京都大学 理学部特色入試 2018年度 第1問 解説

(2017年11月に行われた特色入試の問題です。)

問題編

問題

 凸五角形 $\mathrm{A}_n\mathrm{B}_n\mathrm{C}_n\mathrm{D}_n\mathrm{E}_n$ $(n=1,2,\cdots)$ が次の条件を満たしている。

 $\mathrm{A}_{n+1}$ は辺 $\mathrm{C}_n\mathrm{D}_n$ の中点
 $\mathrm{B}_{n+1}$ は辺 $\mathrm{D}_n\mathrm{E}_n$ の中点
 $\mathrm{C}_{n+1}$ は辺 $\mathrm{E}_n\mathrm{A}_n$ の中点
 $\mathrm{D}_{n+1}$ は辺 $\mathrm{A}_n\mathrm{B}_n$ の中点
 $\mathrm{E}_{n+1}$ は辺 $\mathrm{B}_n\mathrm{C}_n$ の中点

 下図は、五角形 $\mathrm{A}_n\mathrm{B}_n\mathrm{C}_n\mathrm{D}_n\mathrm{E}_n$ と五角形 $\mathrm{A}_{n+1}\mathrm{B}_{n+1}\mathrm{C}_{n+1}\mathrm{D}_{n+1}\mathrm{E}_{n+1}$ の位置関係を図示したものである。
 以下の設問に答えよ。

(1) 正の実数 $\alpha$ をうまく取ると、数列 $\left\{ \alpha^n \left| \overrightarrow{ \mathrm{A}_n\mathrm{B}_n } \right| \right\}$ が $0$ でない実数に収束するようにできることを示せ。

(2) 五角形 $\mathrm{A}_n\mathrm{B}_n\mathrm{C}_n\mathrm{D}_n\mathrm{E}_n$ の5本の辺の長さの和を $L_n$ 、5本の対角線の長さの和を $M_n$ とする。極限値 $\displaystyle \lim_{n\to \infty} \frac{M_n}{L_n}$ を求めよ。

ただし、五角形が凸であるとは、その内角がすべて $180^{\circ}$ 未満であることをいう。また、五角形の対角線とは、2頂点を結ぶ線分で辺でないもののことである。

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考え方

とりあえず、正五角形について考えれば、答えの推測はできます。(2)の答えは、黄金比だろう、という予想はつきます。

ただ、一般の五角形で考えていくのは、なかなか難しいです。 $\mathrm{A}_{n+1}\mathrm{B}_{n+1}$ と $\mathrm{C}_n\mathrm{E}_n$ との関係はすぐにわかりますが、 $\mathrm{C}_n\mathrm{E}_n$ は少しいじりにくいですね。少し気づきにくいですが、 $\overrightarrow{ \mathrm{C}_n\mathrm{E}_n }$ に関する漸化式を作りましょう。

漸化式さえできれば、ベクトルの列の一般項を求めましょう。あまり出てこないですが、考え方としては数列と同じようにすればいいですね。一般項は、どこかで見たことがある形になります。一般項が分かれば、 $0$ でない値に収束するために、 $\alpha$ をいくらにすればいいかはすぐにわかります。収束値が $0$ でないことを確認しましょう。

(1)ができれば、(2)はそんなに難しくはありません。