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【標準】三角比と円に内接する四角形

【基本】三角比と円に内接する四角形では、円に内接する四角形の「向かい合う2つの内角の和が180度になる」ことを利用した三角比の問題を考えました。ここでも、それに関連した問題を考えます。少し難易度は上がります。

📘 目次

例題

例題
円に内接する四角形 ABCD がある。 $\mathrm{ AB }=\mathrm{ BC }=2$, $\mathrm{ CD }=3$, $\mathrm{ DA }=4$ とする。 $\cos \angle \mathrm{ A }$ を求めなさい。

図をかくと次のような状況です。

$\cos\angle\mathrm{A}$ を求めるために余弦定理を使いたいところですが、3辺がわかっている三角形がありません。わかっている角度が1つもないので、正弦定理を使うこともできません。

ただこの四角形は円に内接するので、 $\angle\mathrm{A}+\angle\mathrm{C}=180^{\circ}$ だから $\cos\angle\mathrm{C}=-\cos\angle\mathrm{A}$ が成り立ちます。これを利用すれば、2回余弦定理が使えるので、答えを出すことができるようになります。

まず、 $\triangle \mathrm{ ABD }$ に着目し、余弦定理を使って BD の長さを出してみます。
\begin{eqnarray} \mathrm{ BD }^2 &=& \mathrm{ AB }^2 +\mathrm{ AD }^2 -2\mathrm{ AB }\cdot\mathrm{ AD }\cos\angle \mathrm{ A } \\ &=& 2^2 +4^2- 2\cdot 2\cdot4\cos\angle \mathrm{ A } \\ &=& 20-16\cos\angle \mathrm{ A } \\ \end{eqnarray}続いて、 $\triangle \mathrm{ BCD }$ に着目し、余弦定理を使って BD の長さを出してみます。このときに、 $\cos\angle\mathrm{C}=-\cos\angle\mathrm{A}$ も使いましょう。 \begin{eqnarray} \mathrm{ BD }^2 &=& \mathrm{ CB }^2 +\mathrm{ CD }^2 -2\mathrm{ CB }\cdot\mathrm{ CD }\cos\angle \mathrm{ C } \\ &=& 2^2 +3^2 -2\cdot 2\cdot 3\cdot(-\cos\angle \mathrm{ A }) \\ &=& 13+12\cos\angle \mathrm{ A } \\ \end{eqnarray}2つの式から、次のことがわかります。 \begin{eqnarray} 20-16\cos\angle \mathrm{ A } &=& 13+12\cos\angle \mathrm{ A } \\ -16\cos\angle \mathrm{ A } -12\cos\angle \mathrm{ A } &=& 13-20 \\ -28\cos\angle \mathrm{ A } &=& -7 \\ \cos\angle \mathrm{ A } &=& \frac{1}{4} \end{eqnarray}となります。これが答えです。

ちなみに、この結果から
\begin{eqnarray} \mathrm{ BD }^2 &=& 20-16 \cdot \frac{1}{4} \\ &=& 16 \\ \end{eqnarray}なので、 $\mathrm{ BD }=4$ が得られます。

また、この四角形の面積は
\begin{eqnarray} & & \frac{1}{2} \mathrm{ AB }\cdot \mathrm{ AD }\cdot\sin \angle \mathrm{ A } +\frac{1}{2} \mathrm{ CB }\cdot \mathrm{ CD }\cdot\sin \angle \mathrm{ C } \\ &=& 4 \sin \angle \mathrm{ A } + 3 \sin \angle \mathrm{ C } \\ &=& 7 \sin \angle \mathrm{ A } \end{eqnarray}となります。ここで、相互関係より\[ \sin \angle \mathrm{ A } =\sqrt{1-\left(\frac{1}{4}\right)^2} =\frac{\sqrt{15} }{4} \]なので、面積は $\displaystyle \frac{7\sqrt{15} }{4}$ と求めることができます。

このように、1つの図形からいろいろな値を求めさせる問題が、入試ではよく出題されます。

おわりに

ここでは、円に内接する四角形を使った三角比の問題を見ました。3辺がわからなくても余弦定理を使って $\cos$ が求められたり、対角線の長さや四角形の面積を求めることができました。このような考え方は、入試でも使うことが多いので、よく練習しましょう。

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