共通テスト 数学II・数学B・数学C 2026年度追試 第1問 解説

$\def\myBox#1{\bbox[2px, border:2px solid]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } }$ $\def\mybox#1{\bbox[2px, border:1px solid gray]{ \textsf{ #1 } } }$ $\def\dBox#1{\bbox[3px, border: 2px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \class{bold}{ \textsf{ #1 } } } } }$ $\def\dbox#1{\bbox[4px, border: 1px solid ]{\bbox[0px, border: 1px solid ]{ \textsf{ #1 } } } }$

【必答問題】

問題編

問題

(1) 2次方程式
\[ x^2 - 4x + 16 = 0 \]の解は、$x = \myBox{ア} \pm \myBox{イ}\sqrt{\myBox{ウ}}\, i$ であり、二つの解は互いに共役な複素数であることがわかる。

 $p$, $q$ が実数であるとき、2次方程式
\[ x^2 + px + q = 0 \quad \cdots \text{①} \]の解は $x = \dBox{エ}$ である。したがって、① の解の一つが虚数であるとき、もう一つの解も虚数であり、二つの解は互いに共役な複素数であることがわかる。

 $\dbox{エ}$ の解答群

 0: $\dfrac{p \pm \sqrt{p^2 + 4q}}{2}$   1: $\dfrac{p \pm \sqrt{p^2 - 4q}}{2}$
 2: $\dfrac{-p \pm \sqrt{p^2 + 4q}}{2}$  3: $\dfrac{-p \pm \sqrt{p^2 - 4q}}{2}$

(2) $(2-i)^2 + 2i(2-i)$ を計算すると $\myBox{オ}$ であるから、$z = 2 - i$ は
\[ z^2 + 2iz - \mybox{オ} = 0 \quad \cdots \text{②} \]を満たしている。

 また、$\bar{z}$ を $2 - i$ と共役な複素数とするとき
\[ (\bar{z})^2 + 2i\bar{z} - \mybox{オ} \neq 0 \]となる。

 太郎さんと花子さんは、② について話している。

太郎:
② を係数が複素数である2次方程式と考えると、虚数 $z = 2 - i$ は解になるけど、$2 - i$ と共役な複素数は解にならないね。
花子:
② を満たす $z$ は $2 - i$ の他にもあるのかな。

 ② を変形すると
\[ (z + i)^2 = \myBox{カ} \quad \cdots \text{③} \]となる。したがって、$z = 2 - i$ の他に
\[ z = \myBox{キク} - i \]も ② を満たすことがわかる。

(3) 太郎さんと花子さんは
\[ z^2 - (2 + 4i)z - 9 + 12i = 0 \quad \cdots \text{④} \]を満たす複素数 $z$ を求めようとしている。

 ④ を変形すると
\[ \left( z - \myBox{ケ} - \myBox{コ}\, i \right)^2 = \myBox{サ} - \myBox{シ}\, i \quad \cdots \text{⑤} \]と表せる。$w = z - \mybox{ケ} - \mybox{コ}\, i$ とおくと、⑤ は
\[ w^2 = \mybox{サ} - \mybox{シ}\, i \quad \cdots \text{⑥} \]となる。

太郎:
③ の右辺は実数だったけど、⑤ の右辺は虚数だね。
花子:
そうだね。$w$ が実数だと、$w^2$ も実数になって ⑥ が成り立たないね。$w$ が虚数の場合はどうかな。

 $w$ を虚数とすると、実数 $a$, $b$ を用いて $w = a + bi$ とおける。ただし、$b \neq 0$ である。このとき、$w^2$ は $a$, $b$ を用いて
\[ w^2 = \dBox{ス} + \dBox{セ}\, i \quad \cdots \text{⑦} \]と表せる。

 ⑥ と ⑦ により
\[ \dbox{ス} + \dbox{セ}\, i = \mybox{サ} - \mybox{シ}\, i \]が成り立つから、実数 $a$, $b$ についての連立方程式が得られる。$b$ を求めると
\[ b = \pm\sqrt{\myBox{ソ}} \]である。さらに、$a$ を求めることで
\[ w = \pm\left( \myBox{タ}\sqrt{\myBox{チ}} - \sqrt{\mybox{ソ}}\, i \right) \]が得られる。

 したがって、$z = w + \mybox{ケ} + \mybox{コ}\, i$ であるから
\[ z = \mybox{ケ} + \mybox{タ}\sqrt{\mybox{チ}} + \left( \mybox{コ} - \sqrt{\mybox{ソ}} \right) i \]と
\[ z = \mybox{ケ} - \mybox{タ}\sqrt{\mybox{チ}} + \left( \mybox{コ} + \sqrt{\mybox{ソ}} \right) i \]は ④ を満たすことがわかる。

 $\dbox{ス}$、$\dbox{セ}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: $(a+b)$  1: $(a-b)$ 
 2: $(a^2+b^2)$  3: $(a^2-b^2)$
 4: $2a$  5: $2b$ 
 6: $2ab$  7: $a^2 b^2$

