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【基本】絶対値

ここでは、数の"大きさ"を表す「絶対値」について見ていきます。また、絶対値の説明の前に、数直線についても触れます。

📘 目次

数直線

一般的に、説明するときには、「文字」を使うよりも「図」を使って説明したほうが都合がいいことが多いです。数の大小や順序を説明するときも同様で、「図」を使った方が説明しやすいことが多いんですね。そこで使われるのが、「数直線」です。

「数直線」と特別な名前はついていますが、そんなに難しいものではありません。下のようなものです。

基準となる「0」があります。これを「原点」と呼び、O で表します。この直線上の1つ1つの点が、1つ1つの数に対応している、と考えます。

右側に行くほど大きい数、左に行くほど小さい数を表します。「右のほうが大きい」ことを示すために、右端に矢印「→」を書きます。$b$ の方が大きいなら、b を表す点が右側にきます($b$ の方が大きいことを、「$a\lt b$」と書きます。)。

また、数直線上の点 A に対応する数が a のとき、$\mathrm{A}(a)$ と書きます。

どのような目盛りを入れるかは場合によって異なりますが、自分でかくときは、「数」と「数直線上での位置関係」が対応するようにします。

絶対値

【導入】絶対値でも書いた通り、数を扱うときに、「数そのもの」ではなく「数の大きさ」に着目したい場合があります。そのような場合に絶対値を使うことができます。

実数の絶対値(absolute value) は、「0以上のときはそのまま、マイナスのときはマイナスを掛けてプラスにしたもの」と定義されます。絶対値は必ず0以上の値になります。

式で書くと、次のようになります。左辺の $|x|$ は、「x の絶対値」を表す記号です。
\begin{eqnarray} | x | = \begin{cases} x & ( x \geqq 0 ) \\ -x & ( x \lt 0 ) \end{cases} \end{eqnarray}

数直線でいうと、絶対値は「原点からの距離」にあたります。次の図は、距離が絶対値にあたることを、「0より小さい $a$」と「0より大きい $b$」に対して示したものです。

絶対値の計算

絶対値の計算は、絶対値の中身の符号によって変わります。下に3つの例を挙げています。
\begin{eqnarray} |3| &=& 3 \\[5pt] |-3| &=& 3 \\[5pt] \left|-\frac{1}{3} \right| &=& \frac{1}{3} \\ \end{eqnarray}これらは、絶対値の中身が正か負かすぐわかりますね。結果的には、マイナスがある場合は、マイナスをとるだけです。

絶対値が複数ある場合は、内側から順番に計算していきます。
\begin{eqnarray} \Big| |-1| - |-3| \Big| &=& | 1-3 | \\ &=& | -2 | \\ &=& 2 \end{eqnarray}

$|-2|$ のようにシンプルな場合は、マイナスをとるだけで絶対値の値がわかりますが、「マイナスをとるだけ」ではダメなときもあります。あくまでも「マイナスの場合は、全体にマイナスを掛ける」と計算するのが、本来の計算方法です。
\begin{eqnarray} & & |-1-\sqrt{2}| + |1-\sqrt{2}| \\ &=& -(-1-\sqrt{2}) -(1-\sqrt{2}) \\ &=& 1+\sqrt{2} -1+\sqrt{2} \\ &=& 2\sqrt{2} \\ \end{eqnarray}$|1-\sqrt{2}|$ の場合、この値は $\sqrt{2}-1$ であり、「マイナスをとるだけ」では正しくないことがわかりますね。

最後の計算からもわかる通り、絶対値がついている計算でやっかいなのは、「絶対値の中身が正か負かわかりにくいとき」なんですね。$1-\sqrt{2}$ が正か負かは、それまでに出てきた例に比べるとわかりづらいです。

今後は、絶対値の中に文字が含まれるケースも出てきます。そうすると、絶対値の中身が正か負か決まらない場合もあります。そのときは場合分けが必要になってくるため、この記事で紹介したよりも難易度が高くなります。

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