共通テスト 数学I・数学A 2025年度 第1問 [2] 解説
【必答問題】
(問題文は後日更新します)
解説
(1)
$\angle\mathrm{PAB}$ も $\angle\mathrm{AOH}$ も、 $90^{\circ}-\angle\mathrm{OAH}$ と表せるので、 $\angle\mathrm{AOH}=\angle\mathrm{PAB}=\alpha$ となります。 $\triangle \mathrm{OAH}$ に注目すると、 \[ \mathrm{AH}=\mathrm{OA}\sin\angle\mathrm{AOH} =2\sin\alpha \]となります。なので、
\begin{eqnarray}
\mathrm{PA}=2\mathrm{AH}=4\sin\alpha
\end{eqnarray}となります。
同じように考えれば、 $\angle\mathrm{BO'H'}=\angle\mathrm{PBA}=\beta$ となり、 $\mathrm{BH'}=4\sin\beta$ だとわかるので、
\begin{eqnarray}
\mathrm{PB}=2\mathrm{BH'}=8\sin\beta
\end{eqnarray}となります。
解答
コサ:24
シ:8
解説
正弦定理をそのまま使えば
\begin{eqnarray}
\frac{\mathrm{PA}}{\sin\beta}=\frac{\mathrm{PB}}{\sin\alpha}=2R_1
\end{eqnarray}が成り立つことがわかります。これより、\[ \mathrm{PA}\sin\alpha=\mathrm{PB}\sin\beta\]が成り立ちます。サ・シの内容を代入すると
\begin{eqnarray}
4\sin\alpha \sin\alpha &=& 8\sin\beta\sin\beta \\[5pt]
\sin^2\alpha &=& 2\sin^2\beta \\[5pt]
\sin\alpha &=& \sqrt{2}\sin\beta \\[5pt]
\end{eqnarray}となることがわかります。($\sin\alpha,\sin\beta$ が $0$ 以上であることも使っています。)
また、次のようにも表せます。
\begin{eqnarray}
\mathrm{PA}\sin\alpha &=& \mathrm{PB}\sin\beta \\[5pt]
\mathrm{PA}\cdot \sqrt{2}\sin\beta &=& \mathrm{PB}\sin\beta \\[5pt]
\mathrm{PB} &=& \sqrt{2}\mathrm{PA} \\[5pt]
\end{eqnarray}
サより、 $\mathrm{PA}=4\sin\alpha$ で、先ほど求めたように $\sin\alpha=\sqrt{2}\sin\beta$ なので、正弦定理の式に代入すると
\begin{eqnarray}
\frac{\mathrm{PA}}{\sin\beta}&=& 2R_1 \\[5pt]
\frac{4\sin\alpha}{\sin\beta}&=& 2R_1 \\[5pt]
\frac{4\sqrt{2}\sin\beta}{\sin\beta}&=& 2R_1 \\[5pt]
4\sqrt{2} &=& 2R_1 \\[5pt]
R_1 &=& 2\sqrt{2} \\[5pt]
\end{eqnarray}と求められます。
解答
スセ:10
ソ:2
タチ:22
解説
(2)
(1)と同じようにすると、
\begin{eqnarray}
\mathrm{QA} &=& 4\sin\angle\mathrm{QAB} \\[5pt]
\mathrm{QB} &=& 8\sin\angle\mathrm{QBA} \\[5pt]
\end{eqnarray}がわかります。また、
\begin{eqnarray}
\sin\angle\mathrm{QAB} &=& \sqrt{2}\sin\angle\mathrm{QBA} \\[5pt]
\mathrm{QB} &=& \sqrt{2}\mathrm{QA} \\[5pt]
\end{eqnarray}も得られて、同じように計算して\[ R_2=2\sqrt{2} \]となることがわかります。つまり、\[ R_1=R_2 \]が成り立ちます。
また、正弦定理より、 $\mathrm{AB}$ は、 $R_1\sin\angle\mathrm{APB}$ とも $R_2\sin\angle\mathrm{AQB}$ とも書けます。 $R_1=R_2$ より、 $\sin\angle\mathrm{APB}=\sin\angle\mathrm{AQB}$ であることがわかります。
解答
ツテ:11
解説
(3)
$\mathrm{AB}=2\sqrt{7}$ とすると、正弦定理から
\begin{eqnarray}
\frac{\mathrm{AB}}{\sin\angle\mathrm{APB}} &=& 2\cdot 2\sqrt{2} \\[5pt]
\frac{2\sqrt{7}}{\sin\angle\mathrm{APB}} &=& 4\sqrt{2} \\[5pt]
\frac{2\sqrt{7}}{4\sqrt{2}} &=& \sin\angle\mathrm{APB} \\[5pt]
\sin\angle\mathrm{APB} &=& \frac{\sqrt{14}}{4} \\[5pt]
\end{eqnarray}となることがわかります。
相互関係より、
\begin{eqnarray}
\cos^2\angle\mathrm{APB}=1-\frac{14}{16}=\frac{2}{16}
\end{eqnarray}となります。 $\angle\mathrm{APB}$ は鋭角なので、\[ \cos\angle\mathrm{APB}=\frac{\sqrt{2}}{4} \]となります。
ここで、 $\mathrm{PA}=x$ とすると、 $\mathrm{PB}=\sqrt{2}x$ です。余弦定理より
\begin{eqnarray}
\cos\angle\mathrm{APB}
&=&
\frac{\mathrm{PA}^2+\mathrm{PB}^2-\mathrm{AB}^2}{2\mathrm{PA}\cdot\mathrm{PB}} \\[5pt]
\frac{\sqrt{2}}{4}
&=&
\frac{x^2+2x^2-28}{2x\cdot\sqrt{2}x} \\[5pt]
\frac{\sqrt{2}}{4}
&=&
\frac{3x^2-28}{2\sqrt{2}x^2} \\[5pt]
\sqrt{2}\cdot 2\sqrt{2}x^2 &=& 4(3x^2-28) \\[5pt]
4x^2 &=& 12x^2-112 \\[5pt]
8x^2 &=& 112 \\[5pt]
x^2 &=& 14 \\[5pt]
\end{eqnarray}となるので、 $x=\sqrt{14}$ となります。
ちなみに、 $\mathrm{QA}$ の方は、 $\cos$ が負なので、上の計算の途中からは次のようになります。
\begin{eqnarray}
-\frac{\sqrt{2}}{4}
&=&
\frac{3x^2-28}{2\sqrt{2}x^2} \\[5pt]
-\sqrt{2}\cdot 2\sqrt{2}x^2 &=& 4(3x^2-28) \\[5pt]
-4x^2 &=& 12x^2-112 \\[5pt]
16x^2 &=& 112 \\[5pt]
x^2 &=& 7 \\[5pt]
\end{eqnarray}こうして、 $\mathrm{QA}=\sqrt{7}$ となり、問題文の通りとなります。
解答
トナニ:144
ヌネ:14