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【標準】一次式の計算

ここでは、一次式の計算方法を振り返りながら、いろいろな計算を行っていきます。

📘 目次

一次式の計算(加法や減法)

例題1
次の計算をしましょう。
(1) $0.2x+(-0.6x+1)$
(2) $-\dfrac{1}{3}a-\left(0.5a-1\right)-\dfrac{3}{4}$

【基本】一次式の項とまとめ方【基本】一次式の加法や減法の内容を振り返りながら計算しましょう。

(1)はカッコをはずして計算します。
\begin{eqnarray} & & 0.2x+(-0.6x+1) \\[5pt] &=& 0.2x-0.6x+1 \\[5pt] &=& -0.4x+1 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $-0.6x$ を足す、というのは、 $0.6x$ を引くことと同じなので、カッコをはずした後は2行目のようになります。小数が含まれている場合でも、文字のついている項は、係数をまとめて計算します。

(2)もカッコをはずして計算しますが、符号に注意しましょう。
\begin{eqnarray} & & -\dfrac{1}{3}a-\left(0.5a-1\right)-\dfrac{3}{4} \\[5pt] &=& -\dfrac{1}{3}a-0.5a+1-\dfrac{3}{4} \\[5pt] &=& -\dfrac{2}{6}a-\frac{3}{6}a+1-\dfrac{3}{4} \\[5pt] &=& -\dfrac{5}{6}a+\dfrac{1}{4} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。カッコの前にマイナスがついている場合、カッコをはずすと、中の符号がすべて変わる点に注意しましょう。この計算では、カッコ内にあった $-1$ は、カッコをはずすと $+1$ となります。

一次式の計算(乗法や除法)

例題2
次の計算をしましょう。
(1) $2\times (6m+9) \div 3$
(2) $2(2x+7)-(x-2)-3(3+x)$
(3) $-\dfrac{3}{4}(x-2) -5 \left(-\dfrac{x}{4}+\dfrac{1}{2}\right)$
(4) $12 \left(\dfrac{4}{9}x+\dfrac{2}{5}\right) -8\left(-\dfrac{5}{6}x+\dfrac{1}{10}\right)$

【基本】一次式と数の乗法【基本】一次式と数の除法で見たことをもとに、計算していきます。

(1)はまずすべて掛け算になおしてから考えましょう。
\begin{eqnarray} & & 2\times (6m+9) \div 3 \\[5pt] &=& 2\times (6m+9) \times \dfrac{1}{3} \\[5pt] &=& 2\times (2m+3) \\[5pt] &=& 4m+6 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。カッコの中に $\dfrac{1}{3}$ や $2$ を掛けるときには、カッコの各項に掛けないといけない点に注意しましょう。特に、2項目に掛けるのを忘れないようにしましょう。

(2)は分配法則を使ってカッコをはずしますが、符号に注意しましょう。
\begin{eqnarray} & & 2(2x+7)-(x-2)-3(3+x) \\[5pt] &=& 4x+14 -x+2 -9-3x \\[5pt] &=& 7 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $x$ の係数は $0$ になりますが、このときは $0x$ とは書かず、省略します。

(3)は次のように計算します。
\begin{eqnarray} & & -\dfrac{3}{4}(x-2) -5 \left(-\dfrac{x}{4}+\dfrac{1}{2}\right) \\[5pt] &=& -\dfrac{3}{4}x+\dfrac{3}{2} +\dfrac{5}{4}x-\dfrac{5}{2} \\[5pt] &=& \dfrac{1}{2}x-1 \\[5pt] \end{eqnarray}

(4)は、分数になっていますが、同じようにカッコをはずして計算していきます。
\begin{eqnarray} & & 12 \left(\dfrac{4}{9}x+\dfrac{2}{5}\right) -8\left(-\dfrac{5}{6}x+\dfrac{1}{10}\right) \\[5pt] &=& \dfrac{16}{3}x+\dfrac{24}{5}+\dfrac{20}{3}x-\dfrac{4}{5} \\[5pt] &=& 12x+4 \\[5pt] \end{eqnarray}分配法則を使ってかっこを外しつつ、約分もしています。2つ目のカッコをはずすときには、 $-8$ を掛けないといけない点に注意しましょう。

おわりに

ここでは、一次式の計算を見てきました。カッコをはずすときに符号を変え忘れたり、掛け忘れるというミスをしやすいです。分数や小数があると式が複雑になって、より忘れやすくなるので注意して計算しましょう。

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