【標準】母平均の推定
🕒 2023/06/06
🔄 2023/06/07
ここでは、母平均の推定に関する問題を見ていきます。
📘 目次
例題1
例題1
ある工場で製造された製品から400個を無作為に抽出したところ、平均重量が50gでした。母標準偏差を6gとして、製造された製品全体の平均重量 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間を求めなさい。
必要であれば、正規分布表を用いてもかまいません。
必要であれば、正規分布表を用いてもかまいません。
【基本】母平均の推定で見た内容を踏まえて考えていきます。
正規分布表で、$P(0\leqq Z\leqq z_0)=0.475$ となっている箇所をみると、 $z_0=1.96$ だとわかります。このことから、$m$ に対する信頼度95%の信頼区間は、次のようになります。\[ 50-1.96\cdot \frac{6}{\sqrt{400}} \leqq m \leqq 50+1.96\cdot \frac{6}{\sqrt{400}} \]ここで、
\begin{eqnarray}
1.96\cdot \frac{6}{\sqrt{400}}
&=&
1.96\cdot \frac{6}{20} \\[5pt]
&=&
0.588
\end{eqnarray}なので、\[ 49.412 \leqq m\leqq 50.588 \]となります。
よって、答えは
$49.412$g 以上 $50.588$g 以下
となります。
なお、問題文にある「母平均 $m$ に対して信頼度95%の信頼区間を求めなさい」という部分は、「母平均 $m$ を信頼度95%で推定しなさい」となっている場合もあります。表現が違いますが、同じことです。
例題2
例題2
ある工場で生産されている電球から無作為に625個選び、有効時間の平均値と標準偏差を調べたところ、それぞれ、2200時間、150時間であった。この電球の平均有効時間を信頼度95%で推定しなさい。
必要であれば、正規分布表を用いてもかまいません。
必要であれば、正規分布表を用いてもかまいません。
今回は、母標準偏差がわからない場合です。
基本的に、推定で使う標準偏差は母標準偏差ですが、標本の大きさが大きいときには、標本平均の標準偏差を使ってもかまいません。なので、150をそのまま使います。
\begin{eqnarray} 1.96\cdot \frac{150}{\sqrt{625}} &=& 1.96\cdot 6 \\[5pt] &=& 11.76 \end{eqnarray}であり、 \begin{eqnarray} 2200-11.76&=&2188.24 \\[5pt] 2200+11.76&=&2211.76 \end{eqnarray}だから、「$2188.24$ 時間以上 $2211.76$ 時間以下」が答えとなります。おわりに
ここでは、母平均の推定に関する問題を見てきました。推定に関する問題はよく共通テストに出題されるので、マスターしておきましょう。