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共通テスト 数学I・数学A 2024年度 第3問 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【第3問~第5問から2問選択】

問題編

問題

 箱の中にカードが2枚以上入っており、それぞれのカードにはアルファベットが1文字だけ書かれている。この箱の中からカードを1枚取り出し、書かれているアルファベットを確認してからもとに戻すという試行を繰り返し行う。

(1) 箱の中に A, B のカードが1枚ずつ全部で2枚入っている場合を考える。

 以下では、2以上の自然数 $n$ に対し、$n$ 回の試行で A, B がそろっているとは、$n$ 回の試行で A, B のそれぞれが少なくとも1回は取り出されることを意味する。

(i) 2回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\myBox{ア}}{\myBox{イ}}$ である。

(ii) 3回の試行で A, B がそろっている確率を求める。

 例えば、3回の試行のうち A を1回、B を2回取り出す取り出し方は3通りあり、それらをすべて挙げると次のようになる。

1回目 2回目 3回目
A B B
B A B
B B A

 このように考えることにより、3回の試行で A, B がそろっている取り出し方は $\myBox{ウ}$ 通りあることがわかる。よって、3回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\mybox{ウ}}{2^3}$ である。

(iii) 4回の試行で A, B がそろっている取り出し方は $\myBox{エオ}$ 通りある。よって、4回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\myBox{カ}}{\myBox{キ}}$ である。

(2) 箱の中に A, B, C のカードが1枚ずつ全部で3枚入っている場合を考える。

 以下では、3以上の自然数 $n$ に対し、$n$ 回目の試行で初めて A, B, C がそろうとは、$n$ 回の試行で A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ A, B, C のうちいずれか1枚が $n$ 回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

(i) 3回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は $\myBox{ク}$ 通りある。よって、3回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\mybox{ク}}{3^3}$ である。

(ii) 4回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率を求める。

 4回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は、(1)の(ii)を振り返ることにより、 $3\times\mybox{ウ}$ 通りあることがわかる。よって、4回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\myBox{ケ}}{\myBox{コ}}$ である。

(iii) 5回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は $\myBox{サシ}$ 通りある。よって、5回の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\mybox{サシ}}{3^5}$ である。

(3) 箱の中に A, B, C, D のカードが1枚ずつ全部で4枚入っている場合を考える。

 以下では、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろうとは、6回の試行で A, B, C, D のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ A, B, C, D のうちいずれか1枚が6回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

 また、3以上5以下の自然数 $n$ に対し、6回の試行のうち $n$ 回目の試行で初めて A, B, C だけがそろうとは、6回の試行のうち 1回目から $n$ 回目の試行で、A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、D は1回も取り出されず、かつ A, B, C のうちいずれか1枚が $n$ 回目の試行で初めて取り出されることを意味する。6回の試行のうち $n$ 回目の試行で初めて B, C, D だけがそろうなども同様に定める。

 太郎さんと花子さんは、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろう確率について考えている。

  • 例えば、5回目までに A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ6回目に初めて D が取り出される場合を考えたら計算できそうだね。
  • それなら、初めて A, B, C だけがそろうのが、3回目のとき、4回目のとき、5回目のときで分けて考えてみてはどうかな。

 6回の試行のうち3回目の試行で初めて A, B, C だけがそろう取り出し方が $\mybox{ク}$ 通りであることに注意すると、「6回の試行のうち3回目の試行で初めて A, B, C だけがそろい、かつ6回目の試行で初めて D が取り出される」取り出し方は $\myBox{スセ}$ 通りであることがわかる。

 同じように考えると、「6回の試行のうち4回目の試行で初めて A, B, C だけがそろい、かつ6回目の試行で初めて D が取り出される」取り出し方は $\myBox{ソタ}$ 通りであることもわかる。

 以上のように考えることにより、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろう確率は $\dfrac{\myBox{チツ}}{\myBox{テトナ}}$ であることがわかる。

考え方

誘導は丁寧ですが、きちんと状況を把握しないと、何を求めているのかわからなくなってしまいます。「そろっている」と「初めてそろう」の違いもきちんと読み取りましょう。

(3)は、それまでの内容を応用する問題です。問題文にすべての誘導が載っているわけではないので、必要な答えを出すために何を計算しないといけないか考えましょう。


【第3問~第5問から2問選択】

解答編

問題

 箱の中にカードが2枚以上入っており、それぞれのカードにはアルファベットが1文字だけ書かれている。この箱の中からカードを1枚取り出し、書かれているアルファベットを確認してからもとに戻すという試行を繰り返し行う。