考え方

(1)は2次方程式解くだけです。

(2)以降は、複素数係数の2次方程式を考えていきます。(3)は終盤にめんどくさそうな枠がたくさん出てきますが、計算自体はそんなに複雑ではないです。


【必答問題】

解答編

問題

(1) 2次方程式
\[ x^2 - 4x + 16 = 0 \]の解は、$x = \myBox{ア} \pm \myBox{イ}\sqrt{\myBox{ウ}}\, i$ であり、二つの解は互いに共役な複素数であることがわかる。

 $p$, $q$ が実数であるとき、2次方程式
\[ x^2 + px + q = 0 \quad \cdots \text{①} \]の解は $x = \dBox{エ}$ である。したがって、① の解の一つが虚数であるとき、もう一つの解も虚数であり、二つの解は互いに共役な複素数であることがわかる。

 $\dbox{エ}$ の解答群

 0: $\dfrac{p \pm \sqrt{p^2 + 4q}}{2}$   1: $\dfrac{p \pm \sqrt{p^2 - 4q}}{2}$
 2: $\dfrac{-p \pm \sqrt{p^2 + 4q}}{2}$  3: $\dfrac{-p \pm \sqrt{p^2 - 4q}}{2}$

解説

(1)
解の公式から、 $x^2-4x+16=0$ の解は
\begin{eqnarray} x &=& \frac{4\pm\sqrt{4^2-4\cdot1\cdot16}}{2} \\[5pt] &=& 2\pm\sqrt{4-16} \\[5pt] &=& 2\pm\sqrt{-12} \\[5pt] &=& 2\pm2\sqrt{3} i \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

$x^2+px+q=0$ の解は、
\begin{eqnarray} x &=& \frac{-p\pm\sqrt{p^2-4\cdot1\cdot q}}{2} \\[5pt] &=& \frac{-p\pm\sqrt{p^2-4q}}{2} \\[5pt] \end{eqnarray}となります。片方の解が虚数なら、 $p^2-4q\lt 0$ なので、もう片方の解も虚数となることがわかります。

解答

アイウ:223(各2点)
エ:3(2点)

解答編 つづき

問題

(2) $(2-i)^2 + 2i(2-i)$ を計算すると $\myBox{オ}$ であるから、$z = 2 - i$ は
\[ z^2 + 2iz - \mybox{オ} = 0 \quad \cdots \text{②} \]を満たしている。

 また、$\bar{z}$ を $2 - i$ と共役な複素数とするとき
\[ (\bar{z})^2 + 2i\bar{z} - \mybox{オ} \neq 0 \]となる。

解説

(2)
\begin{eqnarray} (2-i)^2 + 2i(2-i) &=& (2-i)\{(2-i) +2i\} \\[5pt] &=& (2-i)(2+i) \\[5pt] &=& 2^2-i^2=4+1=5 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。なので、 $2-i$ は $z^2+2iz-5=0$ の解であることがわかります。

また、 $\bar{z}$ を $2-i$ の共役複素数、つまり、 $2+i$ とすると
\begin{eqnarray} & & (\bar{z})^2 + 2i\bar{z} - 5 \\[5pt] &=& (2+i)^2 + 2i(2+i) - 5 \\[5pt] &=& (2+i)\{(2+i) +2i\} -5 \\[5pt] &=& (2+i)(2+3i) -5 \\[5pt] &=& (4+6i+2i-3) -5 \\[5pt] &=& -4+8i \end{eqnarray}となり、問題文にある通り、 $0$ にはならないことがわかります。

解答

オ:5(2点)

解答編 つづき

問題

 太郎さんと花子さんは、② について話している。

太郎:
② を係数が複素数である2次方程式と考えると、虚数 $z = 2 - i$ は解になるけど、$2 - i$ と共役な複素数は解にならないね。
花子:
② を満たす $z$ は $2 - i$ の他にもあるのかな。

 ② を変形すると
\[ (z + i)^2 = \myBox{カ} \quad \cdots \text{③} \]となる。したがって、$z = 2 - i$ の他に
\[ z = \myBox{キク} - i \]も ② を満たすことがわかる。

解説

$z^2+2iz-5=0$ を変形すると
\begin{eqnarray} (z+i)^2-i^2-5 &=& 0 \\[5pt] (z+i)^2 &=& i^2+5 = 4 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

このことから、 $z+i=2$ または $z+i=-2$ なので、解は $z=2-i,-2-i$ です。このことから、 $z=-2-i$ も ② を満たすことがわかる。

解答

カ:4(2点)
キク:-2(2点)

解答編 つづき

問題

(3) 太郎さんと花子さんは
\[ z^2 - (2 + 4i)z - 9 + 12i = 0 \quad \cdots \text{④} \]を満たす複素数 $z$ を求めようとしている。

 ④ を変形すると
\[ \left( z - \myBox{ケ} - \myBox{コ}\, i \right)^2 = \myBox{サ} - \myBox{シ}\, i \quad \cdots \text{⑤} \]と表せる。$w = z - \mybox{ケ} - \mybox{コ}\, i$ とおくと、⑤ は
\[ w^2 = \mybox{サ} - \mybox{シ}\, i \quad \cdots \text{⑥} \]となる。

