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【標準】対数関数と不等式

ここでは、対数関数を含んだ不等式の問題を考えていきます。対数関数が複数含まれているものを考えます。

📘 目次

対数関数を含む不等式

例題
次の不等式を解きなさい。\[ \log_2 (2-x)\geqq \log_4 x \]

【基本】対数関数と不等式でも見たように、対数関数を含む不等式は、注意しないといけない点がいくつかあるのでしたね。

まずは、真数条件について考えましょう。真数は正なので、左辺から $x\lt 2$ となり、右辺から $x\gt 0$ となることがわかります。よって、\[ 0\lt x \lt 2 \]という条件を満たさないといけないことがわかります。

次に、底について考えましょう。2つの対数の底が異なるので、同じになるように変形します。右辺を、底の変換公式を使って変形すると
\begin{eqnarray} \log_4 x &=& \frac{\log_2 x}{\log_2 4} \\[5pt] &=& \frac{1}{2} \log_2 x \\[5pt] \end{eqnarray}となることがわかります。よって、元の不等式を変形すると \begin{eqnarray} \log_2 (2-x) & \geqq & \log_4 x \\[5pt] \log_2 (2-x) & \geqq & \frac{1}{2} \log_2 x \\[5pt] 2\log_2 (2-x) & \geqq & \log_2 x \\[5pt] \log_2 (2-x)^2 & \geqq & \log_2 x \\[5pt] \end{eqnarray}となります。

ここで、底が $1$ より大きいので、\[ (2-x)^2 \geqq x \]を解けばいいことがわかります。底が $1$ より大きいとき、対数の値が大きいほど真数も大きくなるからですね。 $1$ より小さいときは逆になってしまうので、底が $1$ より大きいのか小さいのか、確認する必要があります。

この不等式を解くと
\begin{eqnarray} (2-x)^2 & \geqq & x \\[5pt] x^2-4x+4 & \geqq & x \\[5pt] x^2-5x+4 & \geqq & 0 \\[5pt] (x-1)(x-4) & \geqq & 0 \\[5pt] \end{eqnarray}となるので、\[ x\leqq 1, \ x\geqq 4 \]となることがわかります。

先ほど求めていた通り、真数条件から $0\lt x \lt 2$ を満たさないといけないため、最終的に\[ 0\lt x \leqq 1 \]が解であることがわかります。不等式を解いて得られた「 $x\geqq 4$ 」は、真数が負になってしまうので、解には含まれません。

おわりに

ここでは、対数関数を含む不等式について見てきました。真数条件、底が $1$ より大きいか小さいか、これらを忘れずに確認するようにしましょう。

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