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【発展】展開の公式

展開の公式は、【基本】展開の公式に挙げた通りですが、他にも重要な公式があります。後で習うものも含め、このページにまとめておきます。

まずは、【標準】置き換えて展開するでも紹介した、次の公式です。

3項の和の2乗の展開
\[ (a+b+c)^2 = a^2 +b^2 +c^2 +2ab +2bc +2ca \]

文字が順番に変わっていくので、対称性がありますね。

昔は数学Iで3乗の公式を教えていたのですが、2012年からの新課程では数学IIに移りました。しかし、授業や参考書などによっては、このタイミングで3乗の公式も教える可能性があります。そのため、ここにまとめて挙げておきます。将来、【基本】三次式の展開で詳しく見ることになります。

3乗の展開
\begin{eqnarray} & & (a+b)^3 = a^3 +3a^2b +3ab^2 +b^3 \\ & & (a-b)^3 = a^3 -3a^2b +3ab^2 -b^3 \\[5pt] & & (a+b)(a^2-ab+b^2) = a^3 +b^3 \\ & & (a-b)(a^2+ab+b^2) = a^3 -b^3 \\[5pt] \end{eqnarray}

2乗の公式に比べると、少し覚えにくいですね。これらの公式を使えば、次のような計算をすることができます。
\begin{eqnarray} (2x+3y)^3 &=& (2x)^3 +3(2x)^2\cdot 3y +3\cdot 2x(3y)^2 +(3y)^3 \\ &=& 8x^3 +36x^2 y +54xy +27y^3 \\ \end{eqnarray}

もう一つ、対称性のある式を紹介しておきましょう。

3つの3乗の和に関する式
\[ (a+b+c)(a^2+b^2+c^2-ab-bc-ca)=a^3+b^3+c^3-3abc \]

左辺を展開すれば、左辺と右辺が等しいことがわかります。使いどころが難しいですが、証明問題で使うことがあります。実際の計算で使う場面は少ないでしょう。この式については、【応用】3つの3乗の和に関する因数分解(a^3+b^3+c^3-3abc)でもう一度見ることになります。

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