(1) 箱の中に A, B のカードが1枚ずつ全部で2枚入っている場合を考える。

 以下では、2以上の自然数 $n$ に対し、$n$ 回の試行で A, B がそろっているとは、$n$ 回の試行で A, B のそれぞれが少なくとも1回は取り出されることを意味する。

(i) 2回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\myBox{ア}}{\myBox{イ}}$ である。

解説

(1)
(i)
AとBがそろっているとは、どちらも1回ずつ出ている状況です。Aが先かBが先かの2通りあります。出方は全部で $2^2=4$ 通りあるので、そろっている確率は $\dfrac{2}{4}=\dfrac{1}{2}$ です。

解答

アイ:12 (2点)

解答編 つづき

問題

(ii) 3回の試行で A, B がそろっている確率を求める。

 例えば、3回の試行のうち A を1回、B を2回取り出す取り出し方は3通りあり、それらをすべて挙げると次のようになる。

1回目 2回目 3回目
A B B
B A B
B B A

 このように考えることにより、3回の試行で A, B がそろっている取り出し方は $\myBox{ウ}$ 通りあることがわかる。よって、3回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\mybox{ウ}}{2^3}$ である。

解説

(ii)
3回の試行でAとBがそろっている場合とは、Aが1回・Bが2回のケースと、Bが1回・Aが2回のケースがあります。前者は問題文の通りに3通りとわかり、後者はAとBを入れ替えるだけなので同じ3通りだから、全部で6通りです。出方は全部で $2^3=8$ 通りなので、そろっている確率は $\dfrac{3}{8}$ です。

解答

ウ:6 (2点)

解答編 つづき

問題

(iii) 4回の試行で A, B がそろっている取り出し方は $\myBox{エオ}$ 通りある。よって、4回の試行で A, B がそろっている確率は $\dfrac{\myBox{カ}}{\myBox{キ}}$ である。

解説

(iii)
4回の試行でAとBがそろっている場合は、余事象を使って考えることにします。そろっていないとは、すべてAの場合とすべてBの場合の2つあります。出方は全部で $2^4$ 通りなので、そろう取り出し方は $16-2=14$ 通りであり、そろっている確率は\[ \frac{14}{16}=\frac{7}{8} \]となります。

解答

エオ:14 (2点)
カキ:78 (2点)

解答編 つづき

問題

(2) 箱の中に A, B, C のカードが1枚ずつ全部で3枚入っている場合を考える。

 以下では、3以上の自然数 $n$ に対し、$n$ 回目の試行で初めて A, B, C がそろうとは、$n$ 回の試行で A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ A, B, C のうちいずれか1枚が $n$ 回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

(i) 3回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は $\myBox{ク}$ 通りある。よって、3回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\mybox{ク}}{3^3}$ である。

解説

(2)
(i)
3回目でそろうとは、A・B・Cがそれぞれ1回ずつ出る場合です。出る順番は $3!=6$ 通りあるので、3回目でそろう確率は $\dfrac{6}{3^3}=\dfrac{2}{9}$ となります。

解答

ク:6 (2点)

解答編 つづき

問題

(ii) 4回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率を求める。

 4回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は、(1)の(ii)を振り返ることにより、 $3\times\mybox{ウ}$ 通りあることがわかる。よって、4回目の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\myBox{ケ}}{\myBox{コ}}$ である。

解説

(ii)
4回目でそろうとは、3回目までで2つの文字がそろい、4回目に残りの文字が出る場合です。

(1)(ii)で求めたように、3回目まででAとBがそろうとすると、6通りあります。BとCがそろう場合、CとAがそろう場合もそれぞれ6通りあり、4回目には残りの文字が出るだけです。なので、4回目ではじめてそろう取り出し方は $3\times 6$ 通りです。確率は $\dfrac{3\cdot 6}{3^4}=\dfrac{2}{9}$ と求められます。

解答

ケコ:29 (2点)

