【基本】一次式の加法や減法

ここでは、一次式同士の加法や減法について見ていきます。

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一次式の項とまとめ方の復習

【基本】一次式の項とまとめ方で見た、一次式の項のまとめ方について振り返っておきましょう。

$2x-3x$ という式について考えます。式の中で、 $+$ で区切られているものを、というのでした。今の場合、 $2x+(-3x)$ と書けるので、項は、 $2x$, $-3x$ の2つとなります。どちらも $x$ を1つだけ含んでいます。このように、1つの式に含まれる文字が1種類で、文字の部分に累乗を用いない文字式を、一次式というのでした。

文字に掛けられている数を係数といいます。 $2x$, $-3x$ の場合、係数は、それぞれ、 $2$, $-3$ です。文字の部分が同じ項は、係数を足し合わせて、1つにまとめることができます。つまり、\[ 2x-3x=(2-3)x=-x \]となります。分配法則を使って変形しています。

このまとめ方を踏まえて、一次式の加法や減法について見ていきましょう。

一次式の加法

$2x+4$ と $3x-5$ という、2つの式について考えます。どちらも、 $x$ を含む項と、数字だけの項から成り立っています。これらは一次式です。数字だけの項があっても、文字が1つだけなら一次式といいます。

これらの和を考えてみましょう。足す順番を入れ替えても結果は変わらないので、次のように計算します。
\begin{eqnarray}
& & (2x+4)+(3x-5) \\[5pt] &=& 2x+4+3x-5 \\[5pt] &=& 2x+3x+4-5 \\[5pt] &=& 5x-1 \\[5pt] \end{eqnarray}文字は文字だけで、数字は数字だけでまとめます。

これ以上まとめることはできません。 $5x-1$ は $4x$ とはなりません。例えば、 $x=10$ として考えてみましょう。 $5x-1=5\times 10-1=49$ となります。 $4x=40$ とは答えが違っていますね。 $5x$ は $5$ と $x$ との積なので、この係数と $-1$ とをまとめることはできません。

一次式の加法は、文字の部分が同じ項同士を足し、数字の項同士を足して計算します。

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一次式の減法

今度は、加法ではなく減法を考えます。 $2x+4$ から $3x-5$ を引いてみましょう。

【基本】正負の数の減法と加法の関係で見たように、数を引くことは、符号を変えて足すことと同じでした。この考えを使って、 $3x-5$ の符号を変えて、次のように計算します。
\begin{eqnarray}
& & (2x+4)-(3x-5) \\[5pt] &=& (2x+4)+(-3x+5) \\[5pt] &=& 2x+4-3x+5 \\[5pt] &=& -x+9 \\[5pt] \end{eqnarray}このようになります。

引く式 $3x-5$ の各項の符号をすべて変えないといけない点に注意しましょう。

例えば、 $35$ を引く場合、 $30$ を引いてから $5$ を引いても、結果は同じですね。同様に、 $3x-5$ を引くことは、 $3x$ を引いて $-5$ も引くことと同じです。このことからも、 $3x-5$ を引く場合は、 $3x$ だけでなく $-5$ の符号も変えて足す必要があることがわかります。

引き算では、符号の計算を間違いやすいので注意しましょう。

例題

例題
次の計算をしましょう。

(1) $(7x-5)+(-2x-3)$
(2) $-3a+(1+4a)$
(3) $(6y+2)-(y-2)$
(4) $(5b-3)-(-8b-3)$

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(1)は、カッコをはずし、文字を含む項、数字だけの項をまとめます。
\begin{eqnarray}
& & (7x-5)+(-2x-3) \\[5pt] &=& 7x-5-2x-3 \\[5pt] &=& 7x-2x-5-3 \\[5pt] &=& 5x-8 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $-2x$ を足すことは $2x$ を引くことと同じなので、2行目では $-2x$ という状態でカッコを外しています。 $+-2x$ というように記号を続けて書くことはありません。

(2)は、数字の項が1つだけなので、文字の項だけをまとめます。
\begin{eqnarray}
& & -3a+(1+4a) \\[5pt] &=& -3a+1+4a \\[5pt] &=& -3a+4a+1 \\[5pt] &=& a+1 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

(3)は引く式のカッコの中の符号をすべて変えてカッコをはずします。
\begin{eqnarray}
& & (6y+2)-(y-2) \\[5pt] &=& 6y+2-y+2 \\[5pt] &=& 6y-y+2+2 \\[5pt] &=& 5y+4 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。特に、カッコの中の $-2$ の符号を変えないといけない点に注意しましょう。

(4)も、(3)と同じように、計算します。
\begin{eqnarray}
& & (5b-3)-(-8b-3) \\[5pt] &=& 5b-3+8b+3 \\[5pt] &=& 5b+8b-3+3 \\[5pt] &=& 13b
\end{eqnarray}となります。数字の項は $0$ となるので、 $+0$ とは書かずに省略します。

おわりに

ここでは、一次式の加法や減法について見てきました。特に引き算は符号の間違いが多いので注意しましょう。