共通テスト 数学I・数学A 2024年度追試 第1問 [2] 解説
【必答問題】
問題編
問題
地点Aと地点Bが一般道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ (以下、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ )と高速道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ (以下、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ )でつながっている。車の制限速度は、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ が時速 $30\mathrm{km}$ で、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ が時速 $80\mathrm{km}$ である。道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるAからBまでの道のりは $75\mathrm{km}$ であり、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ におけるAからBまでの道のりは $48\mathrm{km}$ である。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ 上に地点Pがあり、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからAまでの道のりは $10\mathrm{km}$ である。また、地点Qは道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ においてPとBの間にある。ただし、Qは、P, Bのいずれとも異なる地点である。
太郎さんは、PからQに車で行くことになった。PからQに行くには、Pから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ だけを通ってQに行く経路1と、Pから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通ってAに行き、Aから道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ を通ってBに行き、Bから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通ってQに行く経路2がある。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからQまでの道のりがどれくらいであれば、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶよりも短い時間でQに到着できるかを考えたい。ただし、車はつねに制限速度で走るものとする。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ において、PからQまでの道のりを $x\mathrm{km}$ とすると、PからAまでの道のりが $10\mathrm{km}$ であり、PとBの間にQがあることから、 $x\lt 65$ である。
経路2を選ぶとき、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通っている時間は $\dfrac{\myBox{キク}-x}{\myBox{ケコ}}$ 時間となるので、経路2を選んだ場合のPからQまでの所要時間は $\left(\dfrac{\mybox{キク}-x}{\mybox{ケコ}}+\dfrac{\myBox{サ}}{\myBox{シ}}\right)$ 時間となる。よって、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でQに到着できることを表す不等式は\[ \left(\dfrac{\mybox{キク}-x}{\mybox{ケコ}}+\dfrac{\mybox{サ}}{\mybox{シ}}\right) \dBox{ス} \frac{x}{\myBox{セソ}} \]となる。これを解くと、\[ x\gt \myBox{タチ}.\ \myBox{ツ} \]となる。したがって、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからQまでの道のりが $\mybox{タチ}.\ \mybox{ツ}\mathrm{km}$ より長ければ、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でQに到着することができる。
$\dbox{ス}$ の解答群
0: $\lt$
1: $\gt$
考え方
一次不等式の問題です。問題文が長いですが、2つの経路の距離、時間を求めて比較しているだけです。
【必答問題】
解答編
問題
地点Aと地点Bが一般道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ (以下、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ )と高速道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ (以下、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ )でつながっている。車の制限速度は、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ が時速 $30\mathrm{km}$ で、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ が時速 $80\mathrm{km}$ である。道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるAからBまでの道のりは $75\mathrm{km}$ であり、道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ におけるAからBまでの道のりは $48\mathrm{km}$ である。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ 上に地点Pがあり、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからAまでの道のりは $10\mathrm{km}$ である。また、地点Qは道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ においてPとBの間にある。ただし、Qは、P, Bのいずれとも異なる地点である。
太郎さんは、PからQに車で行くことになった。PからQに行くには、Pから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ だけを通ってQに行く経路1と、Pから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通ってAに行き、Aから道路$\bigcirc \llap{\text{い}}$ を通ってBに行き、Bから道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通ってQに行く経路2がある。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからQまでの道のりがどれくらいであれば、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶよりも短い時間でQに到着できるかを考えたい。ただし、車はつねに制限速度で走るものとする。
道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ において、PからQまでの道のりを $x\mathrm{km}$ とすると、PからAまでの道のりが $10\mathrm{km}$ であり、PとBの間にQがあることから、 $x\lt 65$ である。
経路2を選ぶとき、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ を通っている時間は $\dfrac{\myBox{キク}-x}{\myBox{ケコ}}$ 時間となるので、経路2を選んだ場合のPからQまでの所要時間は $\left(\dfrac{\mybox{キク}-x}{\mybox{ケコ}}+\dfrac{\myBox{サ}}{\myBox{シ}}\right)$ 時間となる。よって、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でQに到着できることを表す不等式は\[ \left(\dfrac{\mybox{キク}-x}{\mybox{ケコ}}+\dfrac{\mybox{サ}}{\mybox{シ}}\right) \dBox{ス} \frac{x}{\myBox{セソ}} \]となる。
$\dbox{ス}$ の解答群
0: $\lt$
1: $\gt$
解説
経路2を選ぶとき、道路あ を通る長さは、道路あ からP・Q間を除いた部分なので、 $75-x\mathrm{km}$ となります。なので、この部分を時速 $30\mathrm{km}$ で走るので、道路あ を通っている時間は\[ \frac{75-x}{30} \]時間となります。道路い を通っている時間は $\dfrac{48}{80}$ 時間なので、経路2を選んだ時のPからQまでの所要時間は\[ \frac{75-x}{30}+\frac{48}{80}=\frac{75-x}{30}+\frac{3}{5} \]となります。経路1を選んだ場合の所要時間は $\dfrac{x}{30}$ なので、経路2の方が短い時間でQに到着できることを表す不等式は\[ \frac{75-x}{30}+\frac{3}{5} \lt \dfrac{x}{30} \]となります。不等号の向きを考えるときには、問題文にある式の左辺が経路2に対応することに注意しましょう。
解答
キクケコ:7530 (2点)
サシ:35 (2点)
スセソ:030 (2点)
解答編 つづき
問題
これを解くと、\[ x\gt \myBox{タチ}.\ \myBox{ツ} \]となる。したがって、道路$\bigcirc \llap{\text{あ}}$ におけるPからQまでの道のりが $\mybox{タチ}.\ \mybox{ツ}\mathrm{km}$ より長ければ、経路2を選ぶ方が経路1を選ぶより短い時間でQに到着することができる。
解説
この不等式を解くと
\begin{eqnarray}
\frac{75-x}{30}+\frac{3}{5} & \lt & \dfrac{x}{30} \\[5pt]
(75-x)+3\cdot 6 & \lt & x \\[5pt]
-2x & \lt & -93 \\[5pt]
x & \gt & 46.5 \\[5pt]
\end{eqnarray}なので、P・Q間が$46.5\mathrm{km}$ より長ければ、経路2を選んだ方がはやく到着できることがわかります。
解答
タチツ:465 (3点)