解説

(3)
\begin{eqnarray} z^2 - (2 + 4i)z - 9 + 12i &=& 0 \\[5pt] \{z - (1 + 2i)\}^2 -(1 + 2i)^2 &=& 9 - 12i \\[5pt] (z - 1 - 2i)^2 -(1+4i-4) &=& 9 - 12i \\[5pt] (z - 1 - 2i)^2 +3-4i &=& 9 - 12i \\[5pt] (z - 1 - 2i)^2 &=& 6-8i \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

なので、 $w = z - 1 - 2i$ とすると、\[ w^2=6-8i \]となります。

解答

ケコサシ:1268(各2点)

解答編 つづき

問題

太郎:
③ の右辺は実数だったけど、⑤ の右辺は虚数だね。
花子:
そうだね。$w$ が実数だと、$w^2$ も実数になって ⑥ が成り立たないね。$w$ が虚数の場合はどうかな。

 $w$ を虚数とすると、実数 $a$, $b$ を用いて $w = a + bi$ とおける。ただし、$b \neq 0$ である。このとき、$w^2$ は $a$, $b$ を用いて
\[ w^2 = \dBox{ス} + \dBox{セ}\, i \quad \cdots \text{⑦} \]と表せる。

 ⑥ と ⑦ により
\[ \dbox{ス} + \dbox{セ}\, i = \mybox{サ} - \mybox{シ}\, i \]が成り立つから、実数 $a$, $b$ についての連立方程式が得られる。$b$ を求めると
\[ b = \pm\sqrt{\myBox{ソ}} \]である。さらに、$a$ を求めることで
\[ w = \pm\left( \myBox{タ}\sqrt{\myBox{チ}} - \sqrt{\mybox{ソ}}\, i \right) \]が得られる。

 したがって、$z = w + \mybox{ケ} + \mybox{コ}\, i$ であるから
\[ z = \mybox{ケ} + \mybox{タ}\sqrt{\mybox{チ}} + \left( \mybox{コ} - \sqrt{\mybox{ソ}} \right) i \]と
\[ z = \mybox{ケ} - \mybox{タ}\sqrt{\mybox{チ}} + \left( \mybox{コ} + \sqrt{\mybox{ソ}} \right) i \]は ④ を満たすことがわかる。

 $\dbox{ス}$、$\dbox{セ}$ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)

 0: $(a+b)$  1: $(a-b)$ 
 2: $(a^2+b^2)$  3: $(a^2-b^2)$
 4: $2a$  5: $2b$ 
 6: $2ab$  7: $a^2 b^2$

解説

$w=a+bi$ のとき、
\begin{eqnarray} w^2 &=& (a+bi)^2 = a^2+2abi-b^2 \\[5pt] &=& (a^2-b^2)+2abi \end{eqnarray}となります。

なので、\[ (a^2-b^2)+2abi = 6-8i \]を考えればよく、 $a,b$ は実数だから、 $a^2-b^2=6$ かつ $2ab=-8$ という連立方程式を解けばいいことがわかります。

$b\ne 0$ なので、2つ目の式より $a=-\dfrac{4}{b}$ となります。これを1つ目の式に代入して
\begin{eqnarray} \left(-\dfrac{4}{b}\right)^2 -b^2 &=& 6 \\[5pt] \dfrac{16}{b^2} -b^2 &=& 6 \\[5pt] 16-b^4 &=& 6b^2 \\[5pt] b^4+6b^2-16 &=& 0 \\[5pt] (b^2+8)(b^2-2) &=& 0 \\[5pt] \end{eqnarray}となります。 $b$ は実数なので、 $b^2=2$ より、 $b=\pm\sqrt{2}$ となります。

2つ目の式より、
\begin{eqnarray} a &=& -\dfrac{4}{b} \\[5pt] &=& -\dfrac{4}{\pm\sqrt{2}} \\[5pt] &=& \mp 2\sqrt{2} \\[5pt] \end{eqnarray}となります(複合同順)。

これより、問題文にある通り、\[ w=\pm(2\sqrt{2}-\sqrt{2}i) \]であり、 $z=w+1+2i$ より
\begin{eqnarray} z &=& 1+2i +(2\sqrt{2}-\sqrt{2}i) \\[5pt] &=& 1+2\sqrt{2} +(2-\sqrt{2})i \\[5pt] \end{eqnarray}と \begin{eqnarray} z &=& 1+2i -(2\sqrt{2}-\sqrt{2}i) \\[5pt] &=& 1-2\sqrt{2} +(2+\sqrt{2})i \\[5pt] \end{eqnarray}が解だと求められます。

解答

ス:3(2点)
セ:6(2点)
ソ:2(2点)
タチ:22(2点)

試験名: 共通テストIIBC 大学入学共通テスト
年度: 2026年度
分野: 複素数と方程式
レベル: ふつう
キーワード: 共役複素数 二次方程式 複素数

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