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【導入】三角比

日本で一番高い山は、富士山ですよね。標高3776mあります。

この標高とは、海からの高さのことですが、どうやって測るのでしょうか。身長を測るのとはわけが違います。海面まで真下に穴を掘って高さを測る、っていうのも無理そうですよね。

標高を測る方法の一つに、間接水準測量というものがあります。これは、次のようにして測ります。

まず、基準地点から目標地点を見て、水平とのなす角度を測ります(「セオドライト」という機械などを使います)。

次に2地点間の距離を測ります(「​光波測距儀」という機械などを使う)。レーザー光を送って反射して戻ってくるまでの時間を使って、距離を求めます。

こうして、角度と距離がわかったら、紙上で同じ角度を持つ小さな直角三角形を作ります。相似の性質、比を使えば高さがまとまります。

最近ではGPSを使った手法などもありますが、この間接水準測量も使われています。このようにして、高さを測っているんですね。

これから勉強する三角比という分野では、主に、角度と辺の比との関係について見ていきます。上の例では、直角三角形を使って角度から辺の長さを求める話でしたが、三角比を勉強すると、直角三角形でなくても、角度と辺の長さから他の辺の長さを求めたり、辺の長さから角度を求めることができるようになります。

三角比の分野では、三角形だけでなく、四角形や円も出てきます。中学校で学んだ図形の性質を復習しながら勉強していくことになります。

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