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高校数学指導要領(2022年度以降適用分)

このページでは、2022年度より適用の「高等学校学習指導要領」の数学の項目について説明します(2018年3月告示)。この指導要領に沿った大学入試は、2025年度から行われます。

なお、このページはPCで閲覧することをオススメします。

📘 目次

各科目の概要

各科目に含まれる大項目は以下の通りです。

 数学I:数と式、図形と計量、二次関数、データの分析
 数学A:図形の性質、場合の数と確率、数学と人間の活動

 数学II:いろいろな式、図形と方程式、指数関数・対数関数、三角関数、微分・積分の考え
 数学B:数列、統計的な推測、数学と社会生活

 数学III:極限、微分法、積分法
 数学C:ベクトル、平面上の曲線と複素数平面、数学的な表現の工夫

さらに詳しい内容は次で取り上げます。

科目ごとの詳細

各科目の内容の詳細は以下の通りです。

  • 数学I
    • 数と式
      • 実数
        • 数を拡張する意義の理解
        • 簡単な無理数の四則計算を含む
        • 有限小数・循環小数を含む
      • 集合と命題
      • 二次の乗法公式・因数分解の公式
      • 一次不等式
        • 不等式の解の意味や不等式の性質についての理解
    • 図形と計量
      • 鋭角の三角比
        • 相互関係を含む
      • 鈍角の三角比
        • 関連して、0°、90°、180°の三角比も扱う
      • 正弦定理や余弦定理
        • 三角形の決定条件や三平方の定理と関連付けた理解
    • 二次関数
      • 二次関数のグラフ
        • コンピュータを利用した考察
      • 最大値・最小値
      • 二次方程式
        • 二次関数のグラフとの関係
      • 二次不等式
        • 二次関数のグラフとの関係
    • データの分析
      • 分散、標準偏差、散布図、相関係数
        • 外れ値も扱う
      • コンピュータの利用
        • データを表やグラフに整理
        • 分散や標準偏差などの統計量の計算
      • 仮説検定の考え方
  • 数学A
    • 図形の性質
      • 三角形
      • 作図
        • コンピュータの利用
      • 空間図形
    • 場合の数と確率
      • 集合の要素の個数
        • 和の法則、積の法則等を含む
      • 順列や組合せの総数
        • 階乗を含む
      • 確率
        • 期待値を含む
        • 排反を含む
        • 頻度確率も扱う
      • 独立試行
      • 条件付き確率
    • 数学と人間の活動
      • 数学と人間の活動との関わり
      • 数学と文化との関わり
        • 数学史的な話題、数理的なゲームやパズルを通して
      • 整数の約数や倍数
      • ユークリッドの互除法
      • 二進法
      • 平面や空間における座標
  • 数学II
    • いろいろな式
      • 三次の乗法公式や因数分解の公式
      • 多項式の除法や分数式の四則計算
      • 複素数、複素数の四則演算
      • 二次方程式の解の判別、解と係数の関係
      • 因数定理
        • 簡単な高次方程式の解を求める
      • 等式・不等式の証明
    • 図形と方程式
      • 座標平面上での、内分点、外分点、距離
      • 座標平面上での、直線や円の方程式
      • 軌跡と領域
        • コンピュータの利用
    • 指数関数・対数関数
      • 指数の拡張
        • 累乗根も扱う
      • 指数関数とそのグラフ
      • 対数
        • 常用対数を含む
      • 対数関数とそのグラフ
    • 三角関数
      • 一般角、弧度法
      • 三角関数のグラフ
      • 三角関数の相互関係
      • 三角関数の加法定理、2倍角の公式、合成
    • 微分・積分の考え
      • 微分係数、導関数
        • 極限値を含む
        • 定数倍、和、差の導関数を含む
        • 三次までの関数を中心に扱う
      • 極大・極小、グラフの概形
      • 不定積分と定積分
        • 定数倍、和、差の不定積分・定積分を含む
        • 二次までの関数を中心に扱う
      • 面積
  • 数学B
    • 数列
      • 等差数列・等比数列などの一般項や和
      • 漸化式
      • 数学的帰納法
    • 統計的な推測
      • 標本調査の考え方
        • コンピュータの利用
      • 確率変数と確率分布
        • 平均、分散、標準偏差を含む
      • 二項分布と正規分布
      • 正規分布を用いた区間推定や仮説検定
        • 信頼区間、有意水準も扱う
    • 数学と社会生活
      • 社会生活における問題に数学を活用
      • 社会の事象を数理的に解決する方法
        • 散布図に表したデータを関数とみなして処理することも扱う
  • 数学III
    • 極限
      • 数列の極限
        • コンピュータの利用
      • 無限級数の収束・発散、和
      • 分数関数・無理関数のグラフ
      • 合成関数、逆関数
      • 関数の値の極限
        • コンピュータの利用
    • 微分法
      • 微分可能性
        • 連続性との関係
      • 積・商の導関数
      • 合成関数の導関数
      • 三角関数、指数関数、対数関数の導関数
        • 自然対数も扱う
      • 接線の方程式
      • 値の増減、極大・極小
      • 第二次導関数、凹凸、変曲点
      • グラフの概形
      • 点の運動の速度・加速度
    • 積分法
      • 不定積分・定積分
      • 置換積分法
      • 部分積分法
        • 1回で結果が得られるものを中心に扱う
      • 定積分を利用した、図形の面積・立体の体積、曲線の長さ
  • 数学C
    • ベクトル
      • 平面ベクトル
        • 相等、和、差、実数倍
      • 位置ベクトル
      • ベクトルの成分表示
      • ベクトルの内積
      • 空間ベクトル
    • 平面上の曲線と複素数平面
      • 二次曲線
        • 放物線、楕円、双曲線
        • 焦点、準線も扱う
      • 曲線の媒介変数表示
        • コンピュータの利用
      • 極座標、極方程式
      • 複素数平面
      • 複素数の極形式
      • 複素数の演算の図形的な意味
      • ド・モアブルの定理
    • 数学的な表現の工夫
      • 社会の事象を、図・表・統計グラフなどを用いて表現
      • 社会の事象を、離散グラフ・行列を用いて表現

前過程からの主な変更点

ここでは、前過程からの主な変更点を各科目ごとにまとめていきます。
  • 全般
    • 「日常の事象や社会の事象などを数学的に捉え」という文言がいたるところに追加
    • 「コンピュータなどの情報機器の活用」という文言がいたるところに追加
    • 数学IとAにあった「課題学習」が、数学I、II、IIIに設定
    • 数学Cが新設(以前あったものが復活)
  • 数学I
    • 数と式
      • 「有限小数・循環小数」が、数学Aの「整数の性質」から移動
    • データの分析
      • 四分位範囲、箱ひげ図は中学の範囲に移動
      • 「仮説検定の考え方」が新しく追加
      • 「外れ値」が新しく追加
  • 数学A
    • 場合の数と確率
      • 「期待値」が、数学Bの「確率分布と統計的な推測」から移動
      • 「頻度確率」が新しく追加
    • 数学と人間の活動
      • 「整数の性質」の代わりに新設
        • 有限小数・循環小数は数学Iの「数と式」へ移動
        • 他の「整数の性質」にあった内容はほぼ含まれる
      • 数学と人間の活動との関わり、文化との関わりは新しく追加
      • 「座標の考え方」が追加
  • 数学II
    • 特に変更なし
  • 数学B
    • ベクトル
      • 数学Cへ移動
    • 統計的な推測
      • 区間推定、仮説検定が追加
      • 有意水準が追加
    • 数学と社会生活
      • 新設
        • 以前は「数学活用」にあった内容
  • 数学III
    • 平面上の曲線と複素数平面
      • 数学Cへ移動
  • 数学C
    • ベクトル
      • 数学Bから移動
    • 平面上の曲線と複素数平面
      • 数学IIIから移動
    • 数学的な表現の工夫
      • 新設
        • 以前は「数学活用」にあった内容

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