解答編 つづき

問題

(iii) 5回目の試行で初めて A, B, C がそろう取り出し方は $\myBox{サシ}$ 通りある。よって、5回の試行で初めて A, B, C がそろう確率は $\dfrac{\mybox{サシ}}{3^5}$ である。

解説

(iii)
5回目でそろうとは、4回目までで2つの文字がそろい、5回目に残りの文字が出る場合です。

(1)(iii)で求めたように、4回目までで2つの文字がそろう取り出し方は、14通りあります。どの2つをそろえるかが ${}_3 \mathrm{C}_2=3$ 通りあるので、取り出し方は $3\cdot 14=42$ 通りあります。

よって、確率は $\dfrac{42}{3^5}=\dfrac{14}{81}$ となります。

解答

サシ:42 (2点)

解答編 つづき

問題

(3) 箱の中に A, B, C, D のカードが1枚ずつ全部で4枚入っている場合を考える。

 以下では、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろうとは、6回の試行で A, B, C, D のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ A, B, C, D のうちいずれか1枚が6回目の試行で初めて取り出されることを意味する。

 また、3以上5以下の自然数 $n$ に対し、6回の試行のうち $n$ 回目の試行で初めて A, B, C だけがそろうとは、6回の試行のうち 1回目から $n$ 回目の試行で、A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、D は1回も取り出されず、かつ A, B, C のうちいずれか1枚が $n$ 回目の試行で初めて取り出されることを意味する。6回の試行のうち $n$ 回目の試行で初めて B, C, D だけがそろうなども同様に定める。

 太郎さんと花子さんは、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろう確率について考えている。

  • 例えば、5回目までに A, B, C のそれぞれが少なくとも1回は取り出され、かつ6回目に初めて D が取り出される場合を考えたら計算できそうだね。
  • それなら、初めて A, B, C だけがそろうのが、3回目のとき、4回目のとき、5回目のときで分けて考えてみてはどうかな。

 6回の試行のうち3回目の試行で初めて A, B, C だけがそろう取り出し方が $\mybox{ク}$ 通りであることに注意すると、「6回の試行のうち3回目の試行で初めて A, B, C だけがそろい、かつ6回目の試行で初めて D が取り出される」取り出し方は $\myBox{スセ}$ 通りであることがわかる。

 同じように考えると、「6回の試行のうち4回目の試行で初めて A, B, C だけがそろい、かつ6回目の試行で初めて D が取り出される」取り出し方は $\myBox{ソタ}$ 通りであることもわかる。

 以上のように考えることにより、6回目の試行で初めて A, B, C, D がそろう確率は $\dfrac{\myBox{チツ}}{\myBox{テトナ}}$ であることがわかる。

解説

(3)
(2)(i)で求めたように、3回目の試行で初めてA・B・Cだけがそろう取り出し方は $6$ 通りあります。4回目と5回目はA・B・Cの中から何でもよいので取り出し、6回目はDを取り出すと考えれば、「6回の試行のうち、3回目で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方は\[ 6\cdot 3\cdot 3=54 \]通りだとわかります。

(2)(ii)で求めたように、4回目の試行で初めてA・B・Cだけがそろう取り出し方は $18$ 通りあります。5回目はA・B・Cの中から何でもよいので取り出し、6回目はDを取り出すと考えれば、「6回の試行のうち、4回目で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方は\[ 18\cdot 3=54 \]通りだとわかります。

(2)(iii)で求めたように、5回目の試行で初めてA・B・Cだけがそろう取り出し方は $42$ 通りあります。6回目はDを取り出すので、「6回の試行のうち、5回目で初めてA、B、Cだけがそろい、かつ6回目の試行で初めてDが取り出される」取り出し方は $42$ 通りだとわかります。

よって、6回目の試行ではじめてA・B・C・Dがそろう取り出し方のうち、6回目がDのものは\[ 54+54+42=150 \]通りだとわかります。最後がAのもの、Bのもの、Cのものも同じだけあるので、全部で $150\times4=600$ 通りとなります。

よって、確率は $\dfrac{600}{4^6}=\dfrac{150}{4^5}=\dfrac{75}{512}$ となります。

解答

スセ:54 (2点)
ソタ:54 (2点)
チツテトナ:75512 (2点)

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