくなるため、全体としては小さくなります。なので、この中では、$n=7$ のときが最小となり、\[ |\cos C|=\frac{7}{70}=\frac{1}{10} \]となります。

一方、 $n=8,9,10,11,12,13$ のときは分子は正となるので、\[ |\cos C|=\frac{n^2-56}{10n}=\frac{n}{10}-\frac{56}{10n} \]となります。$n$ が大きくなるほど $\frac{n}{10}$ は大きくなり、 $\frac{56}{10n}$ は小さくなるから、全体としては大きくなります。なので、 $n=8$ のときが最小であり、\[ |\cos C|=\frac{64-56}{80}=\frac{1}{10} \]となります。

以上から、 $n=7,8$ のときに外接円の半径が最小になることがわかります。

解答

ヌ:4(3点)

解答編 つづき

問題

(2) 外接円の半径が等しい $\triangle \mathrm{ABC}$ と $\triangle \mathrm{A'BC}$ は、$\mathrm{BC}=a$、$\mathrm{AB}=\mathrm{A'B}=c$、$\mathrm{AC}=4$、$\mathrm{A'C}=5$ を満たすとする。また、$a$、$c$ は $a\leqq c$ を満たす自然数とする。このとき
\[ a=\myBox{ネ}, \quad c=\myBox{ノ} \]である。

解説

(2)
$\triangle\mathrm{ABC}$ について、外接円の半径を $R$ とすると、正弦定理から
\begin{eqnarray} \frac{\mathrm{BC}}{\sin \angle\mathrm{A}} &=& 2R \end{eqnarray}が成り立ちます。$\triangle\mathrm{A'BC}$ についても外接円の半径は $R$ なので、正弦定理から \begin{eqnarray} \frac{\mathrm{BC}}{\sin \angle\mathrm{A'}} &=& 2R \end{eqnarray}が成り立ちます。

これらから\[ \sin \angle\mathrm{A}=\sin \angle\mathrm{A'} \]が成り立つことがわかります。これより、相互関係から\[ \cos^2 \angle\mathrm{A}=\cos^2 \angle\mathrm{A'} \]が言えます。余弦定理から
\begin{eqnarray} \cos \angle\mathrm{A}=\frac{c^2+4^2-a^2}{2\cdot c\cdot 4} =\frac{c^2+16-a^2}{8c} \end{eqnarray}と \begin{eqnarray} \cos \angle\mathrm{A'}=\frac{c^2+5^2-a^2}{2\cdot c\cdot 5} =\frac{c^2+25-a^2}{10c} \end{eqnarray}が成り立ちます。なお、 $a\leqq c$ という条件から、どちらも $\cos$ の値は正だとわかります。つまり、\[ \cos \angle\mathrm{A}=\cos \angle\mathrm{A'} \]が成り立つので、 \begin{eqnarray} \frac{c^2+16-a^2}{8c} &=& \frac{c^2+25-a^2}{10c} \\[5pt] 5(c^2+16-a^2) &=& 4(c^2+25-a^2) \\[5pt] c^2-a^2 &=& 20 \\[5pt] (c+a)(c-a) &=& 20 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $c+a=(c-a)+2a$ なので、 $c-a$ が奇数なら $c+a$ も奇数になり、積が $20$ になることはないので、 $c-a$ も $c+a$ も偶数であり、どちらも正であることから、 $c+a=10, c-a=2$ となることがわかります。よって、\[ a=4,\ c=6 \]と求められます。

解答

ネノ:46(4点)

試験名: 大学入学共通テスト 共通テストIA
年度: 2026年度
レベル: ややむずい
キーワード: 三角形の面積 正弦定理 余弦定理 外接円

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