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【応用】整数部分と小数部分を使った式の値

ここでは、整数部分と小数部分を使って式の値を求める問題を見ていきます。整数部分と小数部分については、【標準】整数部分と小数部分にまとめてあるので、不安な人は見ておきましょう。

📘 目次

例題

例題
$\displaystyle \frac{2}{\sqrt{6}-2}$ の整数部分を $a$ 、小数部分を $b$ とするとき、 $ab+b^2$ の値を求めよ。

まずは、元の数の整数部分を求めます。そのために、有理化を行います。
\begin{eqnarray} \frac{2}{\sqrt{6}-2} &=& \frac{2(\sqrt{6}+2)}{6-4} \\ &=& \sqrt{6}+2 \\ \end{eqnarray}このように変形できます。

この整数部分を求めるために、前半の $\sqrt{6}$ の整数部分を求めます。試行錯誤すると、「6が4と9の間にある」ことがわかるので、「 $\sqrt{6}$ が2と3の間になる」、つまり、 $\sqrt{6}$ の整数部分が2であることが分かります。

このことから、 $\sqrt{6}+2$ の整数部分は4であること、小数部分は元の数から4を引いて、$\sqrt{6}-2$ となることがわかります。

以上から、
\begin{eqnarray} ab+b^2 &=& b(a+b) \\ &=& (\sqrt{6}-2)(\sqrt{6}+2) \\ &=& 6-4 \\ &=& 2 \end{eqnarray}が得られます。途中に出てくる $a+b$ は、気づきにくいですが、元の数字のことです。整数部分と小数部分に分解して合体したので元に戻るということですね。

小数部分を用いた式の値の計算では、「ルート引く整数」という形になるので、【標準】式の値(次数下げを用いて計算)で用いた手法が使える場合もあります。合わせて見ておきましょう。

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