【標準】三角形の形状と座標
ここでは、三角形の頂点の座標が与えられたときに、その三角形がどのような形状になるかを考える問題を見ていきます。
頂点の座標と三角形の形状
「どんな三角形になるか?」と聞かれた場合、二等辺三角形、正三角形、直角三角形、直角二等辺三角形のどれかになることが多いです。それ以外の答えになることは少ないです。これらは、辺の長さを調べればわかるので、辺の長さを求めることから始めましょう。
【基本】平面上の2点間の距離で見た内容を使うと
\begin{eqnarray}
\mathrm{ AB }
&=&
\sqrt{(7-4)^2+\left(2-(-2)\right)^2} \\[5pt]
&=&
\sqrt{9+16} \\[5pt]
&=&
5
\end{eqnarray}となり、
\begin{eqnarray}
\mathrm{ BC }
&=&
\sqrt{(3-7)^2+(5-2)^2} \\[5pt]
&=&
\sqrt{16+9} \\[5pt]
&=&
5
\end{eqnarray}となります。これから、少なくとも二等辺三角形であることがわかりますね。
残りの辺も求めると
\begin{eqnarray}
\mathrm{ CA }
&=&
\sqrt{(4-3)^2+(-2-5)^2} \\[5pt]
&=&
\sqrt{1+49} \\[5pt]
&=&
5\sqrt{2}
\end{eqnarray}となります。直角かどうかを判定すると\[ \mathrm{ AB }^2+\mathrm{ BC }^2=\mathrm{ CA }^2 \]が成り立つことがわかります。このことから、 $\angle \mathrm{ B }$ が直角であることもわかります。
以上から、三角形 ABC は、$\angle \mathrm{ B }$ が $90^{\circ}$ の直角二等辺三角形であることがわかります。これが答えです。
三角形の形状を調べるには、まず辺の長さから攻めていくと解きやすいですね。
おわりに
ここでは、三角形の各頂点の座標から、その三角形の形状を求める方法を見てきました。三角形の形状を求める問題は、三角比のところでも出てきました(参考:【応用】三角比と三角形の形状)。
ここでは扱いませんでしたが、辺の長さを求めた後に、余弦定理を使って角度を求めるような応用問題も考えられます。そのような応用も頭に入れつつ、まずは辺の長さを求めるようにしましょう。