【基本】階差数列と一般項

ここでは、階差数列から一般項を求める問題を見ていきます。

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階差数列から一般項を求める

例題
次の数列 $\{a_n\}$ について、次の問に答えなさい。\[ -1,2,9,20,35,54,77,\cdots \] (1) $\{a_n\}$ の階差数列を $\{b_n\}$ とする。 $\{b_n\}$ の一般項を求めなさい。
(2) 数列 $\{a_n\}$ の一般項を求めなさい。

(1)の階差数列とは、【基本】階差数列で見た通り、隣りとの差を数列にしたものですね。順番に計算すると、次のようになります。\[ 3,7,11,15,19,23,\cdots \]このことから、階差数列は、初項が $3$ で、公差が $4$ の等差数列になることがわかります。よって、一般項は、\[ b_n=3+(n-1)4=4n-1 \]となります。

(2)は、この階差数列を用いて考えます。【基本】階差数列で見た内容ともかぶりますが、見ていきましょう。

階差数列は、もとの数列の各項に対して、となりとの差をとったものでした。なので、 $b_1$ は、第2項と初項の差と等しくなる、つまり、\[ b_1=a_2-a_1 \]が成り立ちます。繰り返すと、次のように書けますね。
\begin{eqnarray}
b_1 &=& a_2-a_1 \\[5pt] b_2 &=& a_3-a_2 \\[5pt] b_3 &=& a_4-a_3 \\[5pt] &\cdots& \\[5pt] b_{n-1} &=& a_n-a_{n-1} \\[5pt] \end{eqnarray}階差数列の各項が満たす式を、縦に並べています。最後は、 $a_n$ が出てくるところで止めています。ここは $n$ 個目ではなく、 $n-1$ 個目の式であることに注意しましょう。

さて、【基本】和の記号Σと部分分数分解などでよく見た手法ですが、上の式を辺々足してみましょう。そうすると、右辺では、たくさんの項が相殺されます。結果的に、 $a_n-a_1$ だけが残ります。このことから、 $a_n$ を求めるためには、 $a_1$ に $b_k$ の和を足せばいいんだな、ということがわかります。

ここで注意が必要なのは、「 $a_1$ に $b_k$ の和を足せば $a_n$ が求められる」のは、 $n\geqq 2$ のときだけ、という点です。 $n=1$ の場合は別で考える必要があります。

$n\geqq 2$ のときは、( $b_k$ を $n$ までではなく $n-1$ まで足すことに注意して、)
\begin{eqnarray}
a_n
&=&
a_1+\sum_{k=1}^{n-1} b_k \\[5pt] &=&
-1+\sum_{k=1}^{n-1} (4k-1) \\[5pt] &=&
-1+4\sum_{k=1}^{n-1}k -\sum_{k=1}^{n-1} 1 \\[5pt] &=&
-1+4\cdot\frac{1}{2}(n-1)n-(n-1) \\[5pt] &=&
-1+2n^2-2n-n+1 \\[5pt] &=&
2n^2-3n \\[5pt] \end{eqnarray}と求められます。

この式で $n=1$ とすると $-1$ となるので、このときも、 $a_n=2n^2-3n$ が成り立ちます。よって、これが求める一般項となります。

初項を分けて考える必要はあるのか

先ほどの問題で、もし $n=1$ としたときの値が $a_1$ と異なっていたら、 $n=1$ のときと $n\geqq 2$ のときとで、分けて答える必要があります。たいていの場合は同じになりますが、必ず同じになるとは限りません。そのため、必ず $n=1$ の場合は別で考える必要があります。

例えば、\[ 2,2,3,4,5,6,\cdots \]という数列 $\{c_n\}$ があったとしましょう。この階差数列は\[0,1,1,1,1,1,\cdots\]となります。はじめだけ $0$ で、あとは $1$ です。なので、もとの数列の n 項目を求めようと思ったら、 $n\geqq 2$ の場合は、 $c_1$ に $1$ を $n-2$ 回足せばいいですね。つまり、\[ c_n=2+(n-2)=n \]です。これは、 $n\geqq 2$ の場合では成り立ちます。しかし、もとの数列を見るとわかる通り、初項 $c_1$ では成り立ちません。そのため、こういう場合は、「 $c_1=2$ で、 $n\geqq 2$ のときは $c_n=n$ 」という答え方になります。

おわりに

ここでは、階差数列からもとの数列の一般項を求める問題を見ました。階差数列の和を使って一般項を求めるので、和に関する計算はしっかりできるようになっておく必要があります。また、初項のときにはわけて考えることを忘れないようにしましょう。