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共通テスト 数学II・数学B 2023年度追試 第2問 [2] 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【必答問題】

問題編

問題

 $1^2+2^2+\cdots+10^2$ をある関数の定積分で表すことを考えよう。

(1) すべての実数 $t$ に対して、 $\displaystyle \int_t^{t+1} f(x)dx=t^2$ となる2次関数 $f(x)$ を求めよう。
\begin{eqnarray} \int_t^{t+1} 1 dx &=& \myBox{チ} \\[5pt] \int_t^{t+1} x dx &=& t+\frac{\myBox{ツ}}{\myBox{テ}} \\[5pt] \int_t^{t+1} x^2 dx &=& t^2+t+\frac{\myBox{ト}}{\myBox{ナ}} \\[5pt] \end{eqnarray}である。また、 $\ell,m,n$ を定数とし、 $f(x)=\ell x^2+mx+n$ とおくと\[ \int_t^{t+1} f(x) dx = \ell t^2+(\ell+m)t+\frac{\mybox{ト}}{\mybox{ナ}}\ell+\frac{\mybox{ツ}}{\mybox{テ}}+n \]を得る。このことから、 $t$ についての恒等式\[ t^2 = \ell t^2+(\ell+m)t+\frac{\mybox{ト}}{\mybox{ナ}}\ell+\frac{\mybox{ツ}}{\mybox{テ}}+n \]を得る。よって、 $\ell=\myBox{ニ}$, $m=\myBox{ヌネ}$, $n=\dfrac{\myBox{ノ}}{\myBox{ハ}}$ とわかる。

(2) (1)で求めた $f(x)$ を用いれば、次が成り立つ。\[ 1^2+2^2+\cdots+10^2=\int_1^{\myBox{ヒフ}} f(x)dx \]

考え方

あんまり見たことのない設定ですが、言われた通りやるだけです。積分の計算自体もそれほど大変ではありません。(2)は(1)をどう適用するのか、ちゃんと考えましょう。


【必答問題】

解答編

問題

 $1^2+2^2+\cdots+10^2$ をある関数の定積分で表すことを考えよう。

(1) すべての実数 $t$ に対して、 $\displaystyle \int_t^{t+1} f(x)dx=t^2$ となる2次関数 $f(x)$ を求めよう。
\begin{eqnarray} \int_t^{t+1} 1 dx &=& \myBox{チ} \\[5pt] \int_t^{t+1} x dx &=& t+\frac{\myBox{ツ}}{\myBox{テ}} \\[5pt] \int_t^{t+1} x^2 dx &=& t^2+t+\frac{\myBox{ト}}{\myBox{ナ}} \\[5pt] \end{eqnarray}である。また、 $\ell,m,n$ を定数とし、 $f(x)=\ell x^2+mx+n$ とおくと\[ \int_t^{t+1} f(x) dx = \ell t^2+(\ell+m)t+\frac{\mybox{ト}}{\mybox{ナ}}\ell+\frac{\mybox{ツ}}{\mybox{テ}}+n \]を得る。このことから、 $t$ についての恒等式\[ t^2 = \ell t^2+(\ell+m)t+\frac{\mybox{ト}}{\mybox{ナ}}\ell+\frac{\mybox{ツ}}{\mybox{テ}}+n \]を得る。よって、 $\ell=\myBox{ニ}$, $m=\myBox{ヌネ}$, $n=\dfrac{\myBox{ノ}}{\myBox{ハ}}$ とわかる。

解説

\begin{eqnarray} \int_t^{t+1} 1 dx &=& \left[ x \right]_t^{t+1} = t+1-t=1 \\[5pt] \int_t^{t+1} x dx &=& \left[ \frac{1}{2}x^2 \right]_t^{t+1} \\[5pt] &=& \frac{(t+1)^2}{2} -\frac{t^2}{2}=t+\frac{1}{2} \\[5pt] \int_t^{t+1} x^2 dx &=& \left[ \frac{1}{3}x^3 \right]_t^{t+1} \\[5pt] &=& \frac{(t+1)^3}{3} -\frac{t^3}{3} \\[5pt] &=& t^2+t+\frac{1}{3} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。よって \begin{eqnarray} & & \int_t^{t+1} f(x) dx \\[5pt] &=& \int_t^{t+1} (\ell x^2+mx+n) dx \\[5pt] &=& \ell \int_t^{t+1} x^2 dx +m\int_t^{t+1} x dx +n \int_t^{t+1} 1 dx \\[5pt] &=& \ell \left(t^2+t+\frac{1}{3}\right) +m\left(t+\frac{1}{2}\right) +n \\[5pt] &=& \ell t^2 +(\ell+m)t+\frac{1}{3}\ell+\frac{1}{2}m+n \\[5pt] \end{eqnarray}となります。これが $t^2$ と一致するとすると、 $t^2$ の係数を比較して $\ell=1$ となります。 $t$ の係数を比較して、 $1+m=0$ より $m=-1$ となります。また、定数項を比較して\[ \frac{1}{3}-\frac{1}{2}+n=0 \]から\[ n=\frac{1}{6} \]となることがわかります。

解答

チ:1 (1点)
ツテ:12 (1点)
トナ:13 (1点)
ニ:1 (1点)
ヌネ:-1 (2点)
ノハ:16 (2点)

解答編 つづき

問題

(2) (1)で求めた $f(x)$ を用いれば、次が成り立つ。\[ 1^2+2^2+\cdots+10^2=\int_1^{\myBox{ヒフ}} f(x)dx \]

解説

(2)
(1)で求めたことから
\begin{eqnarray} & & 1^2+2^2+\cdots+10^2 \\[5pt] &=& \int_1^2 f(x)dx+\int_2^3 f(x)dx+\cdots+\int_{10}^{11} f(x)dx \\[5pt] &=& \int_1^{11} f(x)dx \end{eqnarray}となります。積分区間は $10$ までではなく、 $11$ までですので、注意しましょう。

解答

ヒフ:11 (2点)

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