【標準】ベクトルの成分と平行四辺形

ここでは、ベクトルの成分を用いて、平行四辺形の座標を求める問題を考えます。

【広告】
※ お知らせ:筑駒中入試の整数問題を数学の問題と思って解く、という動画を公開しました。

平行四辺形の残りの頂点の座標

例題1
3点 $\mathrm{A}(1,3)$, $\mathrm{B}(2,1)$, $\mathrm{C}(3,2)$ を頂点とする平行四辺形 ABCD を作るとき、残りの頂点 D の座標を求めなさい。
【広告】
●プログラマーはもちろん、営業、事務系の人でも、数学の知識が必要になることがあります。また、近年急増中のOA入試により、数学がわからないまま理科系の学部や経済学部に入学し、苦労している大学生も少なくありません。

●そこで本書は、高校で学ぶ数学の基礎(数I・A・II・B・III・C)を146項目に細分類して1冊に集約。本書の流れにそって一項目ずつ習得することで「高校で学ぶ数学」をマスターすることができます。
著者:高橋 一雄
出版社:日本実業出版社
発売日:2009-07-16
ページ数:510 ページ
値段:¥3,080
(2021年09月 時点の情報です)

図をかくと、次のような状況です。

平行四辺形であれば、辺 AD と辺 BC は平行で長さが等しいため、ベクトルで書くと\[ \overrightarrow{ \mathrm{ AD } }=\overrightarrow{ \mathrm{ BC } } \]が成り立ちます。 D の座標を $(x,y)$ として、この式をベクトルの成分で書けば
\begin{eqnarray}
\overrightarrow{ \mathrm{ OD } }-\overrightarrow{ \mathrm{ OA } } &=& \overrightarrow{ \mathrm{ OC } }-\overrightarrow{ \mathrm{ OB } } \\[5pt] (x,y)-(1,3) &=& (3,2)-(2,1) \\[5pt] (x,y) &=& (3,2)-(2,1)+(1,3) \\[5pt] &=& (2,4) \\[5pt] \end{eqnarray}となり、 D の座標が $(2,4)$ となることがわかります。

この問題は、【標準】平行四辺形と座標の前半で見た内容と全く同じです。リンク先では、1つ目の方法で「向かい合う辺が等しくて平行であること」を使っていて、2つ目の方法では「対角線がそれぞれの中点で交わる」ことを使っています。1つ目の方法は、上のようにベクトルを使った考え方と似ていますね。

また、先ほどのリンク先での注意事項ともかぶりますが、この例題では「平行四辺形 ABCD を作る」となっているところが重要です。単に「平行四辺形を作る」としか書かれていなかったら、他の頂点の並び順のときも考えないといけません。つまり、四角形 ADBC などという場合もありえるので、考慮しないとといけない、ということです。問題文を読んで、頂点の並び順を勝手に決めつけないようにしましょう。

おわりに

ここでは、平行四辺形の3つの頂点の座標がわかっているときに、残りの点の座標を求める問題を考えました。ベクトルは、「長さが等しくて向きが同じもの」を扱うのが簡単なので、こうした問題では威力を発揮します。覚えておきましょう。