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【基本】三次式の因数分解

【基本】三次式の展開で、三次式の展開について見ましたが、ここでは因数分解について見ていきます。展開と因数分解は逆の操作なので、展開で出てきた公式がそのまま因数分解の公式になります。

📘 目次

三次式の因数分解

ざっくりいうと、展開というのは「カッコをはずすこと」で、因数分解は「式の積にすること=カッコの式に戻すこと」です。逆の操作なので、展開のところで出てきた式を、因数分解のところでも使います。

2乗の場合も、【基本】展開の公式【基本】因数分解で見たように、展開で出てきた公式が因数分解の公式にもなっていましたね。

3乗の場合も同じで、【基本】三次式の展開の左辺と右辺を入れ替えたものが、因数分解の式となります。

三次式の因数分解
\begin{array}{l} 1. & x^3 +3x^2y +3xy^2 +y^3 = (x+y)^3 \\ 2. & x^3 -3x^2y +3xy^2 -y^3 = (x-y)^3 \\[5pt] 3. & x^3 +y^3 = (x+y)(x^2-xy+y^2) \\ 4. & x^3 -y^3 = (x-y)(x^2+xy+y^2) \\ \end{array}

4つ書きましたが、よく使うのは3つ目と4つ目です。「3乗足す3乗」と「3乗引く3乗」の式がよく使われます。1つ目や2つ目は形が特殊なので、これらを因数分解する機会はまれです。

因数分解の公式を使った計算

例題
次の式を因数分解しなさい。
(1) $x^3+64$
(2) $27a^3-b^3$

(1)は、3つ目の公式を使います。 $64=4^3$ なので、
\begin{eqnarray} x^3+64 &=& (x+4)(x^2-4x+16) \end{eqnarray}となります。2つ目のカッコの中で $-4x$ の部分の符号に注意しましょう。ここだけがマイナスになります。

(2)は、4つ目の公式を使います。 $27a^3=(3a)^3$ なので
\begin{eqnarray} 27a^3-b^3 &=& (3a-b)(9a^2+3ab+b^2) \end{eqnarray}となります。これは、【基本】三次式の展開#展開の公式を使った計算の例題の(2)の逆バージョンです。

とにかく、符号が間違いやすいので注意しましょう。もし迷ったら、直接展開してみて元に戻るか確かめてみましょう。

おわりに

ここでは、三次式の因数分解について見てきました。展開の逆なので、展開で使った式が再び出てきました。符号を間違いやすいので、注意して計算しましょう。

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