【標準】連続する整数の積

ここでは、連続する整数の積が、ある数の倍数になっている、ということを見ていきます。

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連続する整数の積

【基本】余りによる整数の分類で見たように、整数を2乗したものを4で割ると、余りは0か1になるのでした。偶数のときは余りが0、奇数のときは余りが1ということですね。

ということは、奇数の2乗から1を引くと、4の倍数になっている、と言い換えることもできます。実際に確かめてみましょう。
\begin{eqnarray}
1^2-1 &=& 0 \\[5pt] 3^2-1 &=& 8 \\[5pt] 5^2-1 &=& 24 \\[5pt] 7^2-1 &=& 48 \\[5pt] 9^2-1 &=& 80 \\[5pt] \end{eqnarray}このようになり、たしかに4の倍数になっています。

ところが、よく見ると、4の倍数どころか、8の倍数にもなっていますね。奇数は、ある整数 $k$ を使って、 $2k+1$ と書くことができます。これの2乗から1を引くと
\begin{eqnarray}
(2k+1)^2-1=4k^2+4k+1-1=4k(k+1)
\end{eqnarray}となります。これが8の倍数になるなら、 $k(k+1)$ が2の倍数だ、ということになるのですが、どうしてそう言えるのでしょうか。

場合に分けて考えてみましょう。 $k$ が偶数なら、 $k(k+1)$ はもちろん偶数です。また、 $k$ が奇数なら、 $k+1$ のほうが偶数になるので、やっぱり $k(k+1)$ は偶数です。ということで、 $k$ が整数なら、 $k(k+1)$ はいつでも偶数となり、 $4k(k+1)$ は8の倍数になります。

このことから、連続する2つの整数の積は、必ず偶数になることがわかります。\[ \cdots,-2,-1,0,1,2,3,4,\cdots \]と整数を並べていくとき、連続する2つの整数を選べば、どちらかが偶数になることからわかりますね。

これは、2つ以外の場合でも、似たようなことが成り立ちます。例えば、連続する3つの整数の積は、必ず3の倍数になります。3つの整数を選べば、必ず3の倍数が含まれているからです。3で割った余りが、「0, 1, 2」の繰り返しなので、3つ連続で選べば、必ず3で割り切れるものが含まれます。

連続する整数の積
$n$ を整数とする。このとき、連続する2つの整数の積 $n(n+1)$ は2の倍数である。また、連続する3つの整数の積 $n(n+1)(n+2)$ は3の倍数である。

このことは、ある数が何かの倍数であることを示すときに使われることがあります。

連続する整数の積を使った問題

例題
$n$ が整数のとき、 $n(n+1)(2n+1)$ が6の倍数であることを示しなさい。

式を変形しても、3の倍数であることは出てきません。なので、オーソドックスな方法としては、【基本】余りによる整数の分類で見たように、3の倍数で場合分けをして解く、という方法があります。

しかし、先ほど見た内容を利用する方法もあります。連続する3つの整数の積は、3の倍数であり、さらに2の倍数でもあるので、6の倍数であることが言えます。そのため、なんとかして、「連続する3つの整数の積」に分解できないか、と考えます。

そうすると、 $2n+1$ の部分が、 $n+2$ だったらうれしいですね。 $n(n+1)(n+2)$ となるからです。でも、勝手にそんな変形をしてはダメなので、 $2n+1=(n+2)+(n-1)$ としなくてはいけません。よく見ると、 $n-1$ の部分からは、 $(n-1)n(n+1)$ が出てきます。これは連続する3つの整数の積なので、6の倍数となります。

よって、
\begin{eqnarray}
& &
n(n+1)(2n+1) \\[5pt] &=&
n(n+1)\{(n+2)+(n-1)\} \\[5pt] &=&
n(n+1)(n+2)+(n-1)n(n+1) \\[5pt] \end{eqnarray}となり、 $n(n+1)(n+2)$ も $(n-1)n(n+1)$ も、連続する3つの整数の積なので、6の倍数だから、 $n(n+1)(2n+1)$ に6の倍数だ、ということがわかります。

もし、場合分けをするなら、 $n=3k,3k+1,3k+2$ のどれで表されるか( $k$ は整数)で分けることになります。 $n=3k$ のときは、積に $n$ が含まれているのだから3の倍数です。 $n=3k+1$ のときは、\[ 2n+1=3(2k+1) \]となるので、3の倍数です。 $n=3k+2$ のときは、 $n+1=3(k+1)$ なので、やはり、3の倍数です。

また、連続する2つの整数の積 $n(n+1)$ が含まれているので、偶数であることがわかり、3の倍数で偶数だから、6の倍数であることがわかる、となります。駆け足で示しましたが、ここまでの流れを丁寧に書けば解答になります。

前者のような分解を思いつけば場合分けは不要ですが、思いつかないなら、後者のように場合分けをして考えることになります。

おわりに

ここでは、連続する整数の積について見てきました。2つの場合は偶数、3つの倍数は3の倍数になる、これらは、連続する整数の中に余りが0のものが含まれることからわかります。倍数であることを示すのに使えることがあるので、覚えておきましょう。