【基本】常用対数と桁数

ここでは、常用対数を用いて、桁数を求める問題を見ていきます。

【広告】

常用対数と大きな数

常用対数は、底が $10$ の対数のことです。これは、【基本】常用対数でも見た通り、桁数などを考えるときに役立ちます。

例えば、整数部分が3桁である正の実数 $N$ について考えましょう。3桁で一番小さい数は $100$ で、4桁で一番小さい数は $1000$ なので、\[ 100\leqq N \lt 1000 \]が成り立つことがわかります。各辺に対して、底が $10$ の対数を考えれば\[ 2 \leqq \log_{10} N \lt 3 \]となります。この話を逆に使えば、常用対数が $2$ 以上 $3$ 未満なら、もとの数の整数部分は、3桁であることがわかります。

このことを踏まえて、次のような問題を考えてみましょう。

例題1
$3^{30}$ は何桁の整数か、求めなさい。ただし、 $\log_{10} 3=0.4771$ とする。

これも、常用対数を考えればいいわけですね。
\begin{eqnarray}
\log_{10} 3^{30}
&=&
30\log_{10} 3 \\[5pt] &=&
30 \times 0.4771 \\[5pt] &=&
14.313 \\[5pt] \end{eqnarray}となることがわかります。これより、\[ 10^{14}\leqq 3^{30}\lt 10^{15} \]であることがわかります。

これから何桁かがわかるのですが、対応に少し注意しましょう。 $10^{1}$ は1桁ではなく2桁の数です。 $10^2$ は3桁、 $10^{3}$ は4桁です。なので、対応を考えると $10^{14}$ は15桁であることがわかります。

よって、 $3^{30}$ は15桁の整数である、ということがわかります。

このように、常用対数は、桁数を求める問題でよく使われます。

常用対数と小さな数

常用対数は、大きな数だけではなく、小さな数でも使うことができます。

例えば、 $N$ を、小数第3位にはじめて0ではない数字が現れる正の数とします。このとき、\[ 0.001\leqq N \lt 0.01 \]が成り立つことがわかります。各辺に対して、底が $10$ の対数を考えれば\[ -3 \leqq \log_{10} N \lt -2 \]となります。この話を逆に使えば、常用対数が $-3$ 以上 $-2$ 未満なら、もとの数は、小数第3位にはじめて0でない数字が出てくる正の数だ、ということがわかります。

このことを踏まえて、次のような問題を考えてみましょう。

例題2
$\left(\dfrac{1}{3}\right)^{30}$ を小数で表したとき、初めて0でない数字が現れるのは、小数第何位か。ただし、 $\log_{10} 3=0.4771$ とする。

これも、常用対数を考えればいいわけですね。
\begin{eqnarray}
\left(\dfrac{1}{3}\right)^{30}
&=&
-30\log_{10} 3 \\[5pt] &=&
-30 \times 0.4771 \\[5pt] &=&
-14.313 \\[5pt] \end{eqnarray}となることがわかります。これより、\[ 10^{-15}\leqq \left(\dfrac{1}{3}\right)^{30}\lt 10^{-14} \]であることがわかります。

先ほどと同じように対応に注意しましょう。 $10^{-1}$ は、0以外の数字が出るのは小数第1位です。 $10^{-2}$ は小数第2位です。よって、 $\left(\dfrac{1}{3}\right)^{30}$ は、小数第15位で初めて0でない数字が現れることがわかります。

ここで見た、「何桁の数か」や「初めて0でない数字が現れるのは小数第何位か」が求められれば、\[ a\times 10^n \]の形に書くことができます( $a$ は1以上10未満の数、 $n$ は整数)。大きい数の場合には、 $a$ の整数部分は一番上の位の数と一致します。また、小さい数の場合には、 $a$ の整数部分は、はじめて0でない数字が何であるかを表しています。

おわりに

ここでは、常用対数を使って、桁数を求める問題などを見ました。常用対数を使う典型的な話です。対応に気を付けて考えるようにしましょう。