【標準】剰余の定理と虚数

ここでは、剰余の定理を応用し、虚数を代入して解く問題を扱います。虚数を代入する場合も、基本的な考え方は同じです。

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剰余の定理と虚数

例題
$x^{50}+x^{25}+2$ を $x^2+1$ で割ったときの余りを求めなさい。

【標準】剰余の定理で見たように、二次式で割る場合も、次のように書くことが重要なんでしたね。\[ x^{50}+x^{25}+2 = (x^2+1)Q(x)+ax+b \]ここで、 $Q(x)$ は商で、余りは $ax+b$ です。

余りを求めるためには、商の部分が消えるように、 $x^2+1=0$ となる値を代入すればうまくいきます。今の場合、 $x=\pm i$ を代入すればいいことがわかります。

$x=i$ としたときの左辺を計算してみましょう。\[ i^{50}=(i^4)^{12}\cdot i^2=-1 \]であり、\[ i^{25}=(i^4)^{6}\cdot i^1=i \]となります。 $i^2=-1$ なので $i^4=1$ です。なので、4乗の部分とそれ以外の部分に分けて計算をします。以上から、左辺は\[ i^{50}+i^{25}+2=-1+i+2=1+i \]となります。

右辺は、 $i^2+1=0$ であることを使うと\[ ai+b \]だけが残ることがわかります。よって\[ i+1=ai+b \]が得られます。ここで、実数係数の $x^{50}+x^{25}+1$ を、同じく実数係数の $x^2+1$ で割るのだから、商も余りも、係数は実数になるはずです。なので、 a, b は実数であることがわかります。このことから、【基本】複素数で見たように、実部同士・虚部同士を比較することができるため、\[ a=1, b=1 \]となることがわかります(当たり前ですが、 a, b が実数かどうかがわからない場合は、こうした実部同士・虚部同士の比較はできません)。

以上から、余りは $x+1$ となります。

$x=-i$ の場合を使わずに余りを出すことができました。もしこちらを使うなら\[ -1-i+2=-ai+b \]となるので、結局これからも\[ a=1, b=1 \]が得られます。

【標準】剰余の定理で見たように、二次式で割ったときには余りは一次式になるため、2つの条件式が必要なはずです。しかし、上の場合は $x=i$ の場合だけを考えるだけで答えが求まりました。なぜ1つの条件だけで求められるかというと、上の解き方からもわかる通り、「余りの係数が実数」であることがわかっているからです。もしこれがなければ、上のリンク先と同じように、連立方程式を解いて答えを出す、という流れになります。

おわりに

ここでは、剰余の定理を応用する問題で、虚数を代入する場合を考えました。商の部分が消えるように値を代入する、という基本的な考え方は同じです。係数が実数であることがわかっているなら、その条件から係数比較ができるため、1つの条件から答えが求められることもあります。