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京都大学 文系 2014年度 第5問 解説

問題編

問題

 1から20までの目がふられた正20面体のサイコロがあり、それぞれの目が出る確率は等しいものとする。A, B の2人がこのサイコロをそれぞれ一回ずつ投げ、大きな目を出した方はその目を得点とし、小さな目を出した方は得点を0とする。また同じ目が出た場合は、A, B ともに得点を0とする。このとき、A の得点の期待値を求めよ。

考え方

「正20面体」に少しビビってしまいますが、ここはあまり問題ではありません。単に、「20通りの目の出方がある」というだけです。

Aの得点が正になる場合を考えましょう。各得点に対して、そうなる確率を求めましょう。


解答編

問題

 1から20までの目がふられた正20面体のサイコロがあり、それぞれの目が出る確率は等しいものとする。A, B の2人がこのサイコロをそれぞれ一回ずつ投げ、大きな目を出した方はその目を得点とし、小さな目を出した方は得点を0とする。また同じ目が出た場合は、A, B ともに得点を0とする。このとき、A の得点の期待値を求めよ。

解答

Aの得点が正になる場合を考える。

Aの出した目が k のとき、Aの得点が正になるのは、 $k\geqq 2$ のときで、Bの得点が1以上 $k-1$ 以下の場合である。よって、Aの得点が kk は $2\leqq k \leqq 20$ を満たす整数)となる確率は、 $\dfrac{k-1}{20^2}$ である。

よって、期待値は
\begin{eqnarray} & & \sum_{k=2}^{20} k\times \frac{k-1}{20^2} \\[5pt] &=& \frac{1}{20^2} \sum_{k=2}^{20} (k^2-k) \\[5pt] &=& \frac{1}{20^2} \sum_{k=1}^{20} (k^2-k) \\[5pt] &=& \frac{1}{20^2} \left\{\frac{20\times21\times 41}{6} -\frac{20\times 21}{2}\right\} \\[5pt] &=& \frac{1}{20^2} \times \frac{20\times21(41-3)}{6} \\[5pt] &=& \frac{133}{20} \\[5pt] \end{eqnarray}と求められる。

(終)

解説

得点の期待値を求めるので、得点が正になる場合を考えればいいですね。得点×確率を足し合わせれば、期待値が得られます。数列で習う和の公式を使えば、求められます